平成28年度介護福祉士国家試験-人間の尊厳と自立-
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知って役立つ!介護・医療用語集 byセントスタッフ
介護・医療の業界では専門的な用語が多く使われ、未経験の方など始めは戸惑う事も少なくありません。ここではそうした使用頻度の高いと思われる用語・時事ネタなど介護士として知っておきたい用語をまとめてみました。お仕事に、学習にお役立ち頂ければ幸いです。
あ行
IADL(Instrumental Activity of Daily Living)買物・電話・金銭管理等、単純ではなく複雑な動作を行う力のこと
IVH(Intravenous hyper-alimentation)中心静脈栄養法。経静脈高カロリー栄養(経口摂取が行えない場合に、静脈内に点滴静注して栄養補給すること)。
アウトリーチ本来、手を伸ばす、手を差し伸べるといった意味で、さまざまな場合に用いられるが、介護福祉の場合、ソーシャルワークや福祉サービスの一般的実施機関がその職権によって潜在的な利用希望者に手を差し伸べ利用を実現させるような取り組みのこと。
アカウンタビリティ説明責任のこと。介護事業に限らずサービス提供者はサービス内容を事前に正しく説明し、場合により合意を得なければならない。
アクセスフリー公共の建築物等で、身体障害者の利用にも考慮した設計のこと。具体的には、道幅を広げることや段差の解消、手すりの設置、点字による案内など。
アクティビティ・サービス利用者の日常生活の心身の活性化のため、音楽活動、絵画、書道、演劇等の様々な活動を提供するサービス。
悪性腫瘍(あくせいしゅよう)癌腫と肉腫に分けられるが一般的にはがんを指す。
悪性リンパ腫リンパ組織に出来る悪性腫瘍の事。
アセスメント介護過程の第一段階において、利用者が何を求めているのかを正しく知ること、そしてそれが生活全般の中のどんな状況から生じているかを確認すること。
圧迫骨折(あっぱくこっせつ)外傷や椎骨の衰弱(主に骨粗鬆症等)で起きる骨折。高齢者の方に多く見受けられ、脊椎の椎体が潰れてしまう事で起きる。高齢者を介護する際はこの件により体勢に注意が必要。
アドボカシー自己権利を表明することが困難な寝たきりの高齢者や、認知症の高齢者、障がい者の代わりに、代理人が権利を表明すること。
アドボケイト障害者の権利擁護のための活動を行っている人々。
アドミッション(admission)入院。 ⇔エント(Entlassen)退院
アドミニストレーション社会福祉援助を合理的、効率的に進めるための方法。
アドレナリン副腎髄質から遊離するホルモン。緊張すると分泌が増加して交感神経を刺激して、血糖値や血圧の上昇、瞳孔散大や気管支拡張、心拍数増加などを起こす。エピネフリンともいい、止血剤や強心剤などに利用される。
アナムネ(Anamnese)既往歴。 過去の病歴の聞き取りをさす場合もある。
アニマルセラピー正式にはアニマル・アシステッド・セラピーといい、動物介在療法と訳される。精神疾患や身体疾患をもつ患者への治療効果を高めることを目的とした、動物を用いての治療的介入。
アメニティ生活環境の快適性。建物等の美しさ、静けさ、プライバシーなど全ての点の便利さや快適さ。
アルサー潰瘍の事を指す。
アルツハイマー型認知症脳の神経細胞が冒される進行性の認知症
アレルギーある種の物質の摂取または接触により生体内に 抗体が作られ、同じ物質の再摂取または再接触により抗原抗体反応が起きて病的症状が現れる状態。ピルケが提唱した語。
アロマセラピーアロマを介護に活用したリラクゼーション方法。介護する側、される側両者に効果が期待出来る。
安静臥床(あんせいがしょう)心身が安定した状態でベッド上に横たわっていること。
安楽死(あんらくし)主に治療による回復が困難かつ著しく身体的苦痛が伴う患者に対し、薬物投与等、又は延命治療を行わずに死に至らしめること
アンビバレンツ愛情と僧悪、独立と依存というように、まったく正反対の感情を同時に持つ心理状態のこと。この場合、このことが本人にとってストレスとなり、それが新たなストレスを呼び、心理的混乱を招くこともある。
罨法(あんぽう)罨法には湯たんぽのような温罨法と、保冷枕のような冷罨法がある。 体の一部に温熱刺激や寒冷刺激を与えることにより、保温や安静、心地よさなどをはかる。 痛みの緩和などの為に患部に用いる場合には、医師の指示が必要。
医学的リハビリテーション障害の予防、評価、治療訓練を包括した医学の概念。障害者のリハビリテーションや家庭における保険や治療などの医学的な側面全般を含む。
椅座位(きざい)椅子に腰掛けた状態の体位。上半身の重さが座骨に集中するが、動作の範囲は広く動きやすくなる。 意識混濁 意識の清明さが低下した状態。 うとうとしており刺激があれば覚醒する状態(傾眠)、かなり強い刺激で反応するが覚醒していない状態( 昏眠)、外界の刺激には全く反応がなく、精神活動が停止している状態(昏睡)がある。
意識障害(いしきしょうがい)自已の状態を認識し、知覚、感覚、思考や感情などの統合された精神状態が障害されること。 移乗動作 ベッドから車いす、車いすから便器など、移動前と後の平面が変わる移動動作。
異食(いしょく)普通食べ物とされていないものを口に入れてしまう行動
移送サービス(いそうさーびす)サービス利用者は、おおむね65歳以上の寝たきり高齢者や障がい者(児)で、リフト付車輌やストレッチャー装着ワゴン車等により、利用者の居宅と通所・通園施設等の間の移動を運搬、支援するサービス。
遺族年金(いぞくねんきん)国民年金、厚生年金保険、共済組合の被保険者や組合員が死亡した場合、遺族に支払われる年金。遺族基礎年金 (国民年金、子供のいる妻やその子供に支給)、遺族厚生年金 (厚生年金保険、一定の要件を満たす遺族)、遺族共済年金 (共済組合員の遺族)の三種類ある。
一次判定(いちじはんてい)介護保険制度による介護サービスを希望する被保険者が市町村に要介護認定の申請をした場合、申請者に対する訪問調査の結果をコンピュータにて処理したもので、市町村介護認定審査会での要介護・要支援の最初の認定の結果となる。
一部負担(いちぶふたん)介護保険、医療保険等のサービス利用者が支払う自己負担の事。介護保険の一部負担は、原則、介護報酬の1割である。 一般健康教育 老人保健法の医療等以外の保健事業の1つ。 市町村が実施主体となり、地域住民に対し、老年期になってからの寝たきりや認知症の出現の原因となる成人病の発生を予防するための知識や健康管理の方法を教育する。
一般浴(いっぱんよく)身体機能に問題がなく、浴檜を利用した一般的な入浴。家庭浴ともいう。
移動介助(いどうかいじょ)自分自身での移動が困難な患者や高齢者、障がい者の移動を補助する行為。
意図的な感情表現の表出ケースワークで求められる専門家として持つべきとされている倫理規定である、バイステックの7つの原則のうち1つである。 ソーシャルケースワーカーは相談援助での面接の際、利用者が持つ感情を利用者自身が自由に表現できるように配慮していくことが大切である。
イブニングケア夕方、ベッドを整えたり、排泄や洗面を済ませるなど、安らかな入眠を促すために必要な一連の援助行動のこと。
医療受給者健康指導事業(いりょうじゅきゅうしゃけんこうしどうじぎょう)市町村自治体が老人保健法による診療を受けた患者に対して医療費を通知することによって、医療保健事業の健全な運営を目的とした事業のこと。
医療受給者証(いりょうじゅきゅうしゃしょう)老人保健法上の老人医療対象者であることを証明し、医療等の記録をするもの。 医療等の対象者である75歳以上または65歳以上75歳未満の寝たきり等の高齢者で市町村長が認めた者に対し、市町村長が交付する。
医療ソーシャルワーカー(MSW)保健・医療機関に従事するソーシャルワーカーをいう。
医療費控除(いりょうひこうじょ)納税者本人またはその家族が支払った一年間の医療費の合計が10万円以上、または所得金額の5%に相当する額を超えた場合、超えた金額が200万円を限度とし所得から控除されること。
医療法人(いりょうほうじん)医療法により設立を認められている法人のこと。 病院、医師、歯科医師が常時勤務する病院および診療所または老人福祉施設を開設しようとする社団もしくは財団は設立することが出来る。 都道府県知事の許可が必要で営利性は否定されており、余剰金の配当は禁止されている。
イレウス腸閉塞。 何らかの原因により腸管内容の通過障害をきたした病態。 食欲不振、吐き気、嘔吐を伴う。
胃ろうチューブ(カテーテル)の留置によって胃と腹壁の間に形成された、ろう孔のこと。 経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)において、装着されるカテーテルを使用して栄養摂取を行う。
飲水(いんすい)水分を摂ること。
インスリンアミノ酸残基からなるペプチドホルモンで、ランゲルハンス島のβ細胞から分泌され、血糖降下作用をもつ。 糖尿病の治療に用いられるが、この治療に用いられるインシュリン製剤には、動物(ウシ、ブタ)インシュリンとヒトインシュリンがあり、近年は後者が主となっている。
インターペンション社会福祉援助において援助者が利用者に対して問題解決を目指して援助を行う一環として、援助者が利用者の発する危機信号を察知して、速やかに対応していく危機介入のこと。
インテーク援助についての初めての相談のこと。受理面接ともいう。
インテグレーション社会福祉サービスの利用者に対し、利用者が他の人と差別なく地域社会と接した中で生活できるように援助することまたは、問題解決にあたること。
インフェクション感染のこと。
インフォーマルケア民間や地域社会、ボランティア等が行う非公式的な援助。
インフォームド・コンセント医療関係者から十分な説明を受けた上での患者側の同意・選択。
陰部洗浄(いんぶせんじょう)陰部を清潔にするため洗浄すること。 基本的には、シャワーボトルの中にお湯を入れ陰部を洗浄し、柔らかなタオルで水分を拭き取る。
ウイルス性肝炎(ういるすせいかんえん)ウイルス感染による肝臓の炎症性疾患を指し、A~E型肝炎に分類することができる。 A型肝炎は流行性肝炎ともいい、RNAウイルスに汚染した飲食物の経口感染で黄疸や発熱を生じるが、1~2ヶ月で治癒し、再発や慢性化はない。 B型肝炎は血清肝炎ともいい、DNAウイルスの血液感染によるもの。 多くは一過性のものであるが、慢性肝炎に移行して肝硬変や肝臓がんを起こすものもある。 C型肝炎は輸血や性的接触により感染し急性から慢性肝炎に移行し、肝硬変や肝がんに進展することも多い。
ウォーターベッド水の入ったマットレスが用いられているベッド。 少しの体動でも圧力のかかる部分が変わり、また体重を水が点ではなく面で支えるため圧力が分散され、一部分が圧迫されることがなく褥瘡予防に効果がある。
鬱病(うつびょう)気分障害の一種であり、抑うつ気分や不安・焦燥(しょうそう)、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする精神疾患である。 初老期に発症する更年期うつ病や、高齢期の老人性うつ病等がある。 運営適正化委員会 都道府県社会福祉協議会に設置され、福祉サービス利用援助事業の適正な運営を確保及び監視とともに、福祉サービスに関する利用者等からの苦情を適切に解決するための機関のこと
エアーマットビニール製のチューブが多数おさめられたマットレスにポンプで空気を注入し、時間によりチューブが交互に膨らんだりしぼんだりして、身体の同一部分が圧迫されないようにした褥瘡予防マットのこと。
日常生活動作(にちじょうせいかつどうさ)人間が毎日の生活を送るための基本的動作群のこと。具体的には、 ①身の回りの動作(食事、更衣、整容、トイレ、入浴の各動作) ②移動動作 ③その他の生活関連動作(家事、運転)がある。
ALS(筋萎縮性側索硬化症:きんいしゅくせいそくさくこうかしょう) 運動ニューロン(身体を動かすための神経系)が変性することで起こる病気。 徐々に筋力が低下し、その進行は速く、嚥下障害や呼吸筋の障害が起こり、自力で呼吸できなくなる。40~50代に発病し、男性がやや多い。 厚生労働省の「特定疾患」に指定されている。
AED(自動体外式除細動器:じどうたいがいしきじょさいどうき) 心停止時に電気ショックを与え心臓を再び動かす事を試みる器具。使用後、迅速に心臓マッサージと人工呼吸を行う必要がある。普及の動きが進むと共に使用経験者が少ない事も課題となっている
エコマップアメリカのハートマンによって開発された生態地図のこと。 社会福祉の領域では福祉的なニーズ、課題を持った人に対してどのような社会資源があるかをマップにしてその相関関係(家族、社会福祉機関、仕事、親戚、保険ケア等)をあらわした表を示す。
エコロジカル・アプローチ援助対象者を家族、近隣、職場、地域の中の一員として捉え、この対象者の関わりのある環境との相互関係を基に、援助を行うこと。
壊死(えし)体の細胞や組織が局部的に死ぬこと。 壊死は物理的作用、化学的作用、中毒作用、局所血行障害、神経障害などによって起こる。
ST言語聴覚士。 言語発達遅滞、構音障害、脳血管疾患などによる、言語、失語症のリハビリを専門とする。
NPO民間非営利組織。社会福祉協議会、ボランティア団体、福祉後者、協同組合等の営利を目的としない団体を指す。
嚥下(えんげ)咀嚼によって、かみ砕かれ唾液と混じり合った食物や吸い込まれた液体を、舌の上に集め、口腔、咽頭の協同運動によって食道を経て胃に送る一連の動作のこと。
HT高血圧症。 収縮期で140、拡張期で90以上の状態を指す。(高血圧ガイドライン)
ED(エデーマ)浮腫、むくみ 組織の間に、病的に水分物質が生じた状態。
エビデンス証拠や根拠の意。主に記録などの根拠として明示出来るデータを指す。
Fx(Fracuture)骨折を意味する言葉であり、略語として用いられる。
嚥下性肺炎(えんげせいはいえん)嚥下障害により、胃や口腔の分泌物や食物が肺内に誤飲・誤嚥することによって生じる肺炎。この時、一緒についていた雑菌が炎症をもたらす。
エンパワーメント介護福祉においては、障害を持った方、あるいはその家族がより内発的な力を持ち、自らの生活をコントロールできること、または、自立する力を得ること。
応益負担(おうえきふたん)所得に関係なく、提供されるサービスとその効果に応じた対価を支払うこと。
嘔気(おうき)おうき。吐き気と同じ意味。
嘔吐(おうと)食べた物をもどすこと。 吐くこと。 腹壁筋と横隔膜の反射的収縮によって、胃の内容物が、口から外へ吐き出されること。
応能負担(おうのうふたん)サービス利用者の収入、所得能力に応じて負担割合や金額を定めること。
悪寒(おかん)発熱が要因で寒気を感じること。
O157出血性大腸菌O157。不十分な加熱などで滅菌されなかった食材に残ったO157が排出する毒素により時に死に至る症状を引き起こす。
オージオメーター主に純音によって聴力を測定する機械のこと。
OTC薬品医師から処方された薬ではなく、薬局やドラッグストアで好きに購入できる市販薬のこと
オートノミー組織外からの影響と関係なく組織内において自律的な働きをする状態を指す。社会福祉領域では主体性とも捉える。
オールド・オールド75歳以上の高齢者のこと。後期高齢者とも言う。
オスメイト人工肛門・人工膀胱保有者のこと。
お泊りデイサービス通いの介護施設であるデイサービスにそのまま宿泊できるサービスを付加した施設。デイサービスは介護保険が適用されるのに対し、お泊りデイサービスは介護保険適用外となる。
音楽療法(おんがくりょうほう)音楽を用いた治療。 精神疾患や発達障害を対象としていることが多い。 音楽を聞いたり演奏したりする際の諸効果を応用して、心身の健康の回復、向上をはかる事を目的とする。 そのまま医療効果があるというわけではなく、正式な医療行為の補完的な役割がある。
温情主義(おんじょうしゅぎ)政治・経済・雇用関係などにおいて成立している、父と子の間のような保護・支配の関係のこと。
音声障害(おんせいしょうがい)音声の4要素(調子、音量、音色、持続)に生じる障害のこと。
オンブズマン国民の代弁人として議会や市長などに任命され、不当・不正な行政執行またはサービスに対して監視、監察、苦情解決を行う機関のこと。 こういった制度をオンブズマン制度という。
か行
介護(かいご)障害者の生活支援をすること。あるいは高齢者・病人などを介抱し世話をすること。
介護アテンドサービス士入・通院の病弱者、在宅での虚弱や寝たきり、認知症高齢者など介護が必要とされる人に対し、体位変換、食事の世話、排泄の介助、寝巻の交換、移動補助などの介護や、リハビリ機器の簡単な使い方を学び、介護をしたりする専門職。 家政婦、付添婦と言われる人たちの仕事より専門的な知識・技術を持って行う。
介護移住(かいごいじゅう)介護のために住居を移動すること。 介護が必要になった一人暮らしの高齢者が子どもや孫などの所に同居する場合や、逆に介護の必要な親の家に子どもなどが同居する場合などがある。
介護休業(かいごきゅうぎょう)家族の介護のために仕事を休むことのできる育児・介護休業法に基づく制度のこと。 一定期間、無給または有給で休業した後、再び仕事に戻ることができる制度であるが、現在はまだ一般に普及しきっていない。
介護給付(かいごきゅうふ)介護保険における要介護認定を受けた被保険者に対する保健給付のこと。
介護拒否(かいごきょひ)介護が必要な状態にもかかわらず、それを受け入れようとしないこと。ヘルパー派遣そのものを受け入れようとしないものや、排泄や入浴の介助を強く拒否するものなどがあり、介護者にとっての悩みの一つである。
介護サービス計画個々のニーズに合わせて適切な保険・医療・福祉サービスが提供されるように、ケアマネージャーを中心に作成される介護計画のこと。 サービスの種類や回数、時間帯、事業者等が決定されます。
介護支援専門員(かいごしえんせんもんいん)介護保険法において要支援・要介護認定を受けた人からの相談を受け、居宅サービス計画(ケアプラン)を作成し、他の介護サービス事業者との連絡、調整等を取りまとめる者。 通称ケアマネジャー。略称ケアマネ。 准看護師資格と同様、都道府県知事から資格が与えられる公的資格である。国家資格ではない。
介護タクシー介護サービスの訓練を受けたドライバーが要介護者を病院・福祉施設などへ送迎するタクシーサービスのこと
介護付有料老人ホーム(かいごつきゆうりょうろうじんほーむ)有料老人ホームの一つにあたる。介護保険が適用される。入居にあたって競合性は低いが、費用は高い。
介護認定審査会(かいごにんていしんさかい)介護保険制度において訪問調査の結果とかかりつけ医または指定された医師の意見書をもとにして要介護認定・要支援認定の審査判定業務を行うために市町村が設置する業務機関。
介護保険施設(かいごほけんしせつ)介護保険法による施設サービスを行う施設で、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保険施設、介護療養型医療施設(療養型病床群など)の3種類がある。 施設サービス計画に基き必要な介護及び日常生活の援助を行う。 要介護認定を受けた者が利用可能となる。
介護保険制度(かいごほけんせいど)2000年4月から始まった40歳以上の人全員を対象とする社会保険制度で、 要介護認定により、そのサービス内容や負担額が要支援1・2、要介護1~5の段階に分かれる
介護保険被保険者証(かいごほけんひほけんしゃしょう)介護保険サービスを受ける際に事業所などに提示する証明書のこと
介護ロボット介護業務の支援をする機器の総称。 移乗、入浴、排せつ業務を補助するスーツのような物から、セキュリティやコミュニケーションを単独で図る機械まで形態は多岐に渡る。
介護マンパワー介護の必要な人に対して専門的知識と技術をもって相談指導を行ったり、食事・排泄・入浴等の介護サービスを行う人々の力を総称したもの。
介護老人保健施設(老健)病状が安定期にある要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護や医学的管理下における介護、機能訓練、日常生活上の世話などを行う施設として、都道府県知事の許可を受けたもの。
ガイドヘルパー障害をもつ方の外出を介助し、自立と積極的な社会参加を促進する人のこと。 ガイドヘルパーは買い物、旅行、コンサートに行くなどの屋外での活動のサポートをし、措置制度から支援費制度に変更したことにより、ガイドヘルパーの活躍の場はますます広がっている。
覚醒(かくせい)目を覚ましている状態。
カテーテル管。 体内の貯留水の排出や薬液注入に用いられる管。
カマ下剤。
Ca/カルチ癌・悪性腫瘍 簡易浴槽 寝たきり高齢者等、入浴に介助が必要で自宅浴槽では対応できない人のための浴槽。
含嗽(がんそう)うがい
患側(かんそく)体の麻痺などの障害が及んでいる側。 ⇔健側(けんそく)
浣腸(かんちょう)便を出すため、また栄養を補給するため肛門から薬をいれること。
カンファレンス検討会。 サービス担当者会議ともいう。 ケアプランを作成するために、要介護者やその家族、介護支援専門員及び保健・医療・福祉サービスなどの各担当者がチームを組んで検討する会議のこと。
機械浴(きかいよく)特別養護老人ホームや身体障害者施設に設置された重度障害者用入浴機器を利用した入浴。
義肢(ぎし)事故や病気や戦争等で切断した手や足を補う為に装着する代替物のこと。 機能を回復させる物と、外見を回復させるものとがある。 人工四肢とも呼ばれる。
基底面積(きていめんせき)足裏など床と接しているところで囲まれた、足もとの面積。 介助をする際、この面積が広く取れていると、介助時の負担が軽減される。
気道(きどう)肺に通じる空気の通り道。鼻腔・口腔・喉頭・気管・気管支などからなる。
キャリア保菌者。 伝染病の病原体を体内に保有しているが発病せず、感染源となり得る者。
仰臥位(ぎょうがい)あおむけのこと。
居宅介護サービス費(きょたくかいごさーびすひ)・特例居宅介護サービス費・居宅介護住宅改修費・居宅介護福祉用具購入費 ・居宅介護サービス計画費・特例居宅介護サービス計画費・施設介護サービス費 ・特例施設介護サービス費・高額介護サービス費の9種類を指す。
禁忌(きんき)タブーの意味。患者の容体を悪化させる施しのこと。
クオリティ・オブ・ライフ(QOL)「生活の質」「人生の質」「生命の質」などと訳される。 グループホーム 地域社会の中にある住宅において、数人の障害者等が一定の経済的負担を負って共同生活をする形態。同居あるいは近隣に居住している専任の世話人により食事の提供、相談その他の日常的生活援助が行われる。
グリーフケア悲しみに対するケア
クリニカルパス診療スケジュール表のこと
クレブス癌のこと。ドイツ語Krebsから
グループホーム主に認知症を患った高齢者の方々が集団生活を行う介護施設。
ケアハウス60歳以上の配偶者を有する者で、身体機能の低下または高齢者のため独立して生活するには不安がある方が、自立した生活を継続できるよう、構造や設備の面で工夫された施設。 完全個室化されていること、車椅子の利用が可能であることなど、プライバシーや自立した生活を尊重した構造となっている。
ケアプラン個々のニーズに合わせた適切な保険・医療・福祉サービスが提供されるように、ケアマネージャーを中心に作成される介護サービス計画のこと。
ケアマネージャー援助の全ての過程において、利用者と社会資源の結び付けや関係機関・施設との連携など、生活困難な利用者が必要とする保険・医療・福祉サービスの調整を図る(ケアマネジメント)役割をもつ援助者。
傾聴(けいちょう)相手の話に耳を傾けること。主に目上の方に対して用いられる言葉。
経管栄養(けいかんえいよう)口から食物摂取が出来ない場合に胃に直接チューブを挿入して、消化管内に流動食を送り込む方法。
頚動脈(けいどうみゃく)首の喉仏と胸鎖乳突筋の間にある動脈。
軽費老人ホーム(けいひろうじんほーむ)無料、または低額な料金で高齢者を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする入所施設。 利用の方法は利用者と施設長との契約による。
頸部(けいぶ)頭部と胸部との中間にある身体の部分(=首の部分)。
傾眠(けいみん)意識障害の程度の一つ。周囲からの刺激があれば覚醒するが、すぐ意識が混濁する状態。
下血(げけつ)胃や腸管内で出血したものが、肛門から排出されることで、排便に混じって見られることが多い。 普通、空腸上部までの出血は黒色調のタール便で、下部腸管からの出血は鮮血色の血便である。
血糖値(BS)血液中におけるブドウ糖の多さを指す値。空腹時に下がり食後には上がる。
血尿尿に血液(赤血球)が異常に多く混じっているものをいう。 血尿は真っ赤に濁って一見してそれとわかる肉眼的血尿と、軽度のものでは淡く濁っているだけで赤みがなく、顕微鏡で赤血球を調べなくてはならない顕微鏡的血尿とがある。
幻覚外界には実在しないものが、あたかも知覚されたかのように感じることをいう。
健側(けんそく)片麻痺で、障害を受けていない健康な方の側。 ⇔患側(かんそく)
倦怠感(けんたいかん)疲れやすさや脱力感などの身体的疲労感。また「やる気がでない」などの精神的疲労感も含む。
見当識(けんとうしき)自分の置かれている状況を正確に認識すること。 人間関係(自分の名前や家族との関係など)の認識、時間的関係(今日の日付など)の認識、地理的関係(今いる場所など)の認識などがある。 認知症高齢者や意識障害などではこれらの認識ができなくなることがあり、これを失見当識、または見当識障害という。
見当識障害(けんとうしきしょうがい)季節や日付、時間など自分がおかれている環境がわからなくなること。
誤嚥(ごえん)飲み込んだ水や食物、唾液等が、食道ではなく気管の方に入ってしまうこと。
誤飲(ごいん)誤って飲んでしまうこと。
後期高齢者(こうきこうれいしゃ)75歳以上の高齢者を指す。65歳以上が前期高齢者と呼ばれる。
拘縮(こうしゅく)寝たきりや長い間体を動かさないで皮膚など関節周囲の軟部組織が伸縮性を失って硬くなり、その結果関節の動きが悪くなる状態。
高次脳機能障害(こうじのうきのうしょうがい)脳の障害によって引き起こされる、行動・言語・認知・意識・見識等の障害をさす
高齢者虐待防止法(こうれいしゃぎゃくたいぼうしほう)対象となる65歳以上の方(介護の要不要は問わない)を虐待から守る法律。主に5つの虐待(身体的・ネグレクト(放置)・心理的・性的・経済的)を規定し、行為を発見した者は市町村に速やかに通報する努力義務がある。養介護施設・病院・保健所・医師・保健師・弁護士は虐待の早期発見に努めなければならない。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)カルシウム不足や、身体の老化により骨をつくるためのホルモンが不足してしまうことなどが原因で、骨の密度が低下し、わずかな衝撃で骨折したり骨の変形が起こりやすくなる病気のこと。
Kot(コート)大便
さ行
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)バリアフリーに対応した賃貸住宅。自立~経度の要介護者を受け入れる施設。生活相談員が在駐する。
座位(ざい)上半身を90度あるいはそれに近い状態に起こした姿勢をいう。
座位の種類(ざいのしゅるい)①座位:上半身を起こした状態 ②椅座位:椅子に座った状態 ③長座位:足を延ばした状態で座っている状態。 ④端坐位:ベッドの端に座った状態 ⑤起座位:枕・クッションなどを抱えるような前かがみの姿勢
在宅介護(ざいたくかいご)障害や老化のために生活を自立して行うことができない人が、自分の生活の場である家庭において介護を受けること。
在宅介護支援センター(ざいたくかいごしえんせんたー)介護福祉士や看護師などが常時待機し、寝たきりなどのお年寄りを抱えた家族の為に、各種介護相談に応じたり、福祉用具の展示・紹介などを行っている。原則として24時間態勢で相談に応じ、相談は無料。
作業療法士(OP)作業療法を専門技術とすることを認められた者に付与される名称。 (作業療法とは、身体又は精神に障害のある者に対し、主としてその応用的動作能力、又は社会的適応能力の回復を図るため、手芸、工作その他の作業を行わせること。)
差し込み便器(さしこみべんき)寝たまま排便をするための容器。
サマリー入院中の患者や要介護者の様子や経過、検査結果をまとめたもの。
残存能力(ざんぞんのうりょく)障害を持っている者が残された機能を用いて発揮することができる能力をいう。
思考障害(しこうしょうがい)考える力、理解する力が低下すること。
歯周病(ししゅうびょう)歯周組織に発生する疾患の総称。 歯肉の炎症による出血、腫れを特徴とする歯肉炎と、歯を支えている歯槽骨が破壊される歯周炎の分けられる。
CPR(Cardio Pulumonary Resuscitation)心肺蘇生法 GE グリセリン浣腸 自助具 身体障害者や高齢者などが残存能力を活用しても日常生活動作を遂行できない時に、これを可能にするよう考案された補助具的器具や道具。
歯槽膿漏(しそうのうろう)炎症により歯茎から血や膿がでる病気。
失禁(しっきん)意識障害や麻痺、老化などによって、尿(便)意を自力で抑制できなくなり、不随意に排尿(排便)を行うこと。
失語症(しつごしょう)大脳の言語分野が損傷されることによって生ずる言語機能の障害であり、既に獲得していた言語を話したり、聞いたり、書いたり、読んだりすることができなくなる。
社会的入院(しゃかいてきにゅういん)急性期の治療を必要としていなくても、家庭的な事情で病院に入院し続けること。
シャント血液が本来通るべき血管とは別のルートを流れる状態のこと。 原因としては、先天性のもの、外傷や炎症によるもの、手術によるものなどがある。
住宅型有料老人ホーム(じゅうたくがたゆうりょうろうじんほーむ)有料老人ホームのひとつ。介護保険の適用はケースや状況による。入居難易度は低いが費用が高額な事が多い。
初任者研修(しょにんしゃけんしゅう)訪問介護または施設で介護業務に就く方が対象となる研修。 過去、「訪問介護員養成研修(1級~3級)」または「介護職員基礎研修」という二つの研修が存在したが、現在は介護職員初任者研修に一本化している。
主任介護支援専門員(しゅにんかいごしえんせんもんいん)ケアマネジャーの資質や専門性の向上を目的に創設された資格。
実務者研修(じつむしゃけんしゅう)初任者研修の上位資格。初任者研修・実務者研修ともに履歴書に記入する事が出来る。 平成28年度介護福祉士国家試験(平成29年1月実施予定)より、受講必須項目となり、実務者研修未受講者は受験出来なくなる。
ジェネリック医薬品開発元の製薬会社が製造した新薬(先発品)のうち、製造特許の切れた薬剤を他のメーカーがコピーして製造したもの(後発品)で、開発費のかかっていない安価な医薬品のこと。
GE(ジーイー)浣腸のこと
障害者総合支援法(しょうがいしゃそうごうしえんほう)健常者も障がい者も共生していく社会の実現に向けて施行された法律。重度訪問介護の対象範囲が広がったことが特徴
小規模多機能型居宅介護(しょうきぼたきのうがたきょたくかいご)利用者の要望に応じ、通所を中心に短期間の宿泊や自宅への訪問などを組み合わせる介護形態
上腕動脈(じょうわんどうみゃく)上腕を通る動脈。腋窩(えきか)動脈からの続きで下方に走り、肘から下でまたふたつに分かれている。心臓に近いことから血圧や脈拍を測定するのに用いられ、前腕以下の出血の場合には、止血点にもなる。
褥瘡(じょくそう)長期間の臥床等により身体の骨ばった部分に継続的な圧迫が加わり血液の循環障害を生じて組織が壊死すること。 床ずれと言う呼び名が一般的。 食道 食物を口腔から胃に輸送する長い管で咽頭の下方に続き、胃の噴門までをつなぐ。 成人では長さ約25?30cm、太さは2?3cm、厚さ約4mm。
ステート聴診器
ストーマ人工肛門のこと
スピーチロック言葉による拘束という意味。主に利用者様に対する言葉遣いに関するリテラシーのこと。
新陳代謝(しんちんたいしゃ)人間が生存するために必要な物質を体内に取り入れ、用済みとなった古い物質を体外に出す現象。
振戦(しんせん)身体の一部あるいは全身に、不随意で無目的な震えが起こる状態をいう。
ストマギリシャ語で「口」という意味。一般に人工肛門、人工膀胱の排泄口を表す。
清拭(せいしき)入浴できない要介護者の身体をタオル等で拭き、清潔に保つこと。
喘鳴(ぜんめい)呼吸に際し空気が通過するときに、ゼイゼイ、ヒューヒューと雑音を発するもので、気道の一部が何らかの原因によって狭くなったときに聞かれる。
生理機能(せいりきのう)生命を維持するために人体に元々備わっているあらゆる機能。 生理機能を二つに大別すると「分解・吸収機能」と「排泄機能」に集約される。
成年後見制度(せいねんこうけんせいど)平成12年より施行された、認知症高齢者や知的障害・精神障害者などの判断能力が不十分な者に対して、その財産の管理や処分などの意思決定を支援し、保護する制度。
舌苔(ぜったい)舌の表面に出来る白い苔状の物。ストレスなど心理的な原因や免疫力低下、または消化器系の疾患が原因として現れることがある。
せん妄(もう)意識混濁と幻覚、錯覚、不安、不穏、興奮を示す意識障害の一種。 アルコール性依存症や認知症(痴呆)疾患に多く見られる。
ソーシャルワーカー一般的に社会福祉従事者の総称として使われることが多いが、福祉倫理に基づき、専門的な知識・技術を有して社会福祉援助を行う専門職を指すこともある。
側臥位(そくがい)横向きの態勢 咀嚼 口腔内で食物を噛み砕き、唾液を分泌させて食物とよく混ぜ合わせ、呑み込みやすい大きさにして食物の消化吸収を高めること。
た行
ターミナルケア終末期の医療・看護・介護。治療の見込みがなく、死期が近づいた患者に対し、延命治療中心でなく患者の人格を尊重した看護(ケア)中心の包括的援助を行うこと。
TIA一過性脳虚血発作。 突然発症した神経症状が、出現してから長くても24時間以内に消失し何事もなかったかのような状態に戻ってしまう場合を一過性脳虚血発作と呼ぶ。
体位変換(たいいへんかん)寝たきり状態の同一体位の継続による苦痛や疲労を予防するため、介護者の助力によって、定期的に体位を変換させること。
体験入居(たいけんにゅうきょ)介護施設、主に老人ホームやグループホームなどに一時的に入居し体験すること。
対症療法(たいしょうりょうほう)病原そのものではなく、病気によって引き起こされる症状を緩和する治療を指す
第一号被保険者(だいいちごうひほけんしゃ)日本国内に住所を持つ65歳以上の方が対象となる。
第二号被保険者(だいにごうひほけんしゃ)第2号被保険者とは、40~64歳で、特定疾病にかかっている人を指す。
大腿(だいたい)ひざより上のももに連なる部分。
宅老所(たくろうじょ)介護保険適用外の民間老人施設のこと
脱水症(だっすいしょう)人間は体重の60%が水分であり、その水分が喪失した状態をいう。 高齢者は若年に比べて細胞内液が少なく発熱時には留意が必要。
短期入所(たんきにゅうしょ)ショートステイのこと。または特別養護老人ホーム等福祉施設に短期間入所すること。主に在宅介護者の負担軽減や本人の保護などが目的。
端座位(たんざい)ベッド等の横に足を下ろして座った状態のこと。
窒息(ちっそく)呼吸ができなくなることによって、血液中のガス交換ができず血中酸素濃度が低下、二酸化炭素濃度が上昇し内臓や身体に重要な組織が機能障害を起こしてしまうこと。
地域包括支援センター(ちいきほうかつしえんせんたー)平成18年4月1日から介護保険法の改正に伴い創設された機関で、地域住民の心身の健康維持や生活の安定、保健、福祉、医療の向上、財産管理、虐待防止など様々な課題に対して、地域における総合的なマネジメントを担い、課題解決に向けた取り組みを実践していくことをその主な業務としている。
地域密着型サービス(ちいきみっちゃくがたさーびす)保険給付の対象であり費用が支払われるサービス。「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」「認知症対応型通所介護」「認知症対応型共同生活介護」「夜間対応型訪問介護」「小規模多機能型居宅介護」「地域密着型特定施設入居者生活介護」「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」「複合型サービス」が対象
チアノーゼ皮膚や粘膜が紫色になること。血中のヘモグロビンの濃度の増加によって生じ、口唇や小指、足の爪によくみられる。
通所リハビリテーションデイケアのこと。
デイ・ケア介護老人保健施設や病院・診療所などで、日帰りで受ける心身機能の回復を目的としたサービスのこと。
デイサービス在宅のお年寄り等に施設に通ってもらい、入浴、食事の提供、機能訓練、介護方法の指導など各種の便宜を日帰りで提供するサービス。
デイホスピタル在宅で介護されている患者に、昼間の間だけ治療やリハビリテーションを行う医療施設。
摘便(てきべん)指を肛門から入れて便を取り出すこと。
臀部(でんぶ)しりの部分。
透析(とうせき)主に人工透析を指し、腎不全などの疾患により腎臓の機能を代替するために行うこと
疼痛(とうつう)ずきずきとうずくような痛み。生体組織の損傷や、損傷を起こす刺激が、神経系を通じて脳に引き起こす感覚。
糖尿病(とうにょうびょう)ブドウ糖を燃やすために必要なインスリンが全身で働きにくくなったり、ブドウ糖の量 に対してインスリンの量が足りなくなるため、血液に含まれるブドウ糖の量が異常に多くなる(血糖が高くなる)状態。糖尿病の合併症として、腎臓の障害(糖尿病性腎症)、目の障害(糖尿病性網膜症、白内障等)、神経障害(知覚障害、自律神経障害等)、動脈硬化症、脳卒中、心筋梗塞などがある。
導尿(どうにょう)排尿が困難な場合に尿道口よりカテーテルを入れ尿を排出させる方法の事。
床ずれ(とこずれ)長時間同じ姿勢でいることで血流が悪くなり、圧迫された面の組織が壊死した状態になることを指す。
特別養護老人ホーム(特養:とくべつようごろうじんほーむ)65歳以上の者であって身体上又は精神上著しい障害があるため常時の介護を必要とし、かつ住宅においてこれを受けることが困難な者を入所させて、養護することを目的とする施設。
トランスファー移乗動作のこと。トランスと用いられることが多い。
トリガー主に疾患が始まった際の、きっかけのこと
な行
難病(なんびょう)原因不明で治療方法が未解明な病気を指す。
難病認定(なんびょうにんてい)厚生労働省が指定した難病(指定難病)に罹患したと認定を受ける事。申請手続きを行う事で医療費の助成等を受ける事が出来る(段階や特性に応じ可否が判断されるため全ての患者が対象ではない)
二次障害(にじしょうがい)一次障害が原因となり起こる障害のこと。1次障害として身体的なダメージを受けると2次障害として精神的なダメージを受ける等
日内変動(にちないへんどう)24時間の内の体調の波のこと
入居一時金(にゅうきょいちじきん)入居までに必要なお金のこと。
入浴サービス(にゅうよくサービス)自宅での入浴が難しい方が入浴可能な設備を備えた施設で入浴するサービス。
入居一時金(にゅうきょいちじきん)入居までに必要なお金のこと。
尿とりパッド(にょうとりぱっど)尿が漏れないようにするパッド。
尿路感染症(にょうろかんせんしょう)尿路に起きる感染症のこと。腎盂腎炎など
認知症(にんちしょう)一度獲得した知識が、脳の器質的な障害により持続的に低下したり、失われることをいう。
認知症対応型共同生活介護(にんちしょうたいおうがたきょうどうせいかつかいじょ)グループホームを指す。
認知症(にんちしょう)一度獲得した知識が、脳の器質的な障害により持続的に低下したり、失われることをいう。
認定調査(にんていちょうさ)要介護・要支援認定の申請を受け、調査員が訪問し確認すること
熱布浴(ねっぷよく)暖かい布やタオルを使って体を覆い、入浴時と似た爽快感を得ること
ネブライザー吸入、または吸入器。 鼻腔・副鼻腔・咽頭・喉頭等にサルファ剤や抗生物質などの薬剤を噴霧吸入させること、またはその器具のこと。
ノーマライゼーション障害者や高齢者など社会的に不利を負う人々を当然に包容するのが社会であり、そのあるがままの姿で他の人々と同等の権利を享受できるようにするという考え方であり、方法。
ノロウイルス急性の胃腸炎を発症させるウイルス。接触感染、飛沫感染、または食事や飲料水経由の経口感染もあり、非常に拡散力の強いウイルス。
脳血管性認知症(のうけっかんせいにんちしょう)脳梗塞、脳出血等の脳血管障害により、脳内の酸素不足で脳細胞が死ぬためにおこる認知症。 脳梗塞 脳を栄養する動脈の閉塞、または狭窄のため、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になること。
は行
パーキンソン病多くは40歳以後に発症し、手足のふるえ、筋の固さ、動作の遅さ、歩行の拙劣さ、転びやすさなどの症状がみられる病気。
バーンアウト燃え尽き症候群のこと。利用者様の中にも同様の悩みを抱える方が多数おられるため、声掛け含め慎重なサポートが求められる。
徘徊(はいかい)あてもなく、目的もなくさまよい歩くこと。認知症状の一つとして現れることがある。
バイタルサイン生命徴候。KT/BT/T=体温、P=脈、R=呼吸、BP/BD=血圧 など。バイタルと呼ばれることも多い。
排尿(はいにょう)体外に尿を放出する行為。 平均的な男性の場合、膀胱に300ml程度の尿が蓄えられると、尿意を感じる。
排尿障害(はいにょうしょうがい)尿意を感じても尿を用意に出せない状態。
排便(はいべん)消化し吸収した食物の残りを肛門より体外に排泄すること。
白内障(はくないしょう)目の中にある水晶体が濁ることで視力の低下につながる病気。主に加齢によって引き起こされる。
バリデーション「共感的理解療法」の意味で、アメリカでSWをしているナオミ・フェイルさんが開発した、認知症の方たちとのコミュニケーション法のひとつで、主に認知症の方に見られる問題行動や不安定な感情の改善**に有意義だとされている。
Harn(ハルン)尿
半座位(はんざい)ベッド上の上半身を45度程度にあげた体位。
BS(Blood Sugar)血糖値
ピアサポート特定の疾病者自らが相談者となる事。より患者の目線でフォローできる事に繋がる
頻尿(ひんにょう) 尿をする回数が正常な回数(1日6~7回)よりも多いこと。
不穏(ふおん)落ち着きのないこと。情動不安。
腹圧(ふくあつ)内臓の働きを保ち、内臓および全身に血液を流すとともに、腹筋や背筋を支えている力のこと。排便の際にも直腸内の便を押し出す力として重要な働きを行っているため、腹圧が弱いことで便秘が生じる場合もある。
腹臥位(ふくがい)腹ばいに寝た姿勢。
浮腫(ふしゅ)むくみの事
不整脈(ふせいみゃく)一定感覚で行なわれている心臓の拍動が、何らかの原因によってリズムに乱れが生じる病気のこと。 全く自覚症状を伴わない不整脈もあるが、ある種の不整脈は突然死の原因とも成りうる。
プラセボ/PO薬理作用のある成分を含まない薬剤をいう。 偽薬。
PEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)経皮内視鏡的胃ろう造設術。 内視鏡を用いた、非開腹の胃ろう造設術のこと。
訪問介護(ほうもんかいご)介護福祉士や訪問介護員が対象者の自宅を訪ね主に「入浴、排泄、食事等」の介護や日常生活上、必要となるサービスを行う。
訪問看護(ほうもんかんご)看護者が対象者の自宅を訪ね、その生活の場の中で展開する看護活動を指す。
ホスピスこれ以上治療効果が望めない疾患の終末期にある患者および家族に対して援助するための施設。
ポータブルトイレ室内用の持ち運べる腰掛け便器。
ホテルコスト入院ベッド代など、居住費・食費にかかる費用。
ホームヘルパー高齢者、心身障害者の家庭を訪問し、入浴・排泄・食事等の保護、衣類の洗濯、住居等の掃除、生活必需品の買い物、関連機関等との連絡、生活・身上・介護に関する相談・助言を業務とする職種。
ホームヘルパー一級介護に関する高度な知識・能力・技術を証明する資格。2013年より実務者研修と名称が変わった。
ボディメカニクス人体機能の総称。主に骨や関節、筋肉などの形成。 介護において人体の力学を正しく理解する事は業務における身体負荷を軽減する事に繋がり有効である。
ま行
マッピング利用者様の家族や親戚など相関図のこと
マーゲン胃 まだら認知症 記憶障害が著しいわりに、人柄・日常的判断力や理解力が比較的保たれているむらのある知能の侵され方をいう。
慢性疾患(まんせいしっかん)病気の経過が長く、症状の急激な変化は少ないが完全に治療することも困難な疾患。
マンパワー人の力。人的リソースのこと
ミキサー食(みきさーしょく)嚥下の力が落ち通常の食事が難しい方に向けた軟食
民間介護保険(みんかんかいごほけん)生命保険会社等が取り扱う保険商品のこと。
民生委員(みんせいいいん)生活に困窮した人の保護や指導を目的とし、地域住民の生活状況の把握や、相談・援助にあたる「ボランティア」のこと
ムンテラ(Mund Therapie)ドイツ語で"口"による治療という意味で、医師からの説明も治療の1つであるという考え方を表すことばであり患者やその家族に対する病状説明のこと。
メニエール病めまいが起こり耳鳴りや吐き気をともなう病。
眩暈(めまい)ふらつくこと
メンタルヘルス心の健康状態のこと。
問題行動(もんだいこうどう)認知症老人が示す異常な行動を迷惑行動、問題行動という。徘徊、失禁、乱暴、性的問題、不潔行為、異食などをいう。しかし、これらの行為には認知症老人の何らかの動機、理由の結果であったり、脳障害の結果であったりするので、十分な注意と理解が必要である。
や行
夜間せん妄(やかんせんもう)夜になると興奮し、騒ぎ出すこと。
有料老人ホーム(ゆうりょうろうじんほーむ)常時10人以上の高齢者を入所させ、食事の提供その他の日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設で、老人福祉施設でないものをいう。
ユニットケア特別養護老人ホームなどの高齢者施設の居室をいくつかのグループ(10人前後)に分けて、それぞれをひとつの生活単位とし、少人数の家庭的な雰囲気の中でケアを行うもの。
ユニバーサルデザイン障害の有無や年齢・性別・能力を問わず、すべての人々が共通して利用できるような物や環境をつくることを目指した概念。
要支援(ようしえん)介護サービスを受ける方の心身の状態を判定する基準。要支援1と要支援2がある。
要介護(ようかいご)介護サービスを受ける方の心身の状態を判定する基準。要支援以上にサポートが必要な状態とされ、要介護1~5まである。
養護老人ホーム65歳以上の者であって、身体上、精神上又は環境上の理由及び経済的理由により、居宅において養護をうけることが困難な者を入所させて、養護することを目的とする入所施設。
ら行
リウマチ
筋肉、腱、関節の運動器の疾患をいう。
理学療法士(PT)(りがくりょうほうし)
理学療法を専門技術とすることを認められた医学的リハビリテーション技術者に付与される名称。 (理学療法とは、身体に障害のある方に対し、日常生活を送る上で基本的な動作能力の快復を図るため、治療体操その他の運動を行わせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。
立位(りつい)
立った状態のこと。直立
リファーラル
紹介することを指す。
リフトバス
車椅子に乗った状態で乗降可能なバスのこと
留置カテーテル(りゅうちかてーてる)
尿を排出させるために膀胱内に挿入した管
利用者(りようしゃ)
福祉サービスを受ける人のこと
レクリエーション
遊び、ゲームのこと。レクと略して呼ばれる事が多い。 介護施設においては体を動かす体操や口腔機能を鍛えるためのカラオケや読み合わせなどが多い。
老健(ろうけん)
老人保健施設の略語。日常生活のケアを行う施設のこと。
老人性認知症(ろうじんせいにんちしょう)
高齢化が原因で脳に器質的障害が生じ、そのためいったん発達した 知能が持続的に低下していく痴呆が発生すること。
老人性白内障(ろうじんせいはくないしょう)
高齢化により目の水晶体が白く濁る疾患
老人福祉施設(ろうじんふくししせつ)
高齢者の福祉を図る施設の総称で、老人デイサービスセンター、老人短期入所施設、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム及び老人福祉センターの6種がある。
老年期うつ病
老年期を迎えた方がかかりやすいうつ病。興味・関心・意欲が低下し、またそれに伴って肉体面の不調が現れる事がある。
ろう便(弄便)
排泄物を弄ぶこと。大便を手でこねたり、壁や寝具にぬりたくったりする、認知症高齢者の問題行動の一つ。
老齢基礎年金(ろうれいきそねんきん)
国民健康保険の被保険者にあたり、受給期間を支払った方が受け取れる年金
老老介護(ろうろうかいご)
身内などで、高齢者が高齢者を介護すること。
ロールプレイ
特定の場面を想定し、与えられた役割に沿って行動すること。事前段階で問題が無いかを確認する際、または事後問題があったか振り返りチェックする際には有用な手法。
ROM(Range of motion)
関節可動域。 肩、膝、肘、股等の関節の動く範囲のこと。
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介護職員の給料の状況【2018年版】
第26回(平成25年度)社会福祉士国家試験問題
第26回(平成25年度)社会福祉士国家試験 筆記試験(公益財団法人社会福祉振興・試験センター(東京都渋谷区)実施)の過去問題となります。腕試しにチャレンジしてみてください。
なお、気になる点がございましたらお手数ですが弊社セントスタッフ(0120-106-391 担当:阿部)までご連絡頂き、主催者へのご連絡はご遠慮下さいますようお願い申し上げます。
人体の構造と機能及び疾病
問題 1
老化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 加齢に伴う疾患の増加は、生理的老化の原因になる。
2 生理的老化の特徴の一つに可逆性がある。
3 老化は環境因子に影響されるが、遺伝因子には影響されない。
4 老化が進むとともに、生理的機能低下度の個人差は減少する。
5 杯や腎臓は、老化による生理機能低下が顕著な器官である。
問題 2
人体の部位と病変に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 変形性関節症が頻発する部位は、肘関節である。
2 手をついて転倒して起きる骨折は上腕骨に多い。
3 側臥位では、仙骨部に褥瘡が出来る。
4 対麻痺とは、左右両側の下肢の麻痺である。
5 脳死とは、脳幹以外の脳機能の不可逆的な停止をいう。
問題 3
健康に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 健康寿命とは、介護を受けたり病気で寝たきりになったりせずに自立して生活できる期間をいう。
2 WHO憲章では、「健康とは、身体的、精神的、社会的、そしてスピリチュアルに完全に良好な状態をいう」と定義された。
3 集団の健康を測る指標に罹患率は用いられない。
4 プライマリ・ヘルスケアの理念は、一次医療(プライマリケア)による治療で健康を改善すべきという考え方である。
5 「健康日本21」(第二次)の基本的な方針は、活力ある社会の実現のために高齢者の死亡率を減少させることである。
問題 4
Aさん(55歳、男性)は、3年前に筋委縮性側索硬化症(ALS)と確定診断されている。6か月前に、嚥下が困難になり、発熱、脱水のため入院して、
誤嚥性肺炎と診断された。その後、入ろう造設術を受けている。現在は、退院して自宅にいるが、球麻痺(嚥下困難、構音障害など)があり、
また四肢の筋委縮と筋力低下が著名で寝たきりの状態である。右上肢は肘と手首を少し動かすことはできるが、手指を動かすことはできず、
左上肢と両下肢はほとんど動かすことができない。眼球は動かすことができる。
次の記述のうち、Aさんの症状に関連する事項として、正しいものを1つ選びなさい。
1 経口摂取をしていないので、誤嚥性肺炎を再発する事はない。
2 球麻痺があるため、コミュニケーションの確立は出来ない。
3 呼吸筋障害による呼吸不全をきたすことがある。
4 感覚障害と排尿障害を伴うことが多い。
5 介護保険の給付を受けられない。
問題 5
認知症に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症の治療に用いられる薬物は、現在、存在しない。
2 レビー小体型認知症では、パーキンソン症状を生じることはまれである。
3 脳血管性認知症は、生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧など)が原因となっていることが多い。
4 正常圧水頭症による認知症は、外科手術で回復することがある。
5 認知症に伴うせん妄は、夜間よりも昼間の方が多い。
問題 6
発達障害に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 学習障害(LD)の原因は、不適切な学習環境である。
2 注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療には、薬物を用いることがある。
3 自閉症(自閉性障害)の症状は、通常6歳以降に出現する。
4 自閉症(自閉性障害)の多くは、精神遅滞を伴わない。
5 自閉症(自閉性障害)の原因は、親の冷たい養育態度である。
問題 7
リハビリテーションに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 温熱療法等の物理療法は、作業療法に含まれる。
2 作業療法は、身体または精神に障害のある者に対して行われる。
3 理学療法と作業療法は、脳血管障害発症後の急性期には行われない。
4 リハビリテーションには、教育や職業などの分野は含まれない。
5 リハビリテーション医学では、障害の予防や再発予防は取り扱われない。
心理学理論と心理的支援
問題 8
マズロー(Maslow、 A.)の人間の動機又は欲求理論に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生理的欲求と承認欲求がかなり満足されたものになったら、さらに上位にある愛情を求めたくなると同時に、所属への渇望が生じるようになる。
2 幼児の場合、恐怖又は危険に対する反応が直接的かつ明瞭に出現するのは、幼児はこの反応を抑制しないからだと考えられている。
3 自己実現の欲求には、資格保持や社会に示す自信といった自尊心にかかわるものと、他者から受ける尊敬とか尊重と定義できる評判や名声、他者からの理解などがある。
4 承認または自尊心の欲求が満たされれば人は安堵感を覚え、その後に不安や不満、又は新たな欲求が生じることはない。
5 音楽家は音楽を作り、画家は絵を描くように、人間は自分のなり得るものになりたいという欲求をもつ。これを承認の欲求と呼んでいる。
問題 9
レスポンデント(古典的)条件付けとオペラント(道具的)条件づけに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 レモンを心の中でイメージしていると次第に唾液が出てきた。これはオペラント条件づけである。
2 池の鯉にエサを毎日与えていたら、池に近づいていくとコイが素早く寄ってくるようになった。これはレスポンデント条件づけである。
3 イヌが前足を出そうとしたときに、その行動をほめていたら「お手」をするようになった。これはオペラント条件づけである。
4 プラナリアという原始的生物に、光を当てた後に電気ショックを与えていた。すると光を当てるだけで収縮するようになった。これはオペラント条件づけである。
5 ボタンをつつくとエサの出る装置にハトを入れたら、ボタンを盛んにつつくようになった。これはレスポンデント条件づけである。
問題 10
集団の機能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会的促進は、未学習で複雑な課題については、動因水準が高まるほど、顕著に生じる。
2 PM理論によれば、どのような集団でも、PとMの両機能が低いpm型リーダーが、片方の機能だけ高いpm型やpm型よりも優れている。
3 内集団びいきは、初対面の人々を、何かの好みのようなささいな基準でその場で2グループに分けた即席の集団間では生じることがない。
4 集団のサイズはある大きさまでは同調を促進させるが、あるサイズ(課題や被験者によって異なる)以上では生じないか、あるいは減少をもたらす。
5 集団思考(groupthink)は、集団の凝集性が高ければ高いほど生じにくい。
問題 11
発達に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 身体的発達は、首→胸→腰→脚→足首→足指という東部から尾部への方向性と、肩→腕→手首→指先という中軸部から末梢部への方向性をとる。
2 個体発生は、それぞれの生物種が成立し絶滅するまでの形態的変化、系統発生は、受精卵が生体に達し、更に死に至るまでの形態的変化をいう。
3 言語発達は、喃語、模倣語の言語的形成準備期から、言語体系の基礎形成期、言語による抽象的思考が可能となる時期を経て、言語をイメージする力の獲得へと展開する。
4 発達心理学では、時間的経過による発達的変化についての一般的な特徴や法則性を明らかにすることから、出生後から心身の成熟する成人期までを対象範囲としている。
5 新生児は、親和欲求に基づく漠然とした生理的興奮を示すが、やがてこの興奮状態から、情緒の原初形態である快・不快の感情が芽生えてくる。
問題 12
カウンセリングに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 心理教育的カウンセリングでは、母親に方向性を見定めてもらうために、子どもの見方や対処法に関して専門家としての考え方や意見を控える。
2 パーソンセンタード・カウンセリングでは、クライエントの訴えに対してカウンセラーは思いやりを向けると同時に積極的にカウンセラーとしての意見を述べる。
3 認知行動カウンセリングでは、クライエントのゆがんだ自動思考やその原因となっているスキーマを変容させ不適切な行動の改善を図るが、不快な感情は取り扱わない。
4 家族カウンセリングでは、個人が示している症状は家族を含む社会全体がうまく機能していないことを示すサインだととらえ、社会に目を向け社会を変える努力をする。
5 ピアカウンセリングでは、同じ悩みを抱える仲間の中で支援のためのスキルを学んだ人が、当事者に対して問題を自分自身で解決できるよう手助けをする。
問題 13
クライエントの行動特徴と防衛機制に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 大学生B男さんは、女性Cさんに心を惹かれ強い衝動を抱いたが、Cさんに対しては恋愛や女性の職業の自由について高尚な考えを述べた。これは転記と考えられる。
2 保育園児のD子ちゃんは、不安感に脅かされているが、しばしば自分は強くて万能な人間だというファンタジーを作り出す。これは同一化と考えられる。
3 不登校中の中学生E男さんは、学校に行けない理由として「眠れなかったから」とか、「朝、熱が出たから」と言ったりする。これは投影と考えられる。
4 5歳児のF男ちゃんは、弟が生まれ母親が弟に付きっきりになったとき、とっくにやめていた指しゃぶりをまた始めた。これは昇華と考えられる。
5 父親に対する憎しみの感情を抑えた高校生のG男さんは、ときに父親に対して極端な気遣いや過剰な配慮を示すことがある。これは反動形成と考えられる。
問題 14
心理療法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 動作療法(臨床動作法)を高齢者に適用するとき、筋力をつけることが重要な課題となるので、リラクゼーションを促進する必要はない。
2 内観療法は、身近な人を対象として「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」について内省し、不安や苦悩を「あるがまま」に受け入れていく。
3 行動療法では、恐怖症のような不適応行動を誤って学習された行動と考え、それを修正するための再学習を行うことが重要である。
4 精神分析療法では、クライエントの自己洞察を深めるため、過去の外傷体験に関する暴露療法がよく用いられる。
5 心理劇では、治療者の受容的・共感的態度に支えられ、防衛機制の理解のために夢の分析を行う。
社会理論と社会システム
問題 15
階級及び階層に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 マルクス(Marx、 K.)は、階級を生産手段の所有と非所有に基づいて区別されると定義した。
2 ヴェーバー(Weber、 M.)は階級の社会的な名誉や維新に基づくものと定義したので、身分と同様、生得的であると考えた。
3 地域権力構造論とは、コミュニティでは、たとえ一部のリーダー等であっても、有力な階層として権力をもつことはないとする考え方である。
4 階層移動とは、一生のうちに個人がある階層から別の階層へと移動することを意味するので、親と子の世代間で階層帰属が異なることを意味するものではない。
5 階層帰属意識とは、労働者階級、中間階級、資本家階級のいずれに属するかに関する客観的な評価を意味する。
問題 16
近代の社会変動の趨勢に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 デュルケム(Durkheim、 E.)は、異質な個人の分業による有機的な連帯から、同質的な個人が並列する機械的連帯へ変化していくと考えた。
2 ヴェーバー(Weber、 M.)は、近代の組織活動において計算に基づく予測可能性が低下すると考えた。
3 テンニース(Tonnies、 F.)は、全体意思に基づく第一次集団が解体し、一般意思に基づく第二次集団が優越するようになると考えた。
4 ジンメル(Simmel、 G.)は、社会的な分化が進むことによって、人々が相互に交流する範囲としての社会圏が収縮していくと考えた。
5 ベル(Bell、 D.)は、左右のイデオロギー対立はなくなり、プラグマティックな社会問題の解決が実現すると考えた。
問題 17
都市化に伴う地域社会の変化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 都市化によってまず都心部に人口が集中し、次いでその周辺の郊外の人口が増えていくが、その後も都心部の人口が減少することはない。
2 都市化によって人口量と人口密度が増大し、社会的な異質性が高まっても、人々の社会関係や生活様式は変化しない
3 都市化によって親族や近隣の地域集団は解体されていく傾向が見られるが、家族や親しい友人とのパーソナルな関係がなくなるわけではない。
4 都市化によって生活基盤の不充足等の社会問題が現れても、住民自身がその充足を目指す活動を起こすことはない。
5 都市化によって公的なサービスが整備されれば、地域社会におけるボランティア活動や相互扶助的なサービス提供は必要でなくなっていく。
問題 18
近代官僚制に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 官僚制組織は必ずしも規模が大きいとは限らないので、明文化された規則がない。
2 官僚制組織においては、権限のヒエラルキーが明確であるため、上司と部下とのパーソナルな関係が重視される。
3 官僚制は形式合理性を重視するがゆえに、実質合理性を失って、逆機能的になることがある。
4 官僚制は組織目的を効率的に達成するために、職務を専門化することもなく、口頭での連絡を重視する。
5 官僚制は職務が平等に配分され、権限の上下関係もない水平的な組織である。
問題 19
「平成23年国民生活基礎調査」(厚生労働省)による世帯状況に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 全世帯の世帯人員別世帯数では、2人世帯よりも3人世帯の方が多い。
2 全世帯の世帯類型別世帯数では、父子世帯が母子世帯よりも多い。
3 15歳以上の者の仕事ありの割合を年齢別階級別にみると、男性では「30~34歳」を底とするM字型になっている。
4 65歳以上の者のいる世帯では、夫婦のみの世帯より単独世帯の方が多い。
5 65歳以上の者で子どもと同居する者のうち、配偶者のいない子と同居する者が、子夫婦と同居する者より多い。
問題 20
社会的行為に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 目的合理的行為とは、ある目的を達成するために行われる行為を意味するので、祈願や祈祷等の行為もそれに含まれる。
2 伝統的行為とは、昔から家族や地域共同体などで行われてきたもので、季節の行事や慣習的な行為などを意味する
3 価値合理的行為とは、信奉する価値の実現のために行われる行為を意味するので、その価値が実際に実現したかどうかという結果が重視される。
4 感情的行為とは、個人の内面における感情の表現が重視される行為を意味するので、社会的行為とはいえない。
5 コミュニケーション的行為とは、相互に相手の役割を確認しつつ行われる戦略的行為のことであって、相互理解や合意を目指すものではない。
問題 21
貧困の概念と測定方法に関する次の記述のうち正しいものを2つ選びなさい。
1 ラウントリー(Rowntree、 B. S.)が労働者の総収入に注目し明らかにした、第一次・第二次貧困の考え方は、のちに最低生活費の考え方の基礎となった。
2 タウンゼット(Townsend、 P.)は、物理的生存に最低限必要な生活費との比較で相対的貧困を定義した。
3 所得格差の指標として使われるジニ係数は、-1から+1までの値をとる。
4 我が国の政府は、2009年(平成21年)以降、OECDと同様の計算方法で算出した貧困率を公表している。
5 「平成20年所得再分配調査」(厚生労働省)によれば、我が国の再分配所得のジニ係数は1999年(平成11年)以降、0.5前後で推移している。
現代社会と福祉
問題 22
社会的排除と社会的包摂に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 社会的排除は、社会関係や活動に参加できない状態を意味するもので、排除に至るプロセスを問うものではない。
2 貧困は、生活資源の欠乏から生ずる生活困難を意味するものであって,社会関係上における人々の不利といった社会的排除とは無関係である。
3 社会環境のあり方が、人々のケイパビリティを成約したり、社会的排除による社会参加の機会の剥奪を生むことがある。
4 発達した福祉国家においては,人々は生活保障のための諸制度から排除されることはない。
5 社会的包摂政策は、労働への参加など、社会参加の機会を促進するためのもので、所得の保証は含まない。
問題 23
福祉国家に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 T.Hマーシャル(Marshall、 T.H.)のシティズンシップの分類に従えば、福祉国家は、市民的権利や政治的権利と並び、社会的権利を重視する国家ということになる。
2 福祉国家に関する様々な学説は、欧米でも日本でも19世紀末に社会保障の基本的な体制が成立したという点では一致している。
3 福祉国家は、その目的を実現するに当たり、人々の行為を法律で禁止または奨励する「規則的な手段」はとらない。
4 エスピンーアンデルセン(Esping-Andersen、 G.)の福祉国家の類型化によれば、社会民主主義レジームでは、市場の役割が大きいとされる。
5 現在の福祉国家は、労働人口の比重がサービス業から製造業に移る工業化への対応を迫られている。
問題 24
ニーズ(必要)に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 欲求は、本人の発言で表現されなければ、ニーズ(必要)とはならない。
2 充足すべきニーズ(必要)の把握は、行政や専門職が行い、本人や家族がこれに関与することはない。
3 社会福祉実践は,ニーズ(必要)のうち、その人が自覚し具体的に支援を求めるものを対象にする。
4 ニーズ(必要)充足のために平等な資源の量を分配すべきであるという考え方を、貢献原則と呼ぶ。
5 同じ量の資源を用いても、ニーズ(必要)の充足のされ方は個人の健康状態や生活水準等に応じて異なる。
問題 25
我が国における虐待及び暴力(ドメスティックバイオレンス(DV)を含む)に関する法律についての次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 「高齢者虐待防止法」(2005年(平成17年))では、養護者による高齢者虐待の恐れがある場合に,地域包括支援センターの職員は、自らの判断により、当該高齢者の居所に立ち入ることができることとされている。
2 公益通報者保護法(2004年(平成16年))では、公益通報をしたことを理由とする公益通報者の解雇を無効とすることが規定されており、養介護施設における虐待を通報した職員に対してもこれが適用される。
3 「障害者虐待防止法」(2011年(平成23年))で規定する障害者とは、「身体障害、知的障害又は精神障害があるため、継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける者」のことをいう。
4 「DV防止法」(2001年(平成13年))では、障害者が配偶者から暴力を受けている場合は、「DV防止法」に優先して「障害者虐待防止法」が適用されると規定されている。
5 「児童虐待防止法」(2000年(平成12年))では、小学校や中学校の長に、教職員、児童、生徒に対して、修学する障害児に帯する虐待を防止するための必要な措置を講ずることを義務づけている。
(注)1「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
2「障害者虐待防止法」とは「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
3「DV防止法」とは、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」のことである。
4「児童虐待防止法」とは、「児童虐待の防止等に関する法律」のことである。
問題 26
在留外国人に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 在留外国人の数を在留資格別にみると、「専門的・技術分野」の労働者数が、日本人の配偶者をもつなど「身分に基づく在留資格」者数を上回っている。
2 在留資格を有する外国人の雇用状況に関する事業主からの届出は、出入国管理局が行うことになっている。
3 外国人の在留資格名称に「医療」は含まれない。
4 在留外国人の世帯に対して生活保護制度は適用されない。
5 出入国管理及び難民認定法等の改正(2012年(平成24年)7月)により、外国人登録制度が廃止された。
問題 27
女性の地位に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 現在の日本の民法は、結婚後も夫婦がそれぞれ結婚前の氏(姓)を称することができる選択的夫婦別氏制度(選択的夫婦別姓制度)を認めている。
2 第3次男女共同参画基本計画(2010年(平成22年)12月閣議決定)は、貧困等生活上の困難に直面する男女への支援、生涯を通じた女性の健康支援、女性に対するあらゆる暴力の根絶など、広範な分野での男女共同参画の促進を掲げている。
3 男性の育児に置ける役割意識の高まりを反映して、2011年度(平成23年度)には、対象となる男性の育児休業取得率は20%に達した。
4 「平成23年度全国母子世帯等調査」(厚生労働省)によると、ひとり親世帯の終業条件のうち『パート・アルバイト等』の割合は、母子世帯でも父子世帯でもほぼ同じ水準である。
5 女性の政策決定への参加が進んだため、2012年(平成24年)には、地方議会における女性議員の割合は約30%に達した。
問題 28
福祉サービスの提供の仕組みに関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 国および地方公共団体は、福祉サービスを利用しようとする者が必要な情報を容易に得られるように、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 社旗福祉事業の経営者は、福祉サービスの利用契約が成立した時には、その利用者に遅滞なく口頭で契約事項を説明しなければならない。
3 準市場(疑似市場)は、市場における自由な取引を通じて福祉サービスを提供しようとする考え方である。
4 介護保険制度は、事業者との契約を通じた介護サービス利用を原則としていることから、市町村には指定サービス事業者を指定したり、その取り消しを行ったりする権限はない。
5 認可保育所における保育サービスの利用は、利用者と保育所との直接契約による。
問題 29
福祉政策に関する社会福祉法規定についての次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 都道府県は、社会福祉施設の設備の規模及び構造並びに福祉施設の運営について、要綱で基準を定めなければならない。
2 地方社会福祉審議会は、有権者から専門的意見を聞くための機関であり、合議により処理することが適当な事務をつかさどるものではない。
3 国及び地方公共団体は、社会福祉を目的とする事業を経営する者と協力して、福祉サービスの供給体制の確保及び適切な利用の推進に関する施策その他の必要な措置を講じなければならない。
4 社会福祉事業従事者の確保及び国民の社会福祉に関する活動への参加を促進するために必要な措置を講ずるよう努めるのは、地方公共団体ではなく国であるとされている。
5 市町村長は、社会福祉事業従事者の悪穂及び住民の社会福祉に関する活動への参加の促進を図るための措置に関する基本指針を定めなければならない。
問題 30
福祉に関する住まいについての次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 サービス付き高齢者向け住宅の供給促進のため、所定の登録要件を満たしたサービス付き高齢者向け住宅の建設や改修等に対しては、国の補助制度がある。
2 公益住宅は、住宅に困窮する低額所得者が低廉な家賃で利用出来る賃貸住宅であるため、入居に際して、敷金や礼金は存在しない。
3 無料定額宿泊所は、住居のない要保護者の世帯に対して、住宅扶助を行うことを目的とする保護施設である。
4 住宅支援給付は、職業訓練受講給付金を受給している離職者のうち、住宅を喪失又は損失するおそれのある者に対して支給される。
5 東日本大震災の被災者向けの住宅として活用されたみなし仮設住宅は、国が貸主と契約して借上げた民間賃貸住宅のことである。
問題 31
我が国の雇用保険制度に関する次の記述のうち正しいものを1つ選びなさい。
1 雇用保険は、従業員が5人以下の事業所は任意加入とされている。
2 雇用保険で支給される基本手当の1日の額(基本手当日額)は、離職した日の直前の6ヶ月間における一日平均の賃金額の50%と規定されている。
3 雇用保険には、失業等給付のほか、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力開発及び向上を図るための事業がある。
4 雇用保険への加入を決める基準は、6ヶ月以上の雇用見込みがあることとなっている。
5 求職者給付の諸手当の支給は、継続的な求職活動を要件とする。
地域福祉の理論と方法
問題 32
地域福祉にかかわる諸外国の動向や学説に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 ロス(ROSS、 M.)によれぱコミュニティ・オーガニゼーションとは、地域社会を構成するグループ問の協力と協働の関係を調整・促進することで地域社会の問題を解決していく過程であるとされている。
2 ヨーロッパにおける若者の労働問題に端を発したノーマライゼーションの思j課は、失業や貧困を社会から排除される原因ととらえ、その解消を目指すものである。
3 イギリスのNHS及びコミュニティケア法では、地方自治体が必要なサービスを多様な供給主体から購入して、継ぎ目のないサービスを提供することを目標としていた。
4 地域全体の共助の仕組みやりーダーシップの醸成を促しても福祉二ーズの充足には至らないため、地域において福祉サービスの充実を図るコミュニティ・ビルディングというアプローチが注目されている。
5 グラノヴェッター(Granovetter、 M.)は、人問関係のネットワークの分析を通じて、親密さや情緒的なつながりがある「強い紐帯」の方が、阿§い紐帯」よりもネットワーク間の橋渡しには有効であることを示した。
問題 33
地域福祉の発展過程に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 スラム地区などにおいて隣保館が普及したことが、隣保相扶を強調する仙救規則の制定につながった。
2 近代日本の代表的な労働運動家である片山潜が、東京の神田に開設した善隣館は、日本における友愛訪問活動の代表的な事例のーつである。
3 慈善事業を組織化した中央慈善協会は、当時の慈善救済活動の調査や団体相互の連絡などを行い、現在の共同募金会の源流とされている。
4 岡山県知事の笠井信一が創設した済世顧問制度は、石井十次による岡山孤児院での取組を参老にして制度化された。
5 民間の篤志家が個別的援助と社会測量を行う方面委員制度は、小河滋次郎がドイツのエルバーフェルト制度を参考に考案した制度とされている。
問題 34
事例を読んで、地域福祉を推進する役割を担う社会福祉協議会のH福祉活動専門員のとる行動として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
U町では、幹線道路沿いに大型のスーパーマーケットができたために、町内唯一
の生鮮食料品を扱う商店が閉店し、高齢者を中心に買物に困っている住民が多くい
るとの声が社会福祉協議会に寄せられるようになった。そこでH福祉活動専門員は、
対応策を検討することにした。
1 通院バスなどの空時間帯に、スーパーマーケットまで買物に困っている住民を送迎する事業を企画したいと考え、車両確保や協力依頼のために関係機関と協議する。
2 買物に不自由しているとはいえ私的な事柄なので、それぞれの家族・親族に任せる。
3 高齢者の問題であるので、地域包括支援センターが対応すべき課題であると考え、同センターに対応を任せる。
4 ふれあい・いきいきサロンにおいて、隣町の業者や農協等の協力を得て、朝市の開催に向けて取り組む。
5 買物支援を目的として生活援助を受けることができるよう、介護保険制度の訪問介護の利用を勧める。
問題 35
民生委員ψ巳童委員に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 20Ⅱ年度(平成23年度)現在の民生委員ψ巳童委員数の男女比は、およそ6:4で男性の方が多い。
2 民生委員・児童委員の定数は、主任児童委員も併せると、2001年度(平成13年度)以降20Ⅱ年度(平成23年度)まで22~23万人台で推移している。
3 民生委員・児童委員の定数を定める配置基準は、全国一律で150から250世帯ごとに 1人とされている。
4 2000年(平成12年)の民生委員法の改正により、民生委員の任期は3年から5年に延長されている。
5 20Ⅱ年度(平成23年度)の民生委員・児童委員の「相談・支援件数」は、分野別にみると「障害者に関すること」が最も多い。
問題 36
社会福祉法における地域福祉に関係する規定についての次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 地域住民には、「社会福祉を目的とする事業を経営する者及び社会福祉に関する活動を行う者」の事業や活動を代替する役割があると規定されている。
2 福祉サービスの利用に際して苦情があるとき、利用者は都道府県社会福祉協議会に設置された運営適正化委員会に申し立てることができるとされている。
3 地域福祉計画の策定に当たっては、要援護者への意見聴取をしなけれぱならないと規定されている。
4 市町村社会福祉協議会の業務は、「社会福祉を目的とする事業の企画及び実施」や「社会福祉に関する活動への住民の参加のための援助」であり、「社会福祉を目的とする事業の調査、普及、宣伝、連絡、調整及び助成」は含まれない。
5 共同募金において寄附金を募集する区域は都道府県を単位とし、募集期間は都道府県知事が定めるとされている。
問題 37
社会福祉協議会の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 全国社会福祉協議会は1984年(昭和59年)、『地域福祉計画一理論と方法』を刊行し、都道府県、市町村、市町村社協がそれぞれの計画を一体的に策定する、いわゆる「三相計画」の構想を示した。
2 1990年(平成2年)のいわゆる福祉関係八法改正の際、社会福祉事業法の改正に伴って市町村社会福祉協議会が法制化された。
3 1999年(平成Ⅱ年)、国庫補助で配置されていた福祉活動専門員の経費が一般財源化された。
4 2000年(平成12年)の社会福祉法の改正において、市町村社会福祉協議会は地域福祉の推進を図ることを目的とする団体として位置づけられ、都道府県社会福祉協議会は広域的なボランティア活動を調整する団体であると位置づけられた。
5 全国社会福祉協議会は、2012年(平成24年ルこ「社協・生活支援活動強化方針」を策定し、主として、今後急増する在宅の認知症高齢者の生活支援を、より一層充実させていくことを目的とした。
問題 38
事例を読んで、社会福祉協議会のJ福祉活動専門員の活動に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
V市では、前年に他県で起きた震災による避難者を市内にある公営住宅で受入れ
ている。避難者は帰郷する見通しもない中で心身のストレスや不安が大きく、極め
て困難な状況に置かれている。 V市社会福祉協議会のJ福祉活動専門員は、行政と
も相談しながら支援活動に取り組むこととした。
1 避難者の負担になるので、自治組織づくりへの働きかけは控えて、既存の町内Z>、ユ式 ・自治会に加入するように避難者に呼びかける。
2 避難者に対するV市や周辺での就労を支援することは、帰郷を妨げることになるので、帰郷に向けた支援を中心に据えることにする。
3 社会福祉士会や民生委員協議会、医師会、弁護士会などと連携し、避難者の個別ニーズの把握や相談に応じることにする。
4 避難者対象のサロンなどの居場所づくりをしても、参加者が少ないと思われるため、日常的な取組よりも災害ボランティアも参加できる大規模なイベントを企画する。
5 プライバシーを尊重するため、避難者の居宅への訪問は避ける。
問題 39
地域福祉の財源に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 市町村社会福祉協議会の財源構成について全国的な平均をみると、会費、寄附金、共同募金配分金を合計した割合は5割程度である。
2 共同募金の方法別割合で、最も大きな割合を占めているのは戸別募金である。
3 都道府県及び市町村が設置する地域福祉基金の残高は、1991年度(平成3年度)からの地方交付税措置もあいまって、一貫して増大してきた。
4 特定非営利活動法人は、社会福祉法人と同等の税制上の優遇措置がある。
5 社会福祉法人が寄附金募集を行うことは、かつては自由に行われていたが、現在では都道府県知事の許可が必要となっている。
問題 40
地域福祉における二ーズ把握に関する次の記述のうち、より適切なものを2つ選びなさい。
1 生活上の二ーズを把握するために、認知症高齢者の家族から状況を聞き取り、 KJ法を応用して意見を集約した。
2 子育てに関する個別具体的な二ーズを把握するために、一部の回答者の二ーズが強調されすぎるため聞き取り調査は避けて、質問紙調査で全体の二ーズを把握した。
3 在宅介護を受けている認知症高齢者の二ーズを把握するために、本人を対象としてアクション・りサーチの方法を用いて調査した。
4 在宅で暮らす高齢者の潜在的な二ーズを把握するために、ふれあい・いきいきサロン活動に参加し、活動の合間に参加者から話を聞いた。
5 住民全体の二ーズを把握するために、インターネットで質問に回答してもらうことで、量的に幅広く住民の二ーズ把握をすることにした。
問題 41
地域における福祉サービス等の評価に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 社会福祉法によると、社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うこととされている。
2 福祉サービス第三者評価事業を行う評価者は、国が設立する第三者評価機関の認証が必要である。
3 介護保険事業においても、社会福祉法で規定される福祉サービスの第三者評価を受けることが義務づけられている。
4 保育所の福祉サービス第三者評価結果の公表は、義務化されている。
5 福祉サービス第三者評価では、法人の理念は評価対象とされていない。
福祉行財政と福祉計画
問題 42
「市町村の権限に属する事務」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 介護保険における介護給付等に要する費用の適正化のための事業は、市町村が行うことができる。
2 母子福祉資金の貸付に関する審査及び決定は、市町村が行う。
3 要保護児童に対する児童福祉施設への入所等の措置は、市町村が行う。
4 発達障害の早期発見、専門的な発達支援等の業務は、市町村長が発達障害者支援センターに行わせ、又は自ら行うことができる。
5 障害児が指定障害児入所施設等に入所又は入院したときは、その保護者に対し、市町村が障害児入所給付費を支給する。
(注)「市町村の権限に属する事務」には、政令指定都市及び中核市が実施するものは
含まない。
問題 43
消費税に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 消費税は、消費一般に広く公平に課税される直接税である。
2 消費税の納税義務者は消費者である。
3 現行の消費税の収入は、地方交付税の財源の中には含まれていない。
4 現行の消費税率5%は、国税の消費税4%と地方税の消費税1%を合わせた税率である。
5 一般会計に占める税収の割合をみると、所得税より消費税の方が高い。
問題 44 「社会保障・税一体改革」の内容に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
1 生活保護費の国庫負担率を、4分の3から2分の1に変更するという内容が含まれている。
2 介護保険制度の財政基盤を強化するために、保険者を市町村から都道府県に移行させるという内容が含まれている。
3 安定財源を確保することにより、基礎年金の国庫負担2分の1を恒久化するという内容が含まれている。
4 消費税率の引上げによって得られた財源は、社会保障のほか、教育及び防災関係の政策に充てられることになっている。
5 子ども・子育て支援を含めて、「全世代対応型」の社会保障制度の構築を目指している。
(注)「社会保障・税一体改革」とは、「社会保障・税一体改革大綱」(平成24年2月
17日閣議決定)や「社会保障制度改革推進法」(平成24年8月22 印、「社会保
障・税一体改革関連法」等により進められている一連の改革のことをいう。
問題 45
福祉計画等と事業の財源との関係に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 市町村は、市町村介護保険事業計画に規定する介護サービスの見込量に基づき、その市町村に居住する第2号被保険者の保険料額を定めなければならない。
2 国は、市町村健康増進計画に基づいて、住民の健康増進のために必要な事業を行う市町村に対し、予算の範囲内で事業費の一部を補助することができる。
3 市町村は、都道府県医療費適正化計画に規定される医療費の見通しに基づいて、国民健康保険料を定めなければならない。
4 市町村は、市町村障害福祉計画に規定する障害福祉サービスの見込量に基づき、利用者負担額を定めなければならない。
5 都道府県は、市町村老人福祉計画に規定するサービスの見込量に基づき、市町村に対し、養護老人ホームの入所に係る措置費の一部を補助することができる。
問題 46
福祉計画等の策定に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 医療法では、都道府県、政令指定都市及び中核市は、医療計画を策定するものとされている。
2 社会福祉法では、市町村社会福祉協議会は、市町村地域福祉計画を策定するものとされている。
3 障害者基本法では、都道府県は、障害者基本計画を策定するものとされている。
4 次世代育成支援対策推進法では、保育への需要が増大している市町村は、市町村行動計画を策定するものとされている。
5 子ども・子育て支援法では、市町村は、市町村子ども・子育て支援事業計画を策定するものとされている。
問題 47 福祉計画等の実施状況の評価・監視に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 医療法に規定する医療計画は、保健所が調査、分析及び評価を行うものとされている。
2 「高齢者医療確保法」に規定する都道府県医療費適正化計画は、高齢社会対策会議が調査、分析及び評価を行うものとされている。
3 「障害者総合支援法」に規定する市町村障害福祉計画は、市町村審査会が調査、分析及び評価を行うものとされている。
4 障害者基本法に規定する障害者基本計画は、障害者政策委員会が実施状況を監視するものとされている。
5 次世代育成支援対策推進法に規定する市町村行動計画は、市町村児童福祉審議会が実施状況に関する評価を行うものとされている。
(注)1 「高齢者医療確保法」とは、「高齢者の医療の確保に関する法律」のことである。
2 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
間題 48
都道府県が策定する福祉計画等の計画期間に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 次世代育成支援に関する都道府県行動計画は、3年を一期として定めるものとされている。
2 都道府県介護保険事業支援計画は、3年を一期として定めるものとされている。
3 都道府県健康増進計画は、3年を一期として定めるものとされている。
4 都道府県高齢者居住安定確保計画は、3年を一期として定めるものとされている。
5 都道府県地域福祉支援計画は、3年を一期として定めるものとされている。
社会保障
問題 49
人口動態に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 「日本の将来推計人口(平成24年1月中位推計)」によると、日本の総人口は、2060年(平成 72年)に約 6、400万人になると推計されている。
2 厚生労働省の人口動態統計によると、2012年(平成24年)の合計特殊出生率は、1.21で前年を下回った。
3 「平成23年簡易生命表」(厚生労働省)によると、20Ⅱ年(平成23年)の平均寿命は女性は85年を上回っているが、男性は80年に達していない。
4 「日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)」によると、65歳以上人口が総人口に占める割合は、2040年(平成52年ルこは、全都道府県で4割を超えると推計されている。
5 厚生労働省の人口動態統計により、2012年(平成24年)の死亡数を死因別にみると、第1位は悪性新生物、第2位は脳血管疾患となっている。
問題 50
社会保障制度の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 ドイツでは、18世紀終盤に、宰相ビスマルクにより、法律上の制度として世界で初めて社会保険制度が整備された。
2 アメリカでは、世界恐慌の中、ニューディール政策が実施され、その一環として低所得者向けの公的医療扶助制度であるメディケイドが創設された。
3 フランスでは、連帯思想が社会保険制度の段階的な充実につながり、1930年には、ラロック・プランに基づく社会保険法が成立した。
4 イギリスでは、1990年代に、サッチャー政権が効率と公正の両立を目指す「第三の道」を標袴し、就労支援を重視した施策を展開した。
5 日本では、1960年代に国民皆保険・皆年金制度が実現し、その他の諸制度とあいまって社会保障制度が構築されてきた。
問題 51
我が国の2010年度(平成22年度)における社会保障給付費に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 社会保障財源では、公費負担の方が社会保険料よりも大きい。
2 社会保障財源の公費負担のうち、およそ50%が国庫負担である。
3 社会保障給付費は、約140兆円に達している。
4 医療、年金、福祉その他に分類すると、割合が最も大きいのは年金である。
5 社会保障給付費の対国内総生産比は30%を超えている。
問題 52
社会保険の適用対象や給付と負担に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 国民年金の被保険者としての期間がなかった者でも、国民年金法に定める給付を受けられる場合がある。
2 国民健康保険は、農業者や自営業者等を対象とするものであり、事業所に使用される者は対象とはならない。
3 国民年金の第3号被保険者は、専業主婦など夫に扶養されている妻を対象とする制度であり、妻に扶養されている夫は対象にならない。
4 健康保険法及び厚生年金保険法で定める標準報酬月額の上限は、同一である。
5 生活保護を受けている者は、介護保険の保険料を拠出できないので、介護保険に加入できない。
問題 53 事例を読んで、労働者災害補償保険制度(以下「労災保険」という。)に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
W国から日本に来たKさんは、家電量販店を営むP社に雇用され、その指揮命令を受けて、積み下ろし作業をしていたところ、荷物が崩れて大けがをした。
1 Kさんが留学生であり、アルバイトとして働いていた場合、労災保険は適用されず、労災保険給付は行われない。
2 Kさんが故意に負傷の原因となった事故を生じさせた場合であっても、労災保険給付は行われる。
3 荷崩れの責任がP社にある場合、 Kさんは、労災保険給付の価額の限度を超える損害について、民事損害賠償を請求できる。
4 P社が労災保険のための保険料を滞納していた場合、 Kさんには労災保険給付は行われない。
5 Kさんの負傷が業務上の災害に当たると認定されても、 KさんがW国に帰国した場合には労災保険給付は行われない。
問題 54
事例を読んで、障害年金制度に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
しさんは、大学在学中に20歳となり国民年金の第1号被保険者となったが、学生納付特例制度を利用し、国民年金保険料の納付は行っていなかった。大学卒業後
に民間企業に就職したが、入社1年後に精神疾患の診断を受け、療養のために退職した。しさんは障害年金を受給したいと考えている。
1 Lさんが、国民年金法が定める障害等級2級に該当すると認定を受けたとしても、学生納付特例制度により納付を猶予された保険料を初診日の前に追納していなけれぱ、障害基礎年金は支給されない。
2 障害認定日に障害の状態に該当しないとされた場合であっても、10年後に裁定請求し障害等級2級と認定されたときは、しさんに対して障害基礎年金が支給される。
3 Lさんが障害厚生年金を受給するためには、精神疾患による障害認定日が厚生年金保険の被保険者期間内でなければならない。
4 精神疾患による障害が、国民年金法が定める障害等級2級に該当する場合、しさんに支給される障害基礎年金の支給額は老齢基礎年金の満額の1.25倍となる。
5 Lさんの精神疾患が業務災害によるものであり、労災保険から障害補償年金が支給される場合、しさんに対して障害基礎年金は支給されない。
問題 55
健康保険の給付に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 健康保険組合は、人間ドックなどの健康診査を療養の給付の対象とすることができる。
2 受診時の自己負担の額は、被保険者本人については3割であるが、被扶養者である義務教育就学前の児童については1割となっている。
3 高額療養費は、1年間に被保険者が支払った健康保険と介護保険の自己負担額の合計が基準額を超えた場合に支給される。
4 薬事法上は承認されたが、薬価基準に収載されておらず医療保険が適用されない医薬品を用いて治療を行う場合、保険外併用療養費が支給されることがある。
5 被保険者本人が出産した場合には、出産手当金が支給されるため、出産育児一時金は支給されない。
障害者に対する支援と障害者自立支援制度
問題 56
在宅の障害者の同居者の状況に関する次の記述のうち、「厚生労働省の実態調査」の結果が示すものとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 鉐歳未満の身体障害者のうち、「親と暮らしている」者が半数以上である。
2 65歳未満の知的障害者のうち、「夫婦で暮らしている」者が半数以上である。
3 65歳未満の精神障害者のうち、「夫婦で暮らしている」者が半数以上である。
4 65歳以上の障害者のうち、「一人で暮らしている」者が半数以上である。
5 65歳未満の障害者のうち、「親と暮らしている」者が半数以上である。
(注)「厚生労働省の実態調査」とは、「平成23年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)結果」のことである。
問題 57
「障害者総合支援法」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 就労移行支援は、通常の事業所に雇用されることが困難な障害者に対して、雇用契約の締結等による就労の機会を提供するとともに、必要な訓練等の便宜を供与することである。
2 障害福祉サービスの利用者負担額と補装具の利用者負担額を合算して一定の額を超える場合、特定障害者特別給付費が支給される。
3 市町村は、地域生活支援事業としてサービス管理責任者研修を実施し、事業所や施設のサービスの質の確保を図らなければならない。
4 市町村は、介護給付費の支給申請があったときは、障害者又は障害児の心身の状況、その置かれている環境等について調査を実施し、要介護認定を行わなければならない。
5 障害者又は障害児の保護者の居住地が明らかでないとき、介護給付費の支給決定は、現在地の市町村が行う。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
問題 58 「障害者総合支援法」における行政の役割に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 都道府県知事は、障害福祉サービス事業者の指定を行う。
2 地域生活支援事業の実施については、市町村は必ず行わなければならないが、都道府県はその判断に任されている。
3 厚生労働大臣は、障害福祉サービス等の提供体制を整備するために障害者基本計画を定める。
4 都道府県知事は、障害福祉サービス受給者証を交付する。
5 都道府県は、基幹相談支援センターを設置しなければならない。
問題 59
事例を読んで、 M相談支援専門員が行う相談援助活動に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
X市に在住しているNさん(46歳、女性)は、網膜色素変性症の眼疾患、により身体障害者手帳の2級に該当している。
最近、視野狭窄が進行し、日常生活が不自由になってきてぃる。日常生活の自立を希望し、 M相談支援専門員が勤務するQ指定特定相談支援事業所に相談に行った。
1 自立訓練を受けるためには、 X市役所で障害程度区分の認定を受ける必要があることを助言する。
2 自立訓練を継続的に利用できるように、継続サービス利用支援を行う。
3 個別支援計画を作成し、 X市内の自立訓練事業者を紹介する。
4 二ーズ等をアセスメントし、自立訓練を中心としたサービス等利用計画案を作成する。
5 医療的ケアと福祉サービスの提供が適切なので、身体障害者更生相談所にサービス等利用計画案の作成を依頼する。
問題 60
事例を読んで、 Aさんに対する相談支援事業所の職員の助言に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
身体障害のある Aさん(25歳、女性)は、 B さん(27歳、男性)と結婚し、半年前に出産した。子どもの発達・発育は良好である。
Aさんは障害程度区分4で二肢以上に麻痺があり「歩行」「移乗」「排尿」「排便」のどれもが自立していない。また、就労
はしていない。これまで夫とともに子育てをしてきたが、最近夫が入院し、退院のめどは立っていない。貸しビル業による不動産収入があり経済的には支障はない。
Aさんは自宅で子育てをすることを強く決意しており、相談支援事業所に相談に来た。
1 重度訪問介護に含まれる育児支援の利用を助言する。
2 母子生活支援施設の利用を助言する。
3 子どもの障害児通所支援の利用を助言する。
4 母子のレクリエーションや休養のために、母子休養ホームの利用を助言する。
5 通所による生活介護を、子どもとともに利用するよう助言する。
問題 61
2012年(平成24年)に改正された児童福祉法に基づく障害児サービスの再編に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 障害児入所支援費は、市町村に支給申請をすることとなった。
2 情緒障害児短期治療施設の入所サービスは、障害児入所支援となった。
3 肢体不自由児通園施設の通所サービスは、障害児通所支援となった。
4 放課後等デイサービスは、児童デイサービスとなった。
5 第一種自閉症児施設の入所サービスは、医療型児童発達支援となった。
問題 62
「障害者雇用促進法」が定める.事業主の雇用義務に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 民間企業における法定雇用率は1.8%である。
2 法定雇用率を下回っている場合は障害者雇用納付金を徴収する仕組みがある。
3 障害者を雇用する事業所においては、障害者雇用推進者を選任し、障害のある従業員の職業生活に関する相談指導を行わせるよう努めなければならない。
4 精神障害者保健福祉手帳を所持している従業員を、雇用している障害者の数に算定することはできない。
5 都道府県知事は雇用率未達成の事業主に対して、雇入れ計画の作成を命ずる。
(注)「障害者雇用促進法」とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。
低所得者に対する支援と生活保護制度
問題 63
2001年度(平成13年度)以降の生活保護の全国的な動向に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 被保護世帯及び被保護人員ともに2008年のりーマンショックを契機に増加に転じた。
2 医療扶助費の生活保護費全体に占める割合は、他法の医療制度の充実により、 、ーの間、大きく減少する傾向にある。
3 保護廃止人員は、一貫して増加している。
4 保護受給期間別の被保護世帯数の推移をみると「3年~5年未満」が一貫して多い。
5 世帯類型別にみた被保護世帯の構成比をみると、「その他の世帯」の割合が大きく増加している。
問題 64
生活保護法で規定されている基本原理、原則に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 保護は、個人を単位としてその要否及び程度を定めるものとされている。ただし、これによりがたいときは、世帯を単位として定めることができる。
2 生活保護法により保障される最低限度の生活は、肉体的な生存を維持する程度とされている。
3 保護の申請は、要保護者、その扶養義務者のほか、要保護者の同居の親族がすることができる。
4 保護は、都道府県知事の定める基準により測定した要保護者の需要を基とし、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度のものとされている。
5 生活保護法は、最低限度の生活を保障するとともに、社会的包摂を助長することを目的とすると定めている。
問題 65
生活保護における扶助の種類とその内容に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 光熱費・家具什器等の世帯単位の経費は、生活扶助の第1類費に含まれる。
2 被保護者が、入退院、通院をした場合に要した交通費は、生活扶助に含まれる。
3 介護施設に入所している被保護者の基本的な日常生活に要する費用は、介護扶助に含まれる。
4 小・中学校の入学準備金は、生活扶助に含まれる。
5 介護保険の保険料は、介護扶助に含まれる。
問題 66
生活保護法で規定されている被保護者の権利及び義務に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 被保護者は、給付される保護金品に対して租税その他の公課を課せられることがなし、。
2 被保護者が文書による指導・指示に従わない場合は、保護の実施機関は直ちに保護の停止・廃止の処分を行わなくてはならない。
3 収入、支出その他生計の状況について変動があったときは、速やかに被保護者の住所地を担当する民生委員に届け出なければならない。
4 被保護者は、絶対的扶養義務関係にある同居の親族に限り、保護を受ける権利を譲り渡すことができる。
5 被保護者が生活の維持向上に向けて努力を怠っていると認められる場合は、福祉事務所長はその費用の全部又は一部を、その者から徴収することができる。
問題 67
福祉事務所に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 福祉事務所の現業を行う所員の定数については、特に法令上の定めはない。
2 指導監督を行う所員、現業を行う所員、事務を行う所員はいずれも社会福祉法で定める社会福祉主事でなければならない。
3 市の設置する福祉事務所の長は、市長の指揮監督を受けて、所務を掌理する。
4 都道府県及び市町村は、福祉事務所を設置しなければならない。
5 福祉事務所に置かれる社会福祉主事は、18歳以上の者でなけれぱならない。
問題 68
事例を読んで、自立支援プログラムによる支援の進め方に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
Cさんは重いうつ病を発症し療養に専念するために退職したが、経済的に困窮し
たため生活保護を申請した。保護開始後、 Cさんは療養を要するものの病状は安定
してきた。しかしCさんには、なお就労に対する跨跨があるようである。
1 Cさんには、できるだけ早期に保護から脱却することを目指す就労支援プログラムへの参加が提案された。
2 Cさんの自立支援プログラムへの参加は、ケースワーカーの判断で決定された。
3 Cさんの自立支援の内容は、共通の統一した支援目標に基づき作成されることになった。
4 Cさんに対しては、自立支援プログラムに参加することが、生活保護を継続するための必要条件であるとの説明がなされた。
5 Cさんには、ボランティア活動や試行雇用の機会の提供を視野に入れた自立支援プログラムが提案された。
問題 69
生活福祉資金貸付制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 生活福祉資金の借入れの申込みは民生委員を介して行わなければならない。
2 生活福祉資金の貸付金を償還期限までに返却しなかった場合、延滞利子を付して返済しなければならない。
3 連帯保証人を立てないと生活福祉資金の貸付を受けることができない。
4 生活福祉資金は重複貸付が禁止されているため、総合支援資金の貸付を受けた場合、 教育支援資金の貸付を受けることはできない。
5 生活福祉資金の借入れの申込み先は福祉事務所である。
保健医療サービス
問題 70
事例を読んで、後期高齢者医療制度に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
長い間農業に従事し、現在無職のDさん(80歳、男性)は、認知症を発症し、その治療のため精神科を、その他に耳鼻科、内科を受診している。 Dさんは年金以外の収入はなく、息、子夫婦と孫と合わせて5人で生活しており、息子夫婦は共働きの民間企業のサラリーマンで、標準的な所得の家庭である。
1 Dさんは息子夫婦の被扶養者であるから、後期高齢者医療制度の保険料を負担しなくてよい。
2 Dさんが医療機関を受診すると、被扶養者なので一部負担金を3割支払うことになる。
3 Dさんのように治療が多岐にわたるなど、一部負担が一定額を超えた場合、後期高齢者医療制度の一部負担は高額療養費制度の対象となる。
4 Dさんが死亡しても、後期高齢者医療広域連合は葬祭の給付や葬祭費を支給することはない。
5 後期高齢者の療養給付には、食事の提供、光熱費や環境に関する生活療養も含む。
問題 71
2010年度(平成22年度)までの「国民医療費の概況」(厚生労働省)に関する次の記述のうち、正しいものを.1つ選びなさい。
1 国民医療費に占める公費負担医療給付分の割合は、過去4年間一貫して減少し続けている。
2 薬局調剤医療費は、過去4年間一貫して減少し続けている。
3 財源別国民医療費では一患者負担は、過去4年問一貫して増加し続けている。
4 制度区分別国民医療費では、医療保険等給付分の次に比率が多いのは、後期高齢者医療給付分である。
5 75歳以上の人口一人当たり国民医療費は、年間100万円を超えている。
問題 72
我が国の診療報酬制度に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 診療報酬の改定は、中央社会保険医療協議会の答申を経て行われる。
2 診療報酬の審査・支払権限は、健康保険組合等の保険者にある。
3 外来診療報酬については、1日当たり包括払い制度がとられている。
4 診療報酬は、健康保険と国民健康保険では異なった内容となっている。
5 診療報酬点数表において、1点単価は 1円とされている。
問題 73
我が国の医療提供施設に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 病院とは、医療法上、病床数10床以上を有する医業又は歯科医業を行う施設のことである。
2 病院施設の中の一般病院数の年次推移をみると、最近10年間の総数は増加し続けている。
3 臨床研修を修了した医師又は歯科医師が診療所を開設するときは、都道府県知事に開設の許可を得なければならない。
4 地域医療支援病院の承認要件には、救急、医療を提供する能力を有することが含まれる。
5 病床種別の中で病院病床数を比較すると、療養病床の方が一般病床よりも多い。
問題 74
「障害者総合支援法」の保健医療サービスに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 自立支援医療には、療育医療、更生医療、育成医療の3種類の公費負担医療がある。
2 療養介護医療とは、在宅で医療と常時介護を必要とする人に、機能訓練、療養上の管理、看護、介護及び日常生活の世話を行うことのうち、医療にかかるものをいう。
3 自立支援医療費の給付を受けようとする障害者又は障害児の保護者は、都道府県の窓口に申請をしなければならない。
4 自立支援医療の利用者は、当該医療費の3割を負担する。ただし、世帯の所得に応じて月額の負担上限額が設定される。
5 入院時の食事療養費と生活療養費(いずれも標準負担額相当)については原則自己負担となる。
(注)「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
問題 75
2002年(平成14年)に改訂された医療ソーシャルワーカーの業務指針に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 業務指針では、医療ソーシャルワーカーが配置される保健医療機関に、保健所、精神保健福祉センターは示されていない。
2 医療ソーシャルワーカーの業務における連携の対象には、他の保健医療スタッフだけでなく地域の関係機関も含まれる。
3 この改訂により、業務の範囲に新たに「療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助」が示された。
4 業務指針に記載してある事項は、医療ソーシャルワーカーが行う最大限の業務であり、業務指針の範囲内で業務を行うことが求められる。
5 業務指針に定められている業務については、医療ソーシャルワーカーが判断して行うことができ、医師の指示を受ける必要はない。
問題 76
事例を読んで、がん告知を受けた患者と家族への医療ソーシャルワーカーの対応に関する次の記述のうち、この時点で最も適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Eさん(49歳、男性)は、共働きの妻と大学生の子どもの3人暮らしである。 R病院を受診したところ、医師から初期の胃がんの告知を受けて、これから入院・手
術の後、抗がん剤治療を開始することになった。外来看護師から医療ソーシャルワーカーに、 Eさんの生活上の相談に乗ってほしいとの連絡があり、面接を行った。
相談内容は、医療費や生活費の収入面と、休職予定の会社での就労継続についての不安であり、相談の様子は冷静であった。
1 まずEさんに雇用保険の申請を勧める。
2 Eさんに代わって会社の上司と、今後の仕事の継続について相談する。
3 今後のEさんの援助方針を検討するために、 Eさんの許可を得て、主治医に治療の見通しゃ就労制限について確認する。
4 Eさんは介護保険の対象になるため、要介護認定の申請を勧める。
5 Eさんは生活困窮に陥るおそれがあるため、生活保護の申請を勧める。
権利擁護と成年後見制度
問題 77
参政権に関する次の記述のうち、選挙権を有しない者として正しいものを2つ選びなさい。
1 19歳の婚姻している者
2 補助人・保佐人が選任された者
3 成年後見人が選任された者
4 永住者の在留資格をもつ外国籍の者
5 任意後見監督人が選任された者
問題 78
事例を読んで、介護保険事業者・従事者の法的な義務と責任に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
Fさんは、 S法人の居宅介護サービスを受け、 S法人のG訪問介護員がFさんをえ人げ担当してぃる。
Fさんには、軽度の認知症があり、臓下能力も落ちてきて、食事介助のときにむせ込むことも多くなっている。また、 Fさんの甥がFさんのお金を無断で使っているようである。
1 G訪問介護員はFさんの食事介助を担当しているだけなので、食事介助中にFさんが転倒してけがをしたとしても、 S法人に法的な責任が生じることはない。
2 G訪問介護員がとろみ食など食べやすい食事を提供していれば、 Fさんが誤臓して窒息、しても、 S法人に法的な責任が生じることはない。
3 Fさんが担当のG訪問介護員を変えてほしいと主張したため、 S法人が一方的に訪問介護契約を打ち切ったとしても、 S法人に法的な義務違反が生じることはない。
4 G訪問介護員が、事業所内で上司に対し、甥がFさんのお金を無断で使っているのではないかと報告しても、秘密保持に関してG訪問介護員に法的な義務違反が生じることはない。
5 G訪問介護員が、 Fさんの介護サービスの提供に関して、記録を作成することを怠ったとしても、 S法人に法令上の義務違反が生じることはない。
問題 79
行政不服申立てに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 介護保険の要介護認定の結果に不服がある場合、都道府県知事に審査請求を行う。
2 障害福祉サービスの支給量の決定に不服がある場合、都道府県知事に審査請求を1丁う。
3 生活保護の決定に不服がある場合、福祉事務所長に異議申立てを行う。
4 国民健康保険の保険料に関する処分に不服がある場合、市町村長に異議申立てをイテう。
5 保育所入所に係る処分に不服がある場合、市町村長に審査請求を行う。
問題 80
成年後見制度に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な者については、家庭裁判所は、職権で補助開始の審判をすることができる。
2 成年被後見人のなした日常生活に関する法律行為については、成年後見人が取り消すことができる。
3 家庭裁判所は、成年後見開始の審判をするときは、職権で成年後見人を選任し、保佐人及び補助人についても同様に職権で選任する。
4 成年後見人は、いつでも家庭裁判所に届け出ることによって、その任務を辞することができる。
5 家庭裁判所は、破産者を成年後見人に選任することはできないが、未成年者を成年後見人に選任することはできる。
問題 81
任意後見契約に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 任意後見契約は、事理弁識能力喪失後の一定の事務を委託する契約書が当事者間で作成されていれば効力を有する。
2 任意後見契約では、本人の事理弁識能力が不十分になれば、家庭裁判所が職権で任意後見監督人を選任する。
3 任意後見人と本人との利益が相反する場合、任意後見監督人があっても特別代理人を選任しなければならない。
4 任意後見人の配偶者は任意後見監督人になることができないが、兄弟姉妹は任意後見監督人になることができる。
5 任意後見監督人の選任後、任意後見人は、正当な理由がある場合、家庭裁判所の許可を得れば任意後見契約を解除できる。
問題 82
市町村が実施する成年後見制度利用支援事業に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 市町村長申立て以外の場合を、対象とすることはできない。
2 申立て費用だけでなく、成年後見人等の報酬も対象とすることができる。
3 高齢者ではない知的障害者及び精神障害者を対象とすることはできない。
4 「後見」を対象とし、「保佐」「補助」を対象とすることはできない。
5 社会福祉法における第一種社会福祉事業と位置づけられている。
問題 83
事例を読んで、通報を受けた関係諸機関の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
Hさん(50歳)は知的障害があり、障害者グループホームを利用しながら、 P就労継続支援A型事業所で週20時間就労している。 Hさんの収入は障害基礎年金と
就労所得である。障害基礎年金の振り込まれる通帳はHさんの兄Jさんが管理し、ホーム利用料はJさんが支払っている。また、就労所得はHさんの日常生活費に充
てるため、 Hさん自身が通帳を保有し、グループホームの職員が金銭管理の支援をしている。 3か月前からホーム利用料の滞納が発生しており、 P事業所からの就労所得も一部しか支払われていないようである。
1 利用料滞納に関して、地域包括支援センターはJさん宅に立入調査を行う。
2 利用料滞納に関して、市町村はJさんに事実確認を行う。
3 利用料滞納に関して、都道府県はJさん宅に訪問調査を行う。
4 就労所得に関して、市町村はP事業所に賃金台帳の提出を命じる。
5 就労所得に関して、、各都道府県にある地方労働局はP事業所の指定を取り消す。
社会調査の基礎
問題 84
2007年(平成19年)改正の統計法に定められた基幹統計及び基幹統計調査に関する次の記述のうち、正しいものを2つ選びなさい。
1 全国学カテスト(全国学力・学習状況調査)は、基幹統計を作成するための重要な調査のーつである。
2 基幹統計調査である国民生活基礎調査は、3年ごとに大規模な調査を行い、中間の各年に簡易な調査が行われる。
3 基幹統計は、社会の発展を支える重要な情報基盤として位置づけられており、インターネットによる公表は想定されていない。
4 国勢統計と国民経済計算以外の基幹統計は、行政機関が作成する公的統計の中から総務大臣が指定する。
5 基幹統計のために収集された個々の調査票情報は、個入情報保護の観点からも、その二次利用は禁止されている。
問題 85
社会調査における個人情報保護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 個人情報の保護は、調査に直接かかわりのない第三者に対しての個入情報の漏えいに注意することなので、共同研究者への個人情報の秘匿は考えなくてもよい。
2 調査に使用した調査原票は、社会的にも貴重な文書であるので、集計・分析等が終了した後個人情報を削除し、データアーカイブスに登録することを義務づけられている。
3 インフォームドコンセント(説明と同意)を求めるかどうかは、調査者の判断にゆだねられる。
4 調査の依頼文書を作成する際には、依頼者側の個人情報保護の観点からも、電話番号や電子メールのアドレスは掲載してはいけない。
5 調査データを事例として公表する場合、その事例が特定されるおそれがある場合は、例えぱ、実際の年齢ではなく「前期高齢者」などと記述するのが望ましい。
問題 86
質問紙を用いる調査方法に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 訪問面接法、留置法、郵送法、電話法を自記式か他記式かに着目して分類すると、訪問面接法と電話法が他記式であり、留置法と郵送法が自記式である。
2 犯罪や性行動など、多くの調査対象者が自分からは答えたがらない質問内容については、郵送法よりは調査員が訪問して質問する訪問面接法の方が適している。
3 訪問面接法では、調査員と調査対象者が面接することになるが、両者の関係によって回答結果が影響を受けることはない。
4 他記式に比べて自記式は、社会的に望ましい内容に同調する回答の選択肢を選びがちになる。
5 留置法では、調査票回収時に調査員が、本当に調査対象者が回答を記入したかどうかのチェックをしてはいけない。
問題87
質問紙作成の注意点に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「喫煙や飲酒を毎日しますか?(はい/いいえ)」のように、なるべく2つの事柄を1つの質問で尋ねるのが効率的である。
2 「増税すると福祉予算が増えますが、あなたは消費税率の引上げに賛成ですか」のように、回答者がよりょく考えて回答できるように質問に説明を含めるのが望ましい。
3 「あなたは年金支給開始年齢の引上げに賛成ですか」と聞く代わりに、「賛成ですか、反対ですか」と聞くと、表現が簡潔でなくなるので望ましくない。
4 「個人の自由に最大限の配慮をしないケアは認められないという考えに反対する立場に、あなたは賛成ですか、反対ですか」という質問は、否定が重なり好ましくない。
5 質問する順番によって回答が変わることがあるので、回答してほしい選択肢が選ばれやすくなるような順番に配列するのが望ましい。
問題 88
事例を読んで、調査結果の読み方に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
〔事例〕
Y市社会福祉協議会に勤めるK社会福祉士は、「いきいきサロン」を利用している高齢者100人へのアンケートで、日頃どのようなスポーツを行っているのかを尋ね、
100人すべてから有効回答を得た。選択肢として、(田ウォーキング、(b)水泳、①テニス、(d)その他のスポーツの4つを用意して、普段行っているものにすべて0を付けてもらった。 0の数の集計結果は、仏BO、(b)15、①10、(d)25 となった。
この結果について、 K社会福祉士は次のように考えた。
1 ここから、100人中80人は普段何らかのスポーツを行っていると分かる。
2 スポーツを行ってぃる人に限ると、(ののテニスをする人は8分の 1である。
3 この 100人の中で、普段何もスポーツを行っていない人は少なくとも20人いて、もっと多い可能性もある。
4 卓球は明記されていないので、実際はウォーキングより多かったかもしれない。
5 (d)その他のスポーツに0を付けた25人のうち、ゲートボールをする人が15人いた場合には、エアロビクスをする人は10人以下になる。
問題 89
社会調査における面接法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 非構造化面接では、対象者に自由に回答してもらうことになるので、調査内容に精通していない調査員を採用して、面接を実施してもらうのがよい。
2 半構造化面接では、インタビューのおおむね半分程度の時間を、質問内容や質問の順番などが詳細に決められた質問紙によって面接が進められる。
3 面接における会話を録音できない場合には、正確な面接記録を作成するために、面接時はできるだけ会話の書き取りを優先しなければならない。
4 非構造化や半構造化で行われることが多いフォーカスグループインタビューでも、質問内容や討議のルールなどを示したインタビューガイドを準備する方がよい。
5 面接法では、対象者との間に十分な信頼関係を築くことが重要であり、いわゆるオーバーラポールの状態を目指すのがよい。
問題 90
質的調査データの整理と分析に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 インタビュー記録やフィールドノーツを 1行ずつ読み込みながら、思いつくままにコードを書き込んでいくことをプリコーディングという。
2 研究がある程度進展した段階で、比較的少数の概念的カテゴリーにコードを割り振っていくことをオープン・コーディングという。
3 インタビュー等において対象者が使っている言葉をそのままコードとして用いることをインビボ・コーディングという。
4 グラウンデッド・セオリー・アプローチにおいてデータの分析を行う際には、事前に設定した仮説や既存の理論に沿って進めることが重要である。
5 量的調査データの分析とは異なり、質的調査データにはコンピューターを使った分析はなじまない。
相談援助の基盤と専門職
問題 91
2007年(平成19年)の社会福祉士及び介護福祉士法改正の背景に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 福祉二ーズの多様化に対応するため、2015年(平成27年)までに社会福祉士登録者数を20万人にすることが求められた。
2 社会福祉士登録者数が大幅に増加し飽和状態になったため、有資格者の量的抑制が求められた。
3 利用者がサービスを選択できる制度が導入されたことに伴い、サービスの利用支援、成年後見、権利擁護等の新しい相談援助業務の拡大に対応できるよう、社会福祉士の知識及び技術の向上が求められた。
4 社会福祉士の業務内容の変化に対応するため、5年ごとの更新制が導入されることになった。
5 福祉事務所への社会福祉士の配置が義務化されたため、相談援助業務範囲の拡大が求められた。
問題 92
「ソーシャルワークにおける倫理一原理に関する声明」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 家族、コミュニティ、社会環境、自然環境の中で、全体としての人間に関心を払い、人問の生活のあらゆる側面を認識する。
2 あらゆる個人、グループ、コミュニティが抱えるストレングスに焦点を当て、モダニズムを促進する。
3 能力、年齢、文化、性別、社会経済的地位、皮膚の色などによるアファーマティブアクションの解消を目指す。
4 他者の権利や正当な利益を侵害する場合であっても、自分で選択し決定する人々の権利を尊重する。
5 個人、家族、グループ、コミュニティの違いに注目し、社会の民族的・文化的な統一を促進する。
(1封「ソーシャルワークにおける倫理一原理に関する声明」とは、国際ソーシャルワーカー連盟と国際ソーシャルワーク学校連盟により、2004年に採択された声明のことである。
問題 93
ノーマライゼーションの理念に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ
選びなさい。
1 すべての人間とすべての国とが達成すべき共通の基準を宣言した世界人権宣言の理念として採用された。
2 1950年代のデンマークにおける精神障害者本人の会の活動を通して生み出され
3 ニイリエ(Nirje、 B.)がΠ昌えた原理には、ライフサイクルにおけるノーマルな発達経験が含まれる。
4 バンクーミケルセン(Bank・Mikkelsen、 N.)らの働きにより、スウェーデンにおいて世界で初めて法律の基本的理念として位置づけられた。
5 全米ソーシャルワーカー協会の倫理綱領(1996年採択、2008年改定)において、倫理的原理のーつとして明記された。
問題 94
アドボカシーに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 利用者の権利を主張し、必要なサービスを要求する実践であり、その権利を擁護するためにまず法的手段を行使する。
2 福祉サービスの提供者が利用者のアドボカシーを行うことは、所属する機関への利益相反行為に当たり、専門職倫理から逸脱する。
3 マイノリティなど、特定のグループに属する人々の利益を主張・代弁する活動は行わない。
4 利用者の権利が侵害された状態が調整や交渉によっても解決しない場合は、福祉施設、行政機関などとも対決する。
5 利用者にとって最適な選択を専門的見地から決定し、利用者を説得する。
問題 95
事例を読んで、 L相談員(社会福祉士)のMさんへの初回面接における対応として、適切なものを 2つ選びなさい。
〔事例〕
帰国した中国残留孤児とその家族を支援する特定非営利活動法人に勤務するL相談員は、大学院生N氏(28歳)から母親である中国人のMさん(65歳、女性)のこと
で相談依頼を受けた。翌週、 N氏はMさんと一緒に来所した。 Mさん一家は15年前に中国より帰国、昨年、 Mさんの夫が死去した。 N氏は中学校から日本で教育を
受けたため日本語に不自由はないが、 Mさんは日本語がほとんど話せない。 Mさんは最近家に閉じこもりがちで、大学から帰宅したN氏に当たり散らすことも少なく
ないという。
1 Mさんに中国語であいさつし、最近の生活状況について尋ねる。
2 Mさんの日本語能力をアセスメントし、日本語教室への参加を勧める。
3 地域包括支援センターに連絡し、介護予防プログラムへの参加を依頼する。
4 日本を航れ中国で暮らすための具体的方法を話し合う。
5 月に2回開かれている中国帰国者たちが集うサロン活動を紹介する。
問題 96 事例を読んで、 A社会福祉士の対応に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Z町の地域包括支援センターに勤務するA社会福祉士は、高齢者の孤立防止事業に取り組んでいる。 A社会福祉士は、民生委員からBさん(76歳、女性)のことで
相談を受けた。 Bさんは長年、4匹の猫とともに自宅で一人暮らしをしていたが、最近、認知症が疑われる言動が見られ、食事もままならなくなっているらしい。そ
こで、 A社会福祉士は民生委員とともにBさんの自宅を訪問したところ、室内は猫の糞尿により不衛生な状態であった。 A社会福祉士がBさんと話をしたところ、 B
さんは、「これからもこの家で猫たちと暮らしたい。放っておいてほしい」と語った。
1 本人の意思を尊重し、特別な支援は行わないとBさんに伝える。
2 配食サービスの利用を勧め、自宅での生活継続の可能性を探る。
3 4匹の猫を動物愛護団体に預けた上で、自宅での生活継続を勧める。
4 Bさんを緊急保護して、一時的に養護老人ホームへ入所させる。
5 専門職、近隣住民による見守りネットワークの強化を目指す。
問題 97
多職種チームに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 緊急性のない、1曼性的な疾患を抱えるクライエントには、高度に制度化された専門技能のヒエラルヒーをもつ指揮命令型のチームによる対応が有効である。
2 クライエント・チームの一類型であるパーマネント・チームは、チームの機動性が高いため、地域生活支援に適している。
3 利用者参加型チームのカンファレンスでは、最大限の基本的協働の原則に従い、利用者とメンバーが個別に時間をかけてコミュニケーションを図る。
4 多職種チームにおけるグループ過程の基本的要素にはタスク機能とメンテナンス機能があり、両者は相互に関連しあう。
5 多職種がもつ価値や視点の差異から生じる葛藤は、チーム・コンピテンシーの低下につながるため、表面化しないよう調整する。
相談援助の理論と方法
問題 98
事例を読んで、病院の医療福祉相談室に勤めるC医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)のストレングス視点に基づく対応として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Dさん(30歳、男性)は、パートナーとの性交渉によって体調に異変を感じながらも悪い検査結果が出るのを恐れ、医療機関を受診していなかった。しかし気に
なってぃたため、悩みを打ち明けた友人に強く勧められて半年を過ぎてようやく受診に至った。その結果、 HIV感染症と診断され、初めて医療福祉相談室に紹介さ
れてきた。 Dさんは「この歳でアルバイトだけで一人暮らしをしている。実家の両親には話していない。自分はダメな人問だ」と自分を強く卑下する心情を吐露した。
C医療ソーシャルワーカーは、その深刻な気持ちを受け止めて対応した。
1 「この病気になったのはとても大変なことですよね」と言う。
2 「親身になって受診を勧めてくれる友人がいるではないですか」と言う。
3 「エイズ発症後の入院に備えて、両親に早く知らせた方が良いですよ」と言う。
4 「H IVに感染してもエイズを発症するとは限らないので安心してください」と言う。
5 「こうして受診にこぎ着けられたのは大きな一歩だと思いますよ」と言う。
-
正解は
<li style="text-align:center;font-size:20px;font-weight:bold"2,5
問題 99 相談援助のアプローチに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 バンデューラ(Bandura、 A.)は、行動変容アプローチに取り入れられた社会的学習理論を提唱した。
2 ピンカス(pincus、 A.)とミナハン(Minahan、 A.)は、一般システム理論に基づいてユニタリー・アプローチを提唱した。
3 ロビンソン(Robinson、 V.)は、地域精神医学研究などの成果を取り入れた危機介入アプローチを提唱した。
4 バーグ(Berg、I.)は、社会構成主義を基盤としたナラティブ・アプローチの発展に寄与した。
5 スモーリー(smalley、 R.)は、生態学に基づく機能的アプローチを体系化した。
問題 100
事例を読んで、 E相談支援専門員(社会福祉士)によるFさんの支援に関する次の記述のうち、課題中心アプローチに基づく支援として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
U市基幹相談支援センターのE相談支援専門員は、 U市地域福祉課担当者からの連絡で、 Fさん(30歳、男性)に対する相談支援の依頼を受けた。自宅を訪問して、
Fさんが父親との関係に困って地域福祉課に連絡したこと、10年前の交通事故によって身体障害があり、電動車いすで近所には行けること、父親と二人暮らしで食
し人せき事や掃除は近所の親戚に手伝ってもらっていること、毎日パチンコ店に行って父親と口論になることなどを聴いた。
1 父親とどんなときに口論になるかについて具体的に尋ねる。
2 昼間の居場所として作業所に通うことを勧める。
3 困っている問題の優先順位について尋ねる。
4 ヘルパー利用を促すために居宅介護事業所を紹介する。
5 奇跡が起こったらどのような人生を送りたいかと解決像を尋ねる。
問題 101
相談援助におけるエンパワメントアプローチに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 ソロモン(Solomon、 B.)は、問題の外在化を中心にしたエンパワメントアプローチを提唱した。
2 シュワルッ(schwartz、 W.)は、ストレングスはエンパワメントの燃料であると述べた。
3 グティエレス(Gutierrez、 L.)は、エンパワメントアプローチでは集団を通しての体験が重要であると述べた。
4 フレーレ(Freire、 P.)は、エンパワメントアプローチに影響を与えたコンピテンスの概念を提唱した。
5 デュボイス(DuBois、 B.)とミレイ(Miley、 K.)は、問題解決モデルの援助過程に基づいてエンパワメントアプローチを示した。
問題 102
事例を読んで、 G生活相談員(社会福祉士)のHさんへの対応に関する次の記述のうち、この時点で最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
Hさん(78歳、女性)は、借家の一人暮らしで身寄りもない。市内のQケアハウスにボランティアに行くことだけが生きがいであった。しかし、 Hさんは持病の悪
化から、最近は活動への欠席が増えていた。久々にHさんを見かけたQケアハウスのG生活相談員が声をかけると、 Hさんは一人暮らしが不安になってきたと訴えてきた。
1 Hさんがインボランタリーなクライエントであるため、福祉事務所に行くよう助言する。
2 これまでのHさんのボランティア活動への参加を評価してエンパワメントをする。
3 Hさんの将来に備えて、 Qケアハウスのサービス内容と平均的な利用料を説明する。
4 Hさんの不安への対応として、今の時点の不安はG生活相談員が解決することを約束する。
5 Hさんが今の自分の状況についてどのようにとらえているのかを話せるように促す。
問題 103
相談援助の過程におけるアセスメントに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 クライエントの問題解決にどう結びつけるかを考えて、収集した情報を組織化する。
2 クライエントの生育歴に焦点を絞って問題の原因を探求する。
3 アセスメントシートに従い、質問項目の順番を順守してクライエントに尋ねる。
4 秘密を保持する原則に立ち、クライエント本人以外の他者からの情報収集は控える。
5 援助過程の初期に限定してクライエントからの情報収集と分析を行う。
問題 104
相談援助の開始後におけるモニタリングに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 実際の支援が計画どおりに実施されているとみなして、その効果を測るために経過の確認を行う。
2 計画の見直しの必要性を確認することが目的であり、提供するサービスの質は評価に含めないようにする。
3 支援の実施状況をできるだけ客観的に把握するため、利用者の主観的な言動は評価に含めないようにする。
4 支援の実施過程において、新たな対応や計画見直しの必要性等の確認を目的として行われる。
5 利用者から率直な意見を聞き取るため、支援にかかわる関係者に対しては聴取をせずに進める。
問題 105
事例を読んで、 J指導員(社会福祉士)によるK子へのこの面接時の対応として、適切なものを 2つ選びなさい。
〔事例〕
K子(Ⅱ歳)の両親は昨年離婚した。 K子は、現在アパートで父親(37歳)と2人で生活をしている。 K子は軽度の知的障害があるため、父親が昼問働いている間、
生活能力の向上を目指して放課後等デイサービスを週4~5回利用している。最近K子は無表情で、帰宅をしぶることが多くなったため、心配した放課後等デイサー
ビスのJ指導員がK子と相談室で面接をしたところ、父親の性的虐待が疑われるような話が出てきた。
1 偽りの記憶症候群に該当するかどうかを確認する。
2 夜遅くまで起きていて、父親に甘えるからではないかとK子に言う。
3 あなたが悪いのではない、我慢しなくていいとK子に伝える。
4 話の内容の正確性を担保するために、繰り返し聞き取りをする。
5 児童相談所へ通告をする。
問題 106
事例を読んで、就労継続支援B型事業所に勤めるL生活支援員(社会福祉士)の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
下肢機能障害と軽度の知的障害のある利用者Mさん(20歳、女性)は、休憩時間に他の利用者も周りにいる作業場で深刻な表情を浮かべ、 L生活支援員に小声で次
のように打ち明けてきた。「ここでもらった工賃を使いたいと言ったのに、父親が貯金しておくからと言って 1円もくれない。」
1 介入すべき深刻な人権問題の可能性があるととらえ、その場で引き続き詳しい事情を聴く。
2 家庭内の事情を詳しく聴く必要があると判断し、相談室に場所を移して話すことにする。
3 他にも同様の悩みを抱えている者がいる可能性があると判断し、周囲の利用者にもその場で一緒に聴くよう促す。
4 相談室で改まって向かい合うと相手が緊張して話せなくなると判断し、利用者が休憩に使うこともある食堂に移動する。
5 工賃にかかわる相談なので、会計担当の事務職員をその作業場に呼んで、話の続きを聴くことにする。
問題 107
事例を読んで、 N母子支援員(社会福祉士)の面接初期段階の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
Aさん(30歳、女性)は、子ども 2人(5歳と 3歳)と今年の4月から 1年の予定で母子生活支援施設を利用している。入所のきっかけは、夫の失腺に伴い生活困窮に
陥ったためであった。入所後、 Aさんと子どもたちは目立った問題を起こすこともきちょうめんなく、2か月が過ぎょうとしていた。 Aさんの性格は儿帳面で、3人とも規則正しい施設での生活に安心しているようであった。しかしAさんは、3日前に突然、
退所の希望を職員に伝えた。それを聞いたN母子支援員は、 Aさんに面接することにした。
1 「なぜ、出たいのですか」と問いただす。
2 「外に出て暮らしたいのですね」と尋ねる。
3 「儿帳面女性格だから、退所後もうまくいきますよ」と励ます。
4 「ご主人が戻られたのですね。私の言ったとおりですね」と言う。
5 「ちょうどよい条件のアパートがありますよ」と伝える。
問題 108
ケースマネジメントの機能である二ーズと資源の接合(りンケージ)に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 既存のサービスの範囲で接合を考える、サービス優先アプローチで行う。
2 接合する社会資源は、フォーマルサービスの中から選ぶ。
3 支援目標の設定は、ニーズと資源を接合した後に行う。
4 自ら意思表示が困難なクライエントの場合には、専門職主導のアプローチで行う。
5 二ーズと資源を接合していく過程に、クライエントの参加を促す。
問題 109
B社会福祉士は、地域生活定着支援センターに勤務している。刑務所から出所してきたばかりのCさん(42歳、男性)の支援について、 Cさんとともに、支
援を始めた地域活動支援センター、グループホーム、就労支援施設の職員と遠方に住む姉を交えて第1回目の話合いの機会をもった。 Cさんは知的障害があり、数度、
軽微な犯罪で刑務所に収容されたことがある。 B社会福祉士は会議の席上で、 Cさんに会議内容を分かりゃすく説明し直したり、 Cさんが言いづらいところは代わっ
て発言した。そして、 Cさんのこれからの生活の中で予想される困難を参加者全員で検討した。その上で再び罪を犯さずこれから送りたいとCさんが思、う生活を、み
んなで支えていくための方法を話し合い、相互の役割を確認した。次のうち、 B社会福祉士が行った援助内容を表すものとして、適切なものを2つ選びなさい。
1 クラスアドボカシーの実施
2 ソーシャルサポートネットワークの構築
3 小地域ネットワーク活動の実施
4 リファーラルの実施
5 リスクマネジメントの実施
問題 110
事例を読んで、 D社会福祉士の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
地域包括支援センターのD社会福祉士のところに市役所高齢福祉課職員から対応を依頼する電話がかかってきた。今日、 Eさん宅(夫86歳、妻83歳)でボヤがあり、
それに気づいた隣人の通報で消防車が来て大事には至らなかったが、以前からEさん宅では鍋を焦がすなど火の不始末が何度か起こっている。周辺の住民や関係者が
心配してEさん夫妻に声をかけても、夫妻は聞く耳をもたず、ついに今日のボヤ騒ぎの後、住民から苦情が出て、以前からかかわってきたF民生委員が心配して市役所に電話してきたのだという。
1 緊急事態なので、 Eさんに電話して相談のため市役所に行くよう促す。
2 Eさん宅を訪問して、まず住民の苦情を伝え、火の不始末について注意する。
3 重大な案件なので、関係機関との会議をもつことにして日程調整を行う。
4 F民生委員に連絡して、訪問に同行してもらいEさん夫妻の話を聴く。
5 安全確保のために、 Eさん夫妻が安心して暮らせる住まいを探す。
問題 111
社会資源に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 同じ二ーズをもったクライエントが地域に一定数存在する場合は、クラスアドボカシーを行うことで、社会資源の開発を行う。
2 社会資源を活用する際は、クライエントの家族や周囲の人の負担を減らすためにフォーマルなものを優先する。
3 社会資源の開発はクライエントにとって負担になるので、開発の役割はソーシャルワーカーが担う。
4 社会資源の開発に当たっては、住民が自ら問題解決能力を高めていくことを目的としたソーシャルアクションがある。
5 クライエントを依存的にさせず、問題解決能力を高めるためには、社会資源の活用を控えた方がよい。
問題 112
事例を読んで、 G介護支援専門員(社会福祉士)のこの時点における対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
H さん(79歳、女性)は、息、子(40歳)との二人暮らしである。息子は、建設関係の仕事をしていたが、3か月前に持病の腰痛の悪化を理由に退職し、現在はHさん
の年金を頼りに生活している。また、 Hさんは要介護1の認定を受けており、通所介護を利用している。ある日、居宅介護支援事業所のG介護支援専門員が定期的な
モニタリングのために自宅を訪問すると、息、子が「母親が最近、夜に失禁したり、つじつまの合わない話をする。自分の手には負えないのですぐに施設に入所させて
ほしい」と言った。 G介護支援専門員は、別室でHさんに話を聴こうとしたが、 Hさんは暗い表情でうつむいたまま多くを語ろうとしない。
1 施設入所には認知症の診断が前提になるため、まずは専門医の受診を勧める。
2 介護者としての息、子の労苦をねぎらい、家族介護者の会を紹介する。
3 担当の民生委員に状況を説明し、 Hさんへの見守りを強化するよう依頼する。
4 通所介護事業所の相談員に連絡を取り、 Hさんの様子を確認する。
5 すぐに施設入所はできないことを説明し、訪問介護サービスの利用を手配する。
問題 113
地域活動支援センターのJ社会福祉士は、地域で暮らす障害者の自助グループを支援してぃる。東日本大震災が起きて以来、災害時の不安を感じていた自
助グループのメンバーは、災害時の障害者の生活について学習会を開くことになった。
J社会福祉士は震災時に支援活動をしていた障害者団体を紹介した。メンバーはその代表を招き、このテーマで学習会を開催することとした。その席でメンバー
の「自分たちは災害弱者かも知れないが、自分たちにもできることがあるはずだ」との発言から、学習会では継続してこのテーマについて意見交換をしていくことにした。
J社会福祉士は議論の進展に合わせて、自治会長や民生委員児童委員協議会会長などとの懇談を提案し、グループのメンバーと地域の関係が育まれていった。
次のうち、 J社会福祉士が果たしたソーシャルワークの機能として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 代弁的機能
2 教育的機能
3 媒介的機能
4 治療的機能
5 保護的機能
問題 114 スーパービジョンに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 スーパーバイザーは、バーンアウトが懸念されるスーパーバイジーに対して、教育的機能を発揮することが求められる。
2 スーパービジョン関係で起こるパラレルプロセスは、スーパーバイジーが過去の特定の人問関係をスーパーバイザーとの関係の中に投影することである。
3 ピアスーパービジョンとは、スーパーバイザーである上司から複数の同僚や仲問とともにスーパービジョンを受けることである。
4 スーパーバイザーが部下であるスーパーバイジーに対してスーパービジョンを行う場合には、管理上の責任を負う。
5 ライブスーパービジョンとは、スーパーバイザーと複数のスーパーバイジーでロールプレイを用いて行う討議形式の事g畊貪討である。
問題 115
事例を読んで、児童養護施設のK家庭支援専門相談員(社会福祉士)のスーパーバイザーである上司のL主任(社会福祉士)の対応に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
M子(5歳)は、ネグレクトによって児童養護施設に入所措置となった。 K家庭支援専門相談員は小学校入学に合わせた家族再統合の計画を立てている。 M子は家庭
に帰ることを強く望んでおり、母親(27歳)も強い引取りの意思をもっていた。しかし、最近予定していた面会がキャンセルになることが多い。そして先日、 K相談
員は単身赴任している父親から引取りについての不安を伝えられた。対応に困ったK相談員は、 L主任に対してスーパービジョンを求めてきた。
1 K相談員がどのようなことに困難を感じているか話し合う。
2 L主任が両親の意向を確認する役割を担い、結果をK相談員と共有する。
3 M子家族の状況を再アセスメントするようにK相談員に促す。
4 K相談員に、この程度のことは困難に思う必要はないと指摘する。
5 計画どおりM子家族に家庭引取りを促すよう、 K相談員に提案する。
問題 116
病院に勤めるN医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)は、交通事故で歩行機能障害になったAさん(55歳、男性)を主治医より紹介され、数回の面接を行っ
た。入院中のAさんの状態から、自宅内を自力で移動するためには手すりの設置等の住宅改修が必要であることが分かった。退院計画作成のため、 N医療ソーシャル
ワーカーは、作業療法士とともにAさんの一時帰宅に同行し、改修の必要な箇所や他に支援を要することがあるか否かを確認することにした。病院と自宅の行き帰り、
そして自宅において、 Aさんは障害にまつわる不便さや苦痛、自宅での生活で予想される困難など様々なことを思いつくままに語ってくれた。
次のうち、 N医療ソーシャルワーカーがAさんの自宅を訪問した後に、退院計画作成のために書く記録の文体として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 説明体
2 要約体
3 逐語体
4 叙述体
5 圧縮叙述体
問題 117
個人情報保護に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 個人情報の範囲は、個人の氏名や生年月日、住所等の情報であり、福祉サービス等の利用者の心身の状況やその置かれている環境等の記録は対象とはならない。
2 「個人情報保護法」は、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人情報取扱事業者の権利利益を保護することを目的として制定されたものである。
3 「福祉分野におけるガイドライン」では、利用者の死後も情報の漏えい等の防止を図ることが期待されている。
4 「個人情報保護法」では、たとえ本人の生命の保護に必要がある場合であっても、本人の同意を得ることが困難であるときは、個人情報を開示してはならないと定めている。
5 「福祉分野におけるガイドライン」によれば、福祉関係事業者が講ずべき個人データの安全管理の措置の対象は、ボランティアを除く従業者である。
(注)1 「個人情報保護法」とは、「個人情報の保護に関する法律」のことである。
2「福祉分野におけるガイドライン」とは、「福祉分野における個人情報保護に関するガイドライン」(平成25年3月厚生労働省)のことである。
問題118
ソーシャルワーク実践における ITの活用に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 1T技術の進歩に派生する問題は、デジタル・デバイドから個人情報保護へと変化した。
2 「社会福祉士の行動規範」(日本社会福祉士会)では、利用者情報の電子媒体等の管理について、厳重な管理体制と最新のセキュリティへの配慮が定められている。
3 福祉関係法令にはIT技術の活用に関する定めがなく、特に障害者福祉領域での今後の法整備上の課題となっている。
4 虐待ケース対応では、1T機器による音声、画像データの活用は、情報流出の危険性を考慮して行ってはならないとされている。
5 福祉関係の情報が容易に入手できるようになったので、情報りテラシーの向上は求められなくなってきている。
福祉サービスの組織と経営
問題 119
社会福祉法人又は医療法人の経営に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会福祉法人は、病院や診療所を開設することはできない。
2 社会福祉法人は、介護老人保健施設を開設することはできない。
3 医療法人は、障害福祉サービス事業を経営することはできない。
4 医療法人は、保育所を経営することはできない。
5 医療法人は、特別養護老人ホームを経営することはできない。
問題 120
組織内コンフりクト(葛藤・対立)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 組織内で集団業績に負の影響を与えるような過剰なコンフりクトは、組織にとって有害である。
2 組織内のコンフりクトによって、新しいアイデアが生まれることはない。
3 組織内のある当事者が他の当事者の目標達成手段を妨害する現象は、コンフリクトとは言わない。
4 組織内のコンフりクトに対処する最も優れた方法は、葛藤の相手と顔を合わせないようにすることである。
5 組織を構成するグループ間の目標が一致しなくても、グループ間にコンフりクトが生じることはない。
問題 121
組織学習に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 組織学習論では、組織の偶発的、一時的な適応についても、組織学習としてとらえる。
2 ダブルループ学習とは、既存の枠組みとは異なる新しい可能性を探る組織学習の形態である。
3 組織学習は、新しいものを取り入れたり変革する過程を対象とするのであって、それが組織に定着する段階は対象としない。
4 組織学習では、試行錯誤や実験的取組により生み出される内的な知識獲得を重視し、他組織で成功したシステムの模倣は避ける。
5 医療・福祉事業のような非営利組織においては、営利組織に比較して組織学習の意義は低い。
問題 122
リーダーシップに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 人間関係を友好的に保つための配慮と、集団目標の達成に向けてメンバーを統合する体制づくりは、専制的リーダーシップの特徴である。
2 リーダーシップのあり方として、状況に合わせたスタイルや行動が重視される。
3 変革型リーダーシップは、安定した環境において効力を発揮するといわれている。
4 リーダーシップは、組織的に位置づけられた公式的な管理者だけが発揮できるものである。
5 フォロワ一がりーダーを支えるフォロワーシップは、リーダーシップに影響を与えることはない。
問題 123
社会福祉法人に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 経営の透明性の確保は、不祥事防止の観点からは不可欠であるが、利用者の利益の保護とは相反する。
2 税制上の優遇措置や各種の助成に対して公的なチェックが行われることから、外部に対するそれ以上の経営の透明性は求められていない。
3 事業報告書、財務諸表の情報開示は、事業経営の適正性を確保するためのもので、利用者のサービス選択に資する目的はない。
4 自主的な経営機能の強化及び内部牽制体制の確立の観点から、社会福祉法人の代表権は、理事長のみが有することになっている。
5 社会福祉事業経営者としての自主性・自律性を発揮することによって、地域の様々な福祉需要の実態への対応が期待されている。
問題 124
サービスマネジメント論を基礎とした福祉サービスにおける管理運営に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 サービス提供のプロセスには、利用者も参加するため、利用者の参加の態度や行動によって、サービスの質が影響を受ける。
2 サービスは、それを提供して得られる成果が重要であり、サービス提供のプロセスをあまり重視する必要はない。
3 サービスは、特定の場所において、特定の職員によって提供されることから、利用者が事前にサービスの質を予測することが容易である。
4 サービス提供においては、失敗や問題を未然に防ぐ体制が重要であって、失敗や問題が起きる可能性を前提とした取組は必要ない。
5 サービス利用者の二ーズに応えるためには、マニュアル化や統率のとれた組織が重要であり、利用者に直接対応する職員に自律的な判断や行動を求めるべきではない。
問題 125
「男女雇用機会均等法」におけるセクシュアルハラスメント及び「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」におけるパワーハラスメントに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 職場におけるセクシュアルハラスメントは、業務を遂行する事業所内で起きたことを対象とするので、事業所外の行為は対象とならない。
2 事業主がセクシュアルハラスメント防止対策を講ずべき対象の労働者には、受け入れている派遣労働者は含まれない。
3 セクシュアルハラスメントの相談対応では、相談者と行為者の主張の不一致や、事実関係の確認が十分にできない場合であっても、第三者からの聴取は禁じられている。
4 職場におけるパワーハラスメントには、上司から部下に対する行為だけでなく、同僚間、あるいは部下から上司に対して行われるものも含まれている。
5 職場におけるパワーハラスメントの予防や解決に当たっては、職員問で自発的に解決すべきものなので、事業主の関与は避けた方がよいとされている。
(注)1 「男女雇用機会均等法」とは、「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」のことである。
2 「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」とは、「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」において平成24年3月15日に取りまとめられた提言のことである。
高齢者に対する支援と介護保険制度
問題 126
我が国の人口の高齢化の動向に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 総務省の人口推計(平成24年10月1日現在)によれば、第1次べビーブーム世代の全員が65歳以上となったため、高齢化率は24.1%と過去最高となった。
2 総務省の人口推計(平成24年10月1日現在)によれば、全都道府県において、 IeJ齢化率が最も高いのは秋田県であり、最も低いのは埼玉県である。
3 総務省の人口推計により各年の動向をみると、総人口は、少子高齢化の進行により、1990年代中頃から減少に転じており、2012年(平成24年)まで人口減少が続いている。
4 国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成24年1月中位推計)」によれば、2010年代後半には、75歳以上人口が65~74歳人口を上回る。
5 国立社会保障・人口問題研究所の「日本の世帯数の将来推計(平成25年1月推計)」によれば、世帯主が65歳以上の世帯のうち、2010年(平成22年)~2035年(平成47年)の間に最も増加率が高いのは、三世代同居を含むその他の一般世帯である。
問題 127
「平成23年国民生活基礎調査」(厚生労働省)による高齢者の所得状況等に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 高齢者世帯の1世帯当たり平均所得金額は、全世帯の1世帯当たり平均所得金額のほほ、3分の 1になっている。
2 高齢者世帯の 1世帯当たり平均所得金額は100万円を下回り、最も高かった 1998年(平成10年)に比べて3割ほど低くなっている。
3 高齢者世帯の生活意識をみると、全体の約9割の世帯が、「大変苦しい」又は「やや苦しい」となっている。
4 所得の種類別に1世帯当たりの平均所得金額の構成割合をみると、高齢者世帯においては、稼働所得と公的年金・恩給の割合はほぼ同じになっている。
5 世帯主の年齢階級別にみると、世帯主が65歳以上の世帯人員1人当たりの平均所得金額は、世帯主が30歳未満の金額より高くなっている。
問題 128
老人福祉法が制定された1963年(昭和38年)当時の状況に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 老人福祉法の制定に先立つ1960年(昭和35年)の国勢調査において、我が国の人口の高齢化率は7%を超え、高齢化社会に突入した。
2 老人福祉法では、市町村による老人家庭奉仕員に関する規定が置かれた。
3 老人福祉法において、特別養護老人ホームの制度が創設されたが、常時介護を要する者であれば、市町村の措置でなくても、施設との契約により入所することができた。
4 老人福祉法には、有料老人ホームに関する規定は設けられていなかった。
5 老人福祉法において、70歳以上の老人の医療費の一部負担分を国と地方自治体が支給することにより、1963年(昭和38年)から老人医療費は無料とされた。
問題 129
介護予防事業に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 有料老人ホームの入居者は、介護予防訪問介護サービスを受けられる。
2 生活機能の低下が見られ要介護に陥るりスクの高い高齢者は、一次予防事業の対象である。
3 介護予防事業で行われる運動器の機能向上プログラムは、1年に1回の事後のアセスメントが必要である。
4 介護予防サービス計画を作成する事業者は、要支援者の同意なくその計画を作成できる。
5 要支援者は、介護予防のための福祉用具の貸与を受けることができない。
問題 130
右片麻痺の高齢者に対する介護の方法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 利用者が浴槽へ入る際、右足から入れるようにする。
2 上着は、右手から脱いでもらう。
3 杖歩行の際は、左後方から支える。
4 食事介助は、右口角から食べ物を入れる。
5 端座位から車いすへの移乗の際、車いすは左側に置く。
問題 131
事例を読んで、安全で自立した生活を送るための住環境整備の考え方として、適切なものを2つ選びなさい。
〔事例〕
Bさん(74歳、男性)は、脳血管障害による麻痺が残っている。介護老人保健施設に入所中だが、自宅へ帰ることになったため、自宅の住環境整備を検討すること
になった。現在、ベッドから起き上がり、杖をついてゆっくりと歩行することが可能となってぃる。また、認知症もない。自宅での介護者は妻(72歳)である。
1 玄関に、腰かけを設置する。
2 日当たりのよい2階を寝室にする。
3 廊下の手すりは、 L字型が望ましい。
4 浴室と脱衣所は、ヒートショックが起こらないように工夫する。
5 移動用リフトを設置する。
問題 132
地域密着型サービスに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 地域密着型サービスは、事業所が存在する市町村の住民を対象としているため、他の市町村の住民は利用することはできないとされている。
2 地域密着型サービスの費用の財源は、国及び地方公共団体の公費負担のほか、第1号被保険者の保険料が充てられており、第2号被保険者の保険料は充てられていない。
3 市町村は、厚生労働大臣が定める基準により算定した額に代えて、その額を超えない額を、当該市町村の地域密着型介護サービス費の額とすることができる。
4 小規模多機能型居宅介護とは、通所介護、短期入所、訪問介護及び訪問りハビリテーションの4つのサービスを提供する事業である。
5 定期巡回・随時対応型訪問介護看護とは、夜間の巡回訪問により、介護その他の生活上の世話をするものである。
問題 133
介護保険制度における保険者としての市町村の役割に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 要介護認定において、限界集落や離島、豪雪地帯などの地理的特性や、同居家族の有無などの家庭環境、所得などの経済的状況等に配慮した独自の認定基準を、地域ごとに条例により定めることができる。
2 地域支援事業の任意事業として、介護方法の指導、介護者の健康相談実施、認知症見守り支援事業等の家族介護支援事業を実施することができる。
3 地域密着型サービスに関し、その適正な事業運営に資するとともに、地域に開かれたサービスとすることでサービスの質の確保と向上を図るために、運営適正化委員会を設置しなけれぱならない。
4 介護保険施設に入所している低所得の要介護者等について、入所中の居住費及び食費の負担に関し、一般会計を財源として特定入所者介護サービス費(いわゆる補足給付)の給付を行うことができる。
5 介護保険財政の安定化を図るため、財政安定化基金を設置して、保険料未納により収入不足が生じた場合に交付金を交付したり、給付費の増大のために収支不均衡が生じた場合に資金を貸与したりするなどの事業を行うことができる。
問題 134
事例を読んで、 Cさんの地域生活支援における関係者の連携に関して、R地域包括支援センターのD社会福祉士による支援として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
借家で一人暮らしをしているCさん(81歳、女性)は、変形性膝関節症のために最寄りのスーパーまで約50omの距離の歩行が困難となり、要支援1の認定を受
けた。そのため、 D社会福祉士が介護予防サービス計画を作成し、介護予防訪問介護で買物と掃除の代行が行われ、介護予防居宅療養管理指導で薬剤師も訪問してい
る。また、旧知の仲である家主のEさんや友人のFさんが、話し相手として毎日1回は訪ねて、見守りをしている。しかし、最近になって、 Cさんの食事摂取量が極
端に少なくなってきた。主治医のG医師は、 Cさんが低栄養状態に陥るのではないかと心配している。
1 介護予防居宅療養管理指導を担当している薬剤師から、適切な食事内容の助言を受ける。
2 EさんとFさんの訪問を減らし、介護予防通所介護により孤立感の解消を図る。
3 G医師の助言とCさんの了解を得て、低栄養の兆候や留意事項をEさんとFさんに説明する。
4 近くの介護老人福祉施設の生活相談員にCさんを紹介する。
5 予防給付として、配食サービスの導入を検討することにする。
問題 135
「平成23年度高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果」(厚生労働省)で示されている高齢者虐待の実態に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 養介護施設従事者等による高齢者虐待に関し、平成18年度の同調査結果と比較すると、「相談・通報件数」及び「虐待判断件数」ともに、それぞれ減少している。
2 養介護施設従事者等による高齢者虐待について、施設・事業所の種別でみると、「有料老人ホームNこおいて虐待の事実が認められた事例が最も多かった。
3 養護者による高齢者虐待についてみると、虐待の種別・類型では「経済的虐待」が最も多く、次いで「介護等放棄」「身体的虐待」「心理的虐待」の順であった。
4 養護者による高齢者虐待では、被虐待高齢者の世帯構成については「未婚の子と同一世帯」が最も多く、次いで「既婚の子と同一世帯」「夫婦二人世帯」の順であった。
5 養護者による高齢者虐待についてみると、虐待事例への市町村の対応として、「被虐待高齢者の保護として虐待者からの分離」がおよそ7割の事例で行われた。
児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
問題 136
「平成23年国民生活基礎調査」(厚生労働省)による児童のいる世帯の状況に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 児童のいる世帯は全世帯の7割となっている。
2 児童のいる世帯の平均児童数は3人を超えている。
3 児童のいる世帯の約6割が三世代世帯である。
4 児童のいる世帯の約3割がひとり親と未婚の子のみの世帯である。
5 児童のいる世帯の母の約6割が仕事をもっている。
問題 137
事例を読んで、市役所の相談担当者の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
Hさんは夫の暴力が激しかったので別居して、現在1歳になる子どもと一緒に、年金で生活している自分の父親の住む実家に身を寄せている。 3か月を経過し、よ
うやく夫の付きまといがなくなってきた。 Hさんは、今後夫とは離婚して母と子で自立して一緒に暮らしていきたいと希望している。そのための準備として、市役所に相談のために来所した。
1 夫のDVから身を守るため、婦人保護施設への入所を勧める。
2 子どもを乳児院に入所させて、働き始めることを勧める。
3 母子休養ホームを活用して、母と子の生活自立のトレーニングをすることを勧める。
4 保育所に子どもを入所させて、働き始めることを勧める。
5 実家から出て、新しい暮らしを始めることを勧める。
問題 138
我が国の児童福祉の歴史に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 高木憲次は、愛知県北西部から岐阜県下にかけて大きな被害をもたらした濃尾大震災の孤児を救済するために、光明学校を設立した。
2 留岡幸助は、少年教護法の制定後、非行少年の教護事業を目的とした家庭学校を東京巣鴨に設立した。
3 石井亮一は、アメリカの発達保障の理論を持ち帰り、近江学園を設立した。
4 山室軍平は、イギリスのバーナード(Barnardo、 T.)が建てたビレッジ・ホームを模した小舎制のキングスレー館を設立した。
5 野口幽香は、貧困家庭の子ども等、不幸な境遇にある子女に対して幼児教育を行うために、二葉幼稚園を設立した。
問題 139
Jちゃん(3歳)は言語発達の遅れが見られたため、母親Kさんが医療機関を受診させたところ、児童発達支援センターの利用を勧められた。 Kさんが住んで
いるV町はW県にあり、福祉事務所は設置していない。また、 Kさんは、当分は仕事をせずにJちゃんのためにできるだけのことをしたいと考えている。
次のうち、 Kさんが児童発達支援センターを利用する際の相談先として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 V町の町役場
2 V町の教育委員会
3 W県の児童相談所
4 W県の福祉事務所
5 W県の保健所
問題 140
母子保健法に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 妊産婦と18歳未満の子どもを対象にしている。
2 市町村長は、養育上必要があると認めるときは、その未熟児の保護者に対して保健師等による訪問指導を行うように定めている。
3 母子福祉センターの設置について定めている。
4 助産施設の設置について定めている。
5 妊婦が母子健康手帳を受け取る義務について定めている。
問題 141
現行の児童手当制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 児童手当は、児童の年齢にかかわらず同一の金額が支給される。
2 児童手当の支給に要する費用の一部には、事業主からの拠出金が充てられる。
3 児童手当は、児童が18歳に達する日以後の最初の3月31日まで支給される。
4 児童手当は、第3子の児童から支給される。
5 児童手当を受けようとする父母等は、都道府県知事の認定が必要である。
問題 142
次の記述のうち、次世代育成支援対策推進法に定められている内容として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 国に、児童の適切な保護又は支援を図るため、要保護児童対策地域協議会の設置義務が課されている。
2 都道府県に、次世代育成に関する相談その他の援助の業務を行う児童委員を置くこととされている。
3 市町村は、児童の適正な保護又は支援を図るために必要があると認めるときは、一時保護を行うことができる。
4 常時雇用する労働者が一定数以上の事業主には、次世代育成支援の実施に関する計画の策定義務が課されている。
5 企業は、雇用する労働者の申出により、3歳に達するまでの子について育児休業の取得を認めなけれぱならない。
就労支援サービス
問題 143
「労働力調査」(総務省)における労働力人口に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 非正規の職員は含まれない。
2 休業者は含まれない。
3 15歳未満の者は含まれない。
4 内職者は含まれない。
5 完全失業者は含まれない。
問題 144
労働法規における施策の対象者に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 雇用対策法では、外国人は含まれない。
2 職業安定法では、未成年者は含まれない。
3 職業能力開発促進法では、障害者は含まれない。
4 「求職者支援法」では、雇用保険の基本手当を受給している者は含まれない。
5 「障害者雇用促進法」では、知的障害者は含まれない。
(注)1 「求職者支援法」とは、「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律」のことである。
2 「障害者雇用促進法」とは、「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。
問題 145
公共職業安定所(ハローワーク)の行う業務に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 総合支援資金の貸付
2 公共職業司1絲東のためのコースの開設
3 有料の職業紹介
4 無料職業紹介事業の許可
5 障害者雇用に対する技術的助言・指導
問題 146
事例を読んで、障害者就業・生活支援センターの支援担当者による初期の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
〔事例〕
軽度の知的障害と自閉症によるこだわりを併せもつしさん(28歳、男性)は、学校卒業後、食品製造業S社に10年近く勤務している。
最近、担当職場が変わってから落ち着きを欠き、無断欠勤等が続いている。しさんは登録している障害者就業・生活支援センターに相談に来た。
1 S社に対して、しさんが安定して仕事ができるよう、配置転換を依頼する。
2 Lさんに対して、職場は異動が不可避なので、新しい作業に早ぐ慣れるよう説得する。
3 Lさんの意向を確認した上で、新しい職場の上司や同僚に、しさんの特性や対応の仕方について理解を求め、職場環境の調整を行う。
4 Lさんの家族に職場の状況を伝え、家族からもしさんの定着を促すように依頼する。
5 Lさんと公共職業安定所(ハローワーク)に出向き、次の就職先の紹介を依頼する。
更生保護制度
問題 147
更生保護法における保護観察に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 保護観察の目的は、犯罪をした者及び非行のある少年に対する適切な社会内処遇を行うことにより、再犯を防ぎ、非行をなくすことである。
2 保護観察を実施する機関は、仮釈放については裁判所、保護処分については地方更生保護委員会である。
3 権力的性格を有する指導監督と福祉的な性格を有する補導援護の内容は、更生保護法において、保護観察の種類に応じて具体的に定められている。
4 保護観察官は指導監督を行い、保護司は補導援護を行うといった役割分担が更生保護法に明記されている。
5 更生保護法には保護者に対する措置が規定されており、保護観察官は必要があれば親に対しても指導を受けるよう命じることができる。
問題 148
更生保護施設に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 更生保護施設を運営するのは、更生保護法人でなけれぱならない。
2 更生保護施設は、被保護者に対して、宿所や食事の提供だけでなく、酒害・薬害教育やSST(社会生活技能訓ホ刺などの処遇も行う。
3 更生保護施設が保護観察所の長の委託に基づいて行う更生緊急保護の期間は、最大6か月間と定められており、延長は認められない。
4 更生保護施設が被保護者の保護に要した費用のうち、保護観察所の長の委託に基づく保護に要した費用については、国と都道府県が支弁する。
5 更生保護施設の補導員は、保護司を兼ねることができない。
問題 149 「医療観察法」が定める医療観察制度に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 「医療観察法」が制定されたことにより、「精神保健福祉法」が定めていた措置入院の制度は廃止された。
2 「医療観察法」が規定する審判は、地方裁判所において裁判官と裁判員との合議体により行われる。
3 裁判所により入院命令が言い渡された場合、その対象者に対して医療を実施する指定入院医療機関は、法務大臣が指定した病院である。
4 精神保健観察の実施機関は、法務省が所管する保護観察所であり、保護観察所に配属される社会復帰調整官がその事務に従事する。
5 入院によらない医療を受けさせるいわゆる通院決定がなされた場合、その通院医療の期間には制限がない。
(注)1 「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
2 「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
問題 150
保護観察官の業務として行う「専門的処遇プログラム」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 専門的処遇プログラムは、心理療法のーつである認知行動療法が基になっており、自発的意思、に欠ける対象者には適用とならない。
2 専門的処遇プログラムを受けるのは仮釈放者ではなく、保護観察付執行猶予者である。
3 専門的処遇プログラムのーつである覚せい剤事犯者処遇プログラムは、簡易薬物検出検査と組み合わせて、断薬の意思を強化しながら実施する。
4 専門的処遇プログラムのーつである性犯罪者処遇プログラムは、逸脱した性的欲求を低下させることに焦点を当てて実施する。
5 就労が優先すると認める場合には、保護観察官の判断により、専門的処遇プログラムの実施を取りやめることができる。
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人間の尊厳と自立
問題 1
以下の法律の自立に関する記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 児童福祉法では、児童養護施設における自立支援の対象を、現に入所している児童に限定している。
2 社会福祉法第3条では、福祉サービスについて身体機能の低下に応じ自立した日常生活を営むことができるように支援するものと明記している。
3 老人福祉法では、その目的はすべての高齢者が、尊厳を保持し、その有する能力に応じて自立した日常生活を営むことができるようにすることであると明記している。
4 「障害者総合支援法」では、すべての国民は、障害者等が自立した生活を営めるような地域社会の実現に協力するよう努めなければならないと規定している。
5 「ホームレス自立支援法」では、ホームレスの自立のために就業の機会の確保よりも生活保護法の適用が重要であると規定している。
(注)1 「障害者総合支援法」とは、「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援
するための法律」のことである。
2 「ホームレス自立支援法」とは、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措
置法」のことである。
問題 2
Aさん(74歳、男性)は、一人暮らしをしている。軽度の認知症(dementia)があり、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。 1年前から近所に住んでいる親族に預金通帳の管理を頼んでいる。最近、家事援助のためにAさん宅を訪れた訪問介護員(ホームヘルパー)は、Aさんから「親族が勝手にお金を使い込んでいるらしい」と聞いた。訪問介護員(ホームヘルパー)がサービス提供責任者と共に、最初に取り組むべきこととして、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 成年後見制度の利用を勧める。
2 民生委員に相談するように勧める。
3 親族に事実を確認する。
4 特別養護老人ホームへの入所を勧める。
5 地域包括支援センターに相談する。
人間関係とコミュニケーション
問題 3
自己覚知のために、最も重視するものを1つ選びなさい。
1 自分の感情の動きとその背景を洞察する。
2 自分の将来の目標を設定する。
3 自分中心ではなく、他者中心に考える。
4 自分を肯定的にとらえる。
5 自分の価値観に基づいて行動する。
問題 4
B さん(85歳、女性)は、認知症(Dementia)がある。ショートステイを 1週問利用することになった。1日目の夕方、介護職が忙しい時間帯に、Bさんは何回も「私はここにいていいの」と繰り返し尋ねた。介護職の最初の言葉かけとして、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 「どこに行きたいのですか」
2 「後からゆっくり聞きますね」
3 「同じことを何度も聞かないでください」
4 「ここにいてくださっていいですよ」
5 「ここにじっとしていてください」
社会の理解
問題 5
Cさん(32歳)は、来月出産を控えている。同居する夫(35歳)は、正規雇用の会社員である。Cさんは、訪問介護事業所で非常勤(週30時間勤務)の訪問介護員(ホームヘルパー)として勤務している。1年単位の契約期間を更新して、これまで3年間働いてきた。事業主からは、出産した後も仕事を続けてほしいと頼まれている。妊娠してから今までは仕事を継続してきたが、出産後は育児休業を取れないか検討している。「育児・介護休業法」に基づく、Cさんの育児休業などの取得に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 Cさんが取ることのできる育児休業期間は、最大で子どもが1歳になる前の月までである。
2 育児休業の終了予定日は、明らかにして申し出る必要がある。
3 育児休業は、Cさんの夫は取ることができない。
4 小学校就学前の子どもが病気になった場合に利用できる休暇制度はない。
5 雇用の継続とは関係なく、Cさんは育児休業を取ることができる。
(注)「育児・介護休業法」とは、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」のことである。
問題 6
地域における様々な事業主体やサービス提供主体に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 共同募金は、都道府県の区域を単位として行う寄附金の募集であって、地域福祉の推進を図るためのものである。
2 NGO (Non-Governmental organization)は、営利を直接の目的とはせず、都道府県知事の認証を得て、在宅福祉サービス事業などの社会的活動を行う団体である。
3 NPO (Non-profit organization)は、国際人道支援などの社会的活動を行う政府機関である。
4 企業の社会的責任(corporate social Responsibility : CSR)による社会貢献は、商品を安い価格で販売するなどの経済活動によって行われる。
5 コミュニティビジネス(community business)とは、市町村が主体となって、まちづくり・環境問題・介護・子育てなどの地域の様々な課題をビジネスの手法で解決するものである。
問題 7
ボランティア活動に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 無償の活動に限定される。
2 個人が行う活動で、法人が行う活動は含まれない。
3 特徴として、自発性や自主性が挙げられる。
4 社会貢献よりも、自己満足を達成することの方が重視される。
5 社会福祉に関する活動に限定される。
問題 8
少子高齢化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 1950年(昭和25年)以降、出生数は一貫して低下し続けている。
2 1950年(昭和25年)以降、合計特殊出生率は2.0を超えたことはない。
3 1980年代前半、老年人口割合は年少人口割合を上回った。
4 2000年(平成12年)以降、65歳以上の者のいる世帯は過半数を超えている。
5 2012年(平成24年)現在、高齢化率は20%を超えている。
問題 9
市町村における社会福祉に関する計画として、正しいものを1つ選びなさい
1 老人福祉計画は、その市町村内に老人福祉施設がなけれぱ、策定しなくてもよい。
2 障害者計画は、18歳以上の障害者を対象としていて、障害児を含まない。
3 介護保険事業計画は、第1号被保険者の保険料の設定に関連している。
4 地域福祉計画は、市町村社会福祉協議会に策定が義務づけられている。
5 障害福祉計画は、具体的なサービスの量を設定しない。
問題 10
社会保障に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 ナショナルミニマム(national minimum)の理念は、デンマークで生まれた。
2 社会保険制度は、保険料を支払った人に受給権を保障する仕組みである。
3 生活保護制度は、現物給付を行わない。
4 社会福祉制度は、生活困窮者の貨幣的二ーズの充足を目的としている。
5 社会手当制度は、サービスの現物給付を行う。
問題 11
社会保障制度の歩みに関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい
1 国民年金法が1950年代前半に制定され、すべての国民を対象とする皆年金制度が成立した。
2 国民健康保険法が1950年代後半に改正され、すべての国民を対象とする皆保険制度の基礎が作られた。
3 1960年代になり、老人福祉法、母子福祉法、「精神保健福祉法」の3法が制定され、福祉6法体制が確立した。
4 1970年代前半には、高齢者の健康増進のために老人保健法が制定された。
5 1980年代後半から国民年金制度の見直しが始められ、1990年代に入って基礎年金制度が創設された。
(注)「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
問題 12
介護保険法に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 法の施行前は、国が高齢化対策に関しての計画を策定することはなかった。
2 家族の自助努力による介護の推進を基本としている。
3 保険給付は、介護給付と予防給付の2種類である。
4 国民の共同連帯の理念に基づくものである。
5 介護サービスの提供主体を社会福祉法人に限定している。
問題 13
介護保険法に規定される要介護認定に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 要介護認定の対象は、65歳以上の者に限られる。
2 介護認定審査会は、要介護認定の結果を都道府県へ報告しなければならない。
3 要介護認定の取消しが必要な場合は、都道府県が行わなければならない。
4 市町村は、要介護認定の審査及び判定の基準を定める。
5 市町村は、要介護認定の結果を当該被保険者に通知しなければならない。
問題 14
地域包括ケアシステムの実現に向けた地域ケア会議に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 地域課題の発見や地域づくり・資源開発の機能がある。
2 市町村社会福祉協議会に設置・運営が義務づけられている。
3 介護サービス事業者の第三者評価の役割を果たすものである。
4 要介護認定に関する不服申立ての審査を行う。
5 介護サービス利用者とその家族の参加が義務づけられている。
問題 15
「障害者総合支援法」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい
1 財源が、税方式から社会保険方式に変更された。
2 対象となる障害者の範囲に、難病患者等が加えられた。
3 利用者負担が、応能負担から応益負担に変更された。
4 地域包括支援センターの設置が、市町村に義務づけられた。
5 重度肢体不自由者に対する重度訪問介護が創設された。
(注)「障害者総合支援法」とは「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
問題 16
「障害者虐待防止法」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 対象となる虐待の範囲は、身体的虐待、心理的虐待及び性的虐待の3種類とされている。
2 市町村は、虐待に対応するために地域活動支援センターを設置することが義務づけられている。
3 家族による虐待に対しては、市町村が通報を受理して、身体障害者更生相談所または知的障害者更生相談所が対応することとされている。
4 施設サービスでの従事者による虐待は対象となるが、障害者の雇用主による虐待は対象外とされている。
5 医療機関の管理者は、医療機関を利用する障害者に対する虐待を防止するために必要な措置を講ずることとされている。
(注)「障害者虐待防止法」とは、「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
介護の基本
問題 17
内閣府が2011年度(平成23年度)に実施した「高齢者の経済生活に関する意識調査」における「世話の費用」に関する回答の中で、最も多かったものを 1つ選びなさい。
1 資産の売却(担保を含む)等でまかなうことになると思う
2 子どもからの経済的な援助を受けることになると思う
3 特に用意しなくても年金等の収入でまかなうことができると思う
4 その場合に必要なだけの貯蓄は用意していると思、う
5 貯蓄だけでは足りないが、自宅などの不動産を担保にお金を借りてまかなうことになると思う
(注)「世話の費用」とは、「子どもに介護などの世話を受けたり、老人ホームに入居したり、在宅でホームヘルプサービスを受けたりする場合の費用」のことである。
問題 18
社会福祉士及び介護福祉士法における介護福祉士に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 介護福祉士の業務を社会福祉士が行うことは禁じられている。
2 介護福祉士は、その業を辞した後は秘密保持義務が解除される。
3 介護福祉士の行う介護は、「入浴、排せつ、食事その他の介護」から「心身の状況に応じた介護」に法改正された。
4 介護福祉士は、環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者に対して介護を行うことが規定されている。
5 介護福祉士は、信用失墜行為をした場合、罰則により1年以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる。
問題 19
Dさん(98歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。終末期を迎え、座位が困難でべッドで臥床している。医師は、死に至るまで1週間程度と予測している。呼びかけには目を開けて反応して、表情が変わることもある。食事は、アイスクリームや水分をわずかにとる程度である。Dさんは、以前から、ここで最期の時を安らかに過ごしたいと希望している。家族もそれを望んでいて、毎日、居室を訪れている。家族は延命措置を希望していない。介護職の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 いつもテレビをつけたままにしておく。
2 居室内のポータブルトイレで排紲できるように介助する。
3 家族に、胃ろうの造設を医療関係者に相談するように促す。
4 家族とゆっくりと過ごす時間をもてるように、居室環境を整える。
5 声かけのたびに、頑張って長生きするように励ます。
問題 20
2003年(平成15年)に高齢者介護研究会が示した、「2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 高齢者介護においては、高齢者の尊厳の保持よりも日常生活における身体的な自立への支援が優先される。
2 介護保険は、高齢者の自立支援を目指すものであるが、その根底にあるのは「介護者の負担の軽減」である。
3 高齢者が施設に入所した場合、環境や集団生活に効率的に適応するように、それまでの生活習慣を見直すことが望ましい。
4 認知症高齢者のケアの基本として、本人の生活の仕方や潜在する力を周囲が大切にしなければならない。
5 介護サービスの質を示す自立支援の効果測定を行う既存の標準的な尺度を、今後とも使用することが望ましい。
問題21
ICF (International classification of Functioning. Disability and Health:国際生活機能分類)の「活動と参加」に分類される内容として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 毎日の日課として必要な行為をやり遂げること
2 ダイニングに来て、食事をする場所だと思い出すこと
3 料理番組に好物が出ているのを見て、食欲がわくこと
4 自宅に届いた花を、きれいだと感じること
5 介護職の意識や行動が利用者に影響を及ぼすこと
問題 22
介護実践におけるりハビリテーションの考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 自助努力に任せる。
2 生活の視点を重視する。
3 時間を限定して行う。
4 疾病治療を目標とする。
5 リハビリテーション室で集中的に行う。
問題 23
Eさん(70歳、男性)は、介護老人保健施設に入所している。認知症(dementia)はあるが、普段は他の利用者と一緒に穏やかに話をしている。しかし、介護職が食事の準備をしているのを見ると、落ち着きがなくなって食堂をうろうろしたり、大声を出したりすることがある。Eさんの言動を理解するための介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 料理に出た食材を話題にして、季節について質問する。
2 若いころの仕事や生活のことなど、 Eさん自身の話を詳しく聞く。
3 認知機能の評価尺度を用いて、認知症(Dementia)の程度を確認する。
4 箸の使い方などの食事の動作を見守る。
5 ロールプレイ(role-play)を通して、人とのかかわりを観察する。
問題 24
介護を必要とする人のためのエコマップ(ecomap)に記載する情報として、最も重視するものを 1つ選びなさい。
1 血圧、脈拍、呼吸及び体温の値
2 性別、年齢、生年月日及び既往症などの情報
3 親、兄弟及び祖父母など、数世代にわたる家族関係
4 利用者や家族を取り巻く様々なシステムとの関係
5 要介護度や生活二ーズ
問題 25
小規模多機能型居宅介護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 2012年度(平成24年度)から開始された介護サービスである。
2 管理者は、医師であることが義務づけられている。
3 長期間の宿泊を目的としている。
4 訪問入浴介護のサービス提供を目的としている。
5 地域密着型サービスの1つである。
問題 26
在宅生活を支える各種の介護サービスに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 訪問介護において、通院介助は生活援助に位置づけられる。
2 短期入所生活介護の利用者は、介護老人福祉施設への入所申込みをした者に限られる。
3 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の低下した認知症(Dementia)の高齢者は利用できない。
4 夜問対応型訪問介護は、介護福祉士が看護師と同行して支援を行わなければならない。
5 訪問看護と小規模多機能型居宅介護を組み合わせて一体的に提供される介護サービスは、複合型サービスである。
問題 27
地域包括支援センターに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 高齢者にかかわるボランティアや民生委員などと連携する。
2 介護福祉士が配置されることになっている。
3 各種介護保険サービスを包括的に提供する。
4 要介護高齢者にかかわるケアマネジメント業務を行う。
5 小学校区ごとに設置されることになっている。
問題 28
利用者の安全を確保するために留意すべきこととして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 リスクマネジメントは、事故が起きてからその体制を検討する。
2 利用者のけがや事故の原因の1つに、生活を制限されることから生じるストレスがある。
3 施設内では、介護職が取り扱いに慣れた歩行器を優先して使用する。
4 利用者本人に対して、積極的に身体拘束への同意を求める。
5 事故報告書は、管理者以外、閲覧することができないように管理・保管する。
問題 29
社会福祉法人が設置・運営する、指定介護老人福祉施設のリスクマネジメントに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 サービス提供時に事故が発生した場合、損害賠償は市町村が行う。
2 事故のりスクを減らすために、利用者の飲酒・喫煙を禁止する。
3 事故後に家族に連絡・報告した書類を、インシデント報告書という。
4 職員のプライバシーに配慮して、職員名は事故の記録に残さない。
5 事故が発生した場合、速やかに家族に連絡する。
問題 30
2009年度(平成21年度)「不慮の事故死亡統計」(厚生労働省)によると、高齢者の家庭内における不慮の事故による死亡は、窒息、溺死、[A]の順で多い。[A]の予防として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 火災報知器を設置する。
2 滑りにくい床材を使用する。
3 介護者は手洗いを十分に行う。
4 液状の料理は、とろみをつける。
5 脱衣室と浴室の温度の差をなくす。
問題 31
ノロウイルス(Noro virus)による感染症に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 冬より夏に多い。
2 集団感染になることは少ない。
3 感染経路は、主に接触感染である。
4 消毒には、エタノール消毒液が有効である。
5 嘔吐物・便の処理には、マスクを着用する。
問題 32
介護職の腰痛予防に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 日ごろから、前傾中腰姿勢での介護を心がける。
2 長時間、座位の姿勢をとっても腰に負担がかからない。
3 腰痛予防の体操として、静的ストレッチングが効果的である。
4 シーツ交換時のべッドの高さは、介護職の腰より低くする。
5 介護職の体幹を45度程度ひねって介護する。
コミュニケーション技術
問題 33
重度の運動性失語症(motoraphasia)のある人のコミュニケーションを促進する方法として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 ひらがなで筆談する。
2 言葉で話すように促す。
3 絵や写真など視覚化された情報を用いる。
4 ボタン操作で音声を入力できる機器を使うように促す。
5 二者択一の問いかけはしない。
問題 34
ITを使った介護記録と情報管理の留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 USBフラッシュメモリは、紛失や盗難の危険性が低い。
2 記録者以外が、入力したデータを修正してもよい。
3 データは気づいた時にバックァップ(backup)すれぱよい。
4 ウイルス対策ソフトを用いても、情報は漏れることがある。
5 パスワードは変更しない。
問題 35
「ヒヤリ・ハット」事例を共有する目的として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 事故の予防
2 事故の分析
3 情報の公開
4 苦情への対応
5 管理者への報告
問題 36
同一施設内で多職種が参加して行うカンファレンス(conference)の運営について、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 取り上げる議題は、利用者の支援内容を確認することに限定する。
2 会議資料は、事前に配布しないのが原則である。
3 司会者は、介護支援専門員(ケアマネジャー)と決められている。
4 カンファレンス(conference)の場を、職員のスーパービジョン(supervision)の機会としてよい。
5 多くの職員が参加しゃすいように、カンファレンス(conference)は勤務時間外に設定する。
次の事例を読んで、問題37、問題38について答えなさい。
〔事例〕
Fさん(80歳、女性)は、2週間前に、りハビリテーション病院から介護老人保健施設に入所した。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症のため、構音障害と臓下障害がある。また、よだれが流れて衣服が濡れてしまうことが多い。食事は、とろみをつけた刻み食を1人で摂取できるが、むせることが多い。介護職がFさんに、「何を食べたいですか」と尋ねると、「おいうをあえあい」(「お肉を食べたい」の意味)という不明瞭な発話が返ってきた。
問題 37
Fさんが「おいうをあえあい」と話した時の介護職の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 「正確に言い直してください」と促す。
2 「おにく」と自分が聞き取れた通りに繰り返す。
3 「口の体操をしましょう」と促す。
4 「よだれを拭いてください」とタオルを渡す。
5 「言いたいことをすべて書いてください」と言う。
問題 38
Fさんの食事場面でのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 絶えず話しかける。
2 メニューを説明する程度の声かけにとどめる。
3 急いで飲み込むように促す。
4 今までで、いちばん思い出に残る食事は何かを聞く。
5 一口ごとに、必ず水を飲むように促す。
次の事例を読んで、問題39、問題40について答えなさい。
〔事例〕
Gさん(50歳、女性)は、母親H さん(80歳)と二人暮らしである。 H さんは5年前に認知症(dementia)と診断され、通所介護(デイサービス)を利用している。
Gさんの兄はGさん宅から車で1時問の場所に住んでいるが、仕事が忙しいという理由で、Hさんの介護は行っていない。
この1週間、Hさんは深夜に家の中を歩き回り、ドアを叩くので、 Gさんは眠ることができない。
次の記述は、通所介護(デイサービス)の介護職とGさんの会話である。
介護職:「Hさんは、今日、デイサービスで眠そうで、寝て過ごすことが多かったです」
Gさん:「それで、母を起こしてくれましたか」
介護職:「起こしましたが、すぐ寝てしまいました」
Gさん:「デイサービスを利用しているのだから、昼間は眠らないようにしてくれないと、私が困ります。母から夜に何度も起こされるので私は眠れません。
兄は、私が介護で大変なことを少しもわかってくれない。皆さんも私の大変さをわかってくれないのですね」
問題 39
話を傾聴していることがGさんに伝わりやすい会話の仕方として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 Gさんにいすを勧め、立って話を聴いた。
2 Gさんが話している時、目を閉じて話を聴いた。
3 Gさんの話す言葉を、正確に記録することに集中した。
4 Gさんに対面していすに座り、顔をまっすぐ見つめながら話を聴いた。
5 Gさんの話を、時々うなずいたりあいづちを打ちながら聴いた。
問題 40
Gさんの訴えに対する介護職のかかわり方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 Gさんの話に反論せず、黙って聞く。
2 Gさんの考えに同意して、兄を非難する。
3 Gさんが頑張っていることを認め、さらに努力するように伝える。
4 Gさんの介護の大変さからくる感情に共感し、そのことを伝える。
5 Gさんがどのように大変なのかを質問し、不満の内容を特定する。
生活支援技術
問題 41
生活支援を行うときの視点として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 介護職の持つ知識より、経験を重視する。
2 利用者のできないことに焦点を当てる。
3 利用者の生活歴を理解して行う。
4 利用者が1人で生活行為ができることを目的として行う。
5 利用者の性生活に関する情報は考慮しない。
問題 42
住環境と健康に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 シックハウス症候群(sick housesyndrome)は、生活が不活発なために全身の機能が低下することをいう。
2 熱中症(heatstroke)は屋内でも発生する。
3 ヒートショックは、熱湯や熱風を浴びることで生じるやけどのことである。
4 ダニの死がいはアレルギー症状の原因にはならない。
5 浴室などのカビは健康に影響がない。
問題 43
Jさん(70歳、男性)は、右片麻痺があり、妻と二人暮らしである。週1回の通所介護(デイサービス)と、週1回の自宅での訪問介護員(ホームヘルパー)による入浴介助を受けている。移動は四脚杖歩行で、排池と入浴は一部介助が必要である。Jさんは居住環境を整備して、できるだけ今の生活を維持しながら妻の負担を減らしたいと望んでいる。Jさんに対する介護職の助言として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 車いすで出入りできるようにトイレを広くする。
2 トイレでの排泄をやめて、寝室にポータブルトイレを置く。
3 浴槽の出入りをしやすくするために、りフトを設置する。
4 部屋の出入り口にある段差をスロープ(slope)にする。
5 トイレの中に手すりをつける。
問題 44
経鼻経管栄養の利用者の口腔ケアに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 口腔から食物を摂取していないので、口腔ケアは不要である。
2 スポンジブラシは、したたるほど水を含ませて使用する。
3 経管栄養が終わってすぐの口腔ケアは避ける。
4 口腔ケアを始める時に固定テープがはがれていたら、留め直す。
5 仰臥位で行う。
問題 45
Kさん(85歳、女性)は、脳出血(cerebral hemorrhage)の後遺症で右片麻痺があり、施設に入所している。食事の時以外は、ベッドで寝ていることが多い。車いすに乗って介護職と一緒に散歩に行くことが楽しみである。Kさんの散歩の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 散歩の場所は介護職が決める。
2 散歩中に顔色や表情を確認する。
3 歩行しないので靴は用意しない。
4 急な下り坂は、前向きで下りる。
5 散歩の代わりにレクリエーションに参加してもらう。
問題 46
ボディメカニクスを活用したべッド上の移動介護に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 臥位から座位への介護では、利用者の腰部を支点にする。
2 介護職の重心と利用者の重心との距雜は、離れている方が良い。
3 利用者の身体とべッドの接する面積を狭くする。
4 水平移動では、介護職はべッドの端に両肘をつける。
5 腰痛予防のため、介護職は主に腕の筋力を活用する。
問題 47
歩行のための福祉用具に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 歩行器は杖に比べて安定性がある。
2 歩行器型杖(ウォーカーケイン)は、歩行が比較的安定している場合に用いる。
3 シルバーカーは、自立歩行ができない場合に使用する。
4 ロフストランドクラッチ(Lofstrand crutch)は、関節リウマチ(rheumatoid arthritis)がある人に適している。
5 固定式歩行器は、左右のフレームを交互に持ち上げて使用する。
問題 48
高齢者の身体機能の変化に対応した食事の提供方法として、適切なものを1つ選びなさい。
1 味覚の低下に対しては、調味料を多用する。
2 唾液分泌の低下に対しては、主食をパンにする。
3 腸の蠕動運動の低下に対しては、根菜類を積極的に取り入れる。
4 咀嚼力の低下に対しては、肉料理を控える。
5 口渇感の低下に対しては、酸味のある味付けにする。
問題 49
食事介護の基本として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 立って介護する。
2 介護職に向けて食事を並べる。
3 初めにお茶や汁物で口の中を湿らせてもらう。
4 主菜を食べ終えてから、主食を食べてもらう。
5 全介助の場合は、2~3口ごとに飲み込んだことを確認する。
問題 50
慢性腎不全(chronicrenal failure)の人の食事について、正しいものを 1つ選びなさい。
1 砂糖を控える。
2 肉や魚を控える。
3 みそ汁を毎食とる。
4 乳製品を毎食とる。
5 野菜は生でサラダにする。
問題 51
右片麻痺があり一部介助があれば歩行できる利用者の入浴介護として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 浴室内では、介護職は利用者の左側に付き、腕と腰を支えながら一緒に移動する。
2 浴室の出入り口に一段の段差がある場合は、左足から下がり、右足から上がる。
3 浴槽に入るときは、まず右足を入れ、次に左足を入れる。
4 浴槽から出るときは、浴槽の縁やバスボードにいったん座る。
5 介護職が利用者の全身を洗う。
問題 52
手浴・足浴に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 手浴は、温めて手指を動かすことで拘縮の予防につながる。
2 手浴は、寝た姿勢のままで行う方が良い。
3 足浴は、眠気がとれて覚醒する。
4 足浴は、冬場は寒いので避ける。
5 手浴・足浴の時間は、長いほど良い。
問題 53
Lさん(79歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。右片麻痺、両変形性膝関節症(kneeosteoarthritis)がある。
トイレまでの移動が困難になってきたため、夜間は、ポータブルトイレを使用することになった。座位保持は可能である。居室は個室で、ベッドを使用している。Lさんへの対応として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 ポータブルトイレは、利用者の右側に置く。
2 べッドの高さより、低い座面のポータブルトイレを選ぶ。
3 べッドにスイングアーム介助バーを設置する。
4 夜間はズボンを履かず、下着だけとする。
5 排泄物は、朝、まとめて片づける。
問題 54
下痢が続いている要介護高齢者への対応に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 水分摂取を控える。
2 肌門周辺の皮膚を強く拭く。
3 温めた牛乳を提供する。
4 下痢以外に訴えがないので、ようすを見る。
5 排泄物は感染源として取り扱う。
問題55
クーリング・オフに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 デパートで購入した洋服は、どのような場合でもクーリング・オフできる。
2 訪問販売のクーリング・オフ期間は、10日間である。
3 訪問購入のクーリング・オフ期間は、5日間である。
4 通信販売の場合、クーリング・オフできない。
5 訪問販売でのリフォームエ事は、工事完了後はどのような場合でもクーリング・オフできない。
問題 56
洗濯に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 血液などのタンパク質の汚れには、高温での洗濯が効果的である。
2 淡色のものを洗うときには、蛍光増白剤の入った洗剤を使用する。
3 洗剤は、多く使用すれぱするほど汚れがよく落ちる。
4 水洗いできるウール・絹には、液体酸素系漂白剤を用いる。
5 ドライクリーニングは、主に水溶性の汚れを落とすのに適している。
問題 57
Mさん(78歳、男性)は、一人暮らしをしている。糖尿病性網膜症(diabeticretinopathy)があり、薬と食事でコントロールしている。毎夕食の配食サービスと週2回の生活援助の訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しているが、配食サービスのメニューにたびたび不満をもらしている。ある日、訪問介護員(ホームヘルパー)が訪ねると、食事の外に菓子パンや和菓子などの空き袋が残っており、前日の薬をのみ忘れていた。訪問介護員(ホームヘルパー)の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 「好きなものを食べたいですよね」と共感する。
2 「のみ忘れたお薬は、まとめてのみましょう」と服薬を促す。
3 「お菓子はだめですよ」と注意して、お菓子のカロリー相当分の主食を減らす。
4 「何がお好きですか」と尋ね、制限の範囲で好物を食事に取り入れる提案をする。
5 「もの忘れ外来に行きましょう」と受診を勧める。
問題 58
認知機能が低下している利用者が、深夜、不眠で施設の廊下を歩き回っている。この利用者への対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 部屋に戻り、寝るように促す。
2 いったん座るように促して、話を聞く。
3 納得するまで1人で歩いてもらう。
4 睡眠薬の服用を促す。
5 すぐ、同室者に話を聞く。
問題 59
介護老人福祉施設での終末期の事前の意思確認として、適切なものを1つ選びなさい。
1 90歳を超えれば、事前の意思確認は必要ない。
2 本人が意思表示できれば、家族の意向は確認しない。
3 入所時の意思を尊重して変更しない。
4 介護職が、医療処置の範囲を説明して了解を得る。
5 確認した内容を書面にする。
問題 60
施設での終末期介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 マッサージや好きな音楽の鑑賞は、疼痛や不安の緩和に有効である。
2 死への恐怖を訴えた場合、それを否定する。
3 清拭を家族が行うことは避ける。
4 食事はカロリー摂取に重点を置く。
5 使用薬剤の特徴は把握しなくてもよい。
問題 61
介護過程に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 介護職の経験に基づく実践の方法を、文章化することである。
2 ケアプランを立案することである。
3 施設などで集団のケアを実践することである。
4 介護の目的を実現するための、客観的で科学的な思老と実践の過程のことである。
5 介護職が望む、よりょい生活を実現することである。
問題 62
利用者Nさんの主観的情報を介護職が記録したものとして、適切なものを1つ選びなさい。
I Nさんは、「何となく気持ちが悪い」と言った。
2 Nさんは、息づかいが荒く苦しそうだ。
3 Nさんは、主食を半分、副食を全量摂取した。
4 Nさんは、休むことなく廊下を3往復した。
5 Nさんは、朝の体温が37.5度で高めだった。
問題 63
生活上の課題に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 課題が複数ある場合は、優先順位をつける。
2 潜在的なものは取り上げない。
3 問題解決思考では明確化できない。
4 個人因子による課題よりも環境因子による課題を優先する。
5 課題を抽出するためには、1つの情報を解釈すれぱよい。
問題 64
介護計画の立案に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 今までの生活習慣は考慮しない。
2 実施方法は抽象的に表現する。
3 介護職の意向を優先する。
4 利用者と家族の意向を反映する。
5 計画の見直しの時期は決めない。
問題 65
介護記録に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 予測できることは事前に記録する。
2 家族の言動は記録しない。
3 介護職が判断した内容も記録する。
4 利用者の気持ちを憶測して記録する。
5 介護計画どおりに実施した場合は記録しない。
問題 66
介護計画の評価に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 責任者は、介護支援専門員(ケアマネジャー)である。
2 短期目標は、評価の際の基準になる。
3 利用者と家族の意見は参考にしない。
4 決められた日以外に行うことはない。
5 結果を重視して、実践過程は評価しない。
次の事例を読んで、問題67、問題68について答えなさい。
〔事例〕
S さん(65歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症として、右片麻痺があり、認知症(Dementia)がある。普段の体温は36度、血圧は 140/80mmHg程度で安定している。認知症(Dementia)の症状に波があり、良い時と悪い時がはっきりしている。
ろれつが回らず言葉がはっきりしない、ちょっとしたことで泣いたり、急に怒りだしたりするときもある。上着は自分で着ることができるが、ズボンの上げ下げに時間がかかる。トイレに行きたいとたびたび訴えるが、間に合わずに漏らしてしまうこともある。膀胱・尿道に疾患や障害はない。
便秘のため座薬が処方されているが、本人は嫌がっている。また、下着が汚れることを気にして、水分をあまりとろうとしない。
介護目標として、「便秘が改善する」ことを掲げた。
問題 67
Sさんに関する情報の解釈として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 着衣失行がある。
2 構音障害がある。
3 更年期障害(Climacteric disturbance)がある。
4 体温調節機能障害がある。
5 パーソナリティ障害(personality disorder)がある。
間題 68
介護目標に対する支援方法の記述として、適切なものを1つ選びなさい。
1 緩下剤の服用を促す。
2 水分を多めに摂取する。
3 朝食後、トイレで便座に座る。
4 ストレッチ体操を一部介助する。
5 朝食前に、腹部を10~20回、時計回りにマッサージする。
発達と老化の理解
問題 69
高齢者の年齢に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 高齢社会とは、全人口に占める70歳以上の人口の割合が14%以上の社会をいう。
2 後期高齢者とは、75歳以上の高齢者をいう。
3 普通自動車対応免許を有する65歳以上の者は、その運転する自動車に指定の標識をつける義務が生じる。
4 介護保険制度で第2号被保険者になる年齢は、65歳以上である。
5 「高齢者虐待防止法」では、60歳以上を高齢者としている。
(注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
問題 70
Aさん(73歳、男性)は、最近、電話番号が覚えられないとこぼすようになった。自宅へ電話するときは間違えないが、普段はあまり電話しないような場所にかけるときは、メモを見てーつーつの数字を確認しながらでないと番号を間違えることが多い。受診したが認知症(Dementia)ではないと言われた。障害されている記憶として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 短期記憶
2 エピソード記憶
3 意味記憶
4 手続き記憶
5 遠隔記憶
問題 71
2010年(平成22年)の「国民生活基礎調査」で示されている、介護が必要となった主な原因として、最も多いものを 1つ選びなさい。
1 心疾患(heart disease)
2 呼吸器疾患(respiratory disease)
3 骨折(fracture)・転倒
4 打畄血管疾患(cerebrovascular disease)
5 認知症(dementia)
問題 72
高齢者の疾患の特徴として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 症状が定型的である。
2 うつ症状は伴わない。
3 複数疾患の合併は少ない。
4 環境因子の影響を受けにくい。
5 生活の質(QOL)への影響が大きい。
問題 73
肝疾患、(Liver disease)に関する次の記述のうち、正しいものを 1 つ選びなさい。
1 A型肝炎(Hepatitis A)は、輸血後に発症することが多い。
2 B型肝炎(Hepatitis B)は、'慢性肝炎(chronic Hepatitis)になることはない。
3 C型肝炎(Hepatitis c)は、進行すると、肝硬変(Liver cirrhosis)、肝がん(LiverCancer)へと病態が変化していくことが多い。
4 E型肝炎(hepatitis E)は、日本国内のウィルス肝炎(viral Hepatitis)の大部分を占める。
5 アルコール性肝障害(alcoholic liver injury)は、肝硬変(Liver cirrhosis)に進行することはない。
問題 74
パーキンソン病(parkinson disease)の代表的な症状として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 振戦
2 筋弛緩
3 多動
4 下痢
5 高血圧
問題 75
心房細動(atrial fibrillation)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 合併症として脳出血(cerebral hemorrhage)が多い。
2 75歳以上では、ワルファリン(warfarin)などの投与を避ける。
3 頻脈になることが多い。
4 80歳以上では、有病率は1%以下である。
5 高血圧とは関連がない。
問題 76
Bさん(76歳、男性)は、30年以上前から糖尿病(diabetes mellitus)があり、朝食の前に血糖降下薬を内服している。薬剤や用量は5年前から変更はなく、医師からは、インスリン(insulin)の分泌を増やす薬であると説明されている。また、糖尿病(diabetes meⅡitus)の影響で、だんだんと腎臓の機能が悪くなっているともいわれている。Bさんは、「最近、タ方になるとひどくおなかが空き、『ふわふわする』と感じる。今日も同じような感じがあったが、クッキーを1つ食べたら良くなった」と言った。Bさんへの介護職の対応として、適切なものを1つ選びなさい。
1 クッキーなどの甘いものは食べないように、助言する。
2 早めに主治医に相談するように、助言する。
3 めまい外来を受診するように、助言する。
4 1週問ほど経過をみるように、助言する。
5 午後に運動を増やすように、助言する。
認知症の理解
問題 77
リアリティ・オリエンテーション(reality orientation)に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 現実の感覚や認識を確認して、見当識に働きかける療法である。
2 認知症(Dementia)の人に特化したコミュニケーションの方法である。
3 思い出を語り合うグループワークである。
4 主体的な生活を獲得するための作業療法である。
5 動物を介在させる療法である。
問題 78
せん妄(delirium)の危険因子として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 睡眠過多
2 ビタミンC欠乏
3 多血症(polycythemia)
4 高熱
5 喫煙
問題 79
Cさん(66歳、女性)は、レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)を発症して、介護老人福祉施設に入所することになった。喫煙歴や高血圧症(hypertension)、糖尿病(diabetes mellitus)、脂質異常症(dyslipidemia)の既往はなし。
入所中のCさんに認められる状態として、最も可能性の高いものを1つ選びなさい。
1 施設内で、迷子になったり徘徊したりする。
2 他の入所者の物を盗んだり、人に迷惑をかけたりする。
3 日常の動作が遅くなったり、転倒したりする。
4 四肢に麻痺が出現する。
5 舞踏病様運動が出現する。
問題 80
若年性認知症(dementia with early onset)の記述として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 40歳以下で発症する認知症(Dementia)のことである。
2 罹患率は、男性より女性の方が高い。
3 飲酒が原因のものは含まれない。
4 アルツハイマー型認知症(dementia ofthe Alzheimer's type)が含まれる。
5 血管性認知症(vascular dementia)は含まれない。
問題 81
成人の認知機能を評価する方法の中で、口頭での回答と図形の模写などで簡便に行えるものとして、適切なものを 1つ選びなさい。
1 Functional Assessment staging(FAST)
2 改訂長谷川式簡易知能評価スケール
3 Mini-Mentalstate Examination(MMSE)
4 ビネー式知能検査
5 Clinical Dementia Rating(CDR)
問題 82
認知症(Dementia)において、意欲低下と同時に認められる症状として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 希死念慮
2 罪業感
3 幻覚
4 収集癖
5 無関心
問題 83
認知症(Dementia)の行動・心理症状(BPSD)の説明として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 傘立ての傘を人間と間違えるのは、幻視である。
2 感情を抑えられないのは、感情失禁である。
3 食欲が異常に亢進するのは、異食である。
4 夕方になると傾眠状態になるのは、タ暮れ症候群である。
5 目的もなくあちこち歩くのは、常同行動である。
問題 84
認知症(Dementia)の妻が介護者である夫に対して、「夫が帰ってきます。お帰りください」と言うようになった場合、
妻の症状として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 実行機能の障害
2 失行
3 意識混濁
4 見当識障害
5 エピソード記憶の障害
問題 85
認知症疾患医療センターに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 認知症患者が入院できる精神科病院のことである。
2 認知症専門医と作業療法士の配置が義務づけられている。
3 認知症(Dementia)の人の要介護認定を行う。
4 認知症(Dementia)の人の成年後見人を選ぶ。
5 地域の認知症医療の連携を強化する役割をもつ。
問題 86
Dさん(45歳、女性)は、認知症(Dementia)で被害妄想のある母親を引き取って同居を始め、1か月が経過した。最近、 Dさんは、「この苦労は体験した人でないとわからない。誰にも愚痴を言えないが、どうしたらいいか」と言うようになった。Dさんの相談に対する介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 かかりつけ医に相談するように勧める。
2 母親を施設へ入所させてはどうかと勧める。
3 家族介護者の会を紹介する。
4 介護教室で介護技術を学ぶように勧める。
5 誰でもそう思う時期があると慰める。
障害の理解
問題 87
I C I D H (International classification oflmpairments, Disabilities andHandicaps :国際障害分類)からI C F (International classification of Functioning、Disability and Health:国際生活機能分類)への変遷に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 ICIDHは、機能・形態障害の分類が不十分という指摘があった。
2 医学モデルから社会モデルへの転換として、ICFを位置づけた。
3 ICIDHは、身体障害に適合できない部分があるという批判があり、ICFが開発された。
4 ICIDHにおける能力障害を、ICFでは参加制約に置き換えた。
5 ICIDHよりも、環境及び環境と個人の相互作用を重視したモデルとしてICFが提案された。
問題 88
ソーシャルインクルージョン(social inclusion)の理念として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 すべての人を社会の一員として包み込み、共に支え合う。
2 同年代の障害がない人の生活と同じょうな生活ができるように援助する。
3 必要な支援を受けながら、自分の生活を選択し決定する。
4 問題解決能力を抑圧された人々の主体性を回復する。
5 奪われたすべての権利を回復し、その人にふさわしい生活を取り戻す。
問題 89
免疫力が低下したH I V(human immunodeficiency virus)感染者の生活上の留意点に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 火を通さない生ものを積極的に摂取する。
2 他者の皮膚に直接手で触れることは避ける。
3 びらんを防ぐために、庭門周囲を清潔に保つ。
4 日和見感染を防ぐために、日光に当たらない。
5 口腔内出血を防ぐために、口腔ケアは行わない。
問題 90
知的障害のある人のライフステージ(life stage)に応じた支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 乳児期には、身体的な成長と精神的な成長のアンバランスに配慮する。
2 幼児期には、将来の就職を考えた自立プログラムを提供する。
3 成人期には、家族の障害受容を支援する。
4 壮年期には、親と死別した後の生活への適応を支援する。
5 老年期には、障害者福祉サービスの利用を支援する。
問題 91
自閉症スペクトラム障害(autism spectrum disorder)のある Eちゃん(5歳)とのコミュニケーションとして、適切なものを 1つ選びなさい。
1 「水筒にもっとたくさん水を入れてね」
2 「Eちゃんがいい子にしていたら、遊園地に連れて行ってあげます」
3 「手を洗って、ご飯を食べて、歯を磨いてから遊園地に行こうね」
4 「片づけが終わらないと、遊園地に連れて行きませんよ」
5 「Eちゃんは、これから遊園地に行きます」
問題 92
Fさん(55歳、男性)は、1年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral Sclerosis: ALS)と診断された。以前よりも、両上下肢の筋力低下が進み、日常生活にも介助が必要となってきた。現在は、壁を伝いながら、妻の介助でどうにか歩行は可能である。からだを起こすと血圧が低くなり呼吸が苦しくなるため、「何もしたくない」と自宅の中だけで過ごすことが多い。介護職の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 血圧低下を治療する。
2 妻に病状の進行を説明する。
3 人工呼吸器の装着を促す。
4 安楽な体位を工夫する。
5 運動・体操を指導する。
問題 93
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)の人の日常生活上の留意点として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 入浴では、お湯の温度を高めにする。
2 着替えをするときには、腕を高く上げない。
3 立ち上がるときには、息、を止める。
4 和式トイレを使用する。
5 低カロリーの食事を摂取する。
問題 94
リハビリテーションの専門職の業務として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 言語聴覚士は、臓下訓練を行う。
2 義肢装具士は、義肢を処方する。
3 視能訓練士は、高次脳機能障害(higherbraindysfunction)の評価を行う。
4 作業療法士は、知的障害者の疾病予防や健康づくり支援を行う。
5 理学療法士は、精神障害者の社会復帰の相談援助を行う。
問題 95
Gさん(24歳、男性)は、父親と同居している。半年前に統合失調症(schizophrenia)を発症し、3か月精神科病院に入院した。現在は仕事を休み、服薬を続けながら、ホームヘルプサービスを利用し、自宅療養中である。日中はほとんど動くことができず、一日中寝ていることもある。父親はGさんに「どうして仕事ができないのか」、「薬に頼ってばかりではいけない」と言い、Gさんは父親に言われるたびに落ち込んでいる。父親に対する介護職の支援として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 以前のように仕事ができると信じていることを、Gさんに伝えるように勧める。
2 薬の管理を父親が行うように勧める。
3 家族心理教育プログラムへの参加を勧める。
4 Gさんを誘って気晴らしに旅行するなどの娯楽を勧める。
5 規則正しい生活をするように、 Gさんを励ますことを勧める。
問題 96
レスパイトケア(res pitecare)の目的として、適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者の身体的安静を確保すること
2 介護を担う家族に休養を提供すること
3 介護職に休忘、を提供すること
4 利用者のりハビリテーションの機会を確保すること
5 介護を担う家族の経済的負担を軽くすること
こころとからだのしくみ
問題 97
生理的欲求に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 経験や学習から獲得される欲求のことである。
2 ホメオスタシス(homeostasis)の働きによって制御される。
3 他者からの承認などの欲求である。
4 マズロー(Maslow、 A.H.)の欲求階層説では上位に位置する。
5 社会的・情緒的満足との関係が深い。
問題 98
ランゲルハンス島を有する臓器として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 心臓
2 肝臓
3 腎臓
4 牌臓
5 縢臓
問題 99
心拍数が減少する要因として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 精神的緊張
2 怒り
3 体温の上昇
4 睡眠
5 激しい運動
問題 100
唾液に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 1日に3リットルほど分泌される。
2 小唾液腺には、耳下腺、舌下腺及び顎下腺がある。
3 唾液に含まれる水分は、50%程度である。
4 唾液には、消化酵素が含まれる。
5 唾液分泌中枢は、小脳にある。
問題 101
皮膚に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 表面は無菌である。
2 ビタミンB (vitamin B)の産生にかかわる。
3 表面は弱酸性である。
4 表皮に汗腺がある。
5 エクリン腺は、体臭の原因となる。
問題 102
疾患に伴う歩行の特徴として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 パーキンソン病(parkinson disease)では、小刻み歩行がみられる。
2 筋萎縮性側索硬化症(amyotrophiclateralsclerosis: ALS)では、失調性歩行がみられる。
3 アルツハイマー型認知症(dementia o「 the Alzheimer's type)では、小振り歩行がみられる。
4 変形性膝関節症(kneeosteoarthrms)では、間欠性跛行がみられる。
5 脊柱管狭窄症(spinalstenosis)では、動揺性歩行がみられる。
問題 103
栄養素に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 糖質は、細胞質の主成分となる。
2 脂質は、ホルモン(hormone)の原料となる。
3 カリウム(K)は、血圧を上げる。
4 ビタミンA(vitamin A)は水溶性である。
5 ビタミンE (vitamin E)は、腸管からのカルシウム(ca)の吸収を促進する。
問題 104
入浴を避けるべき状態として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 胃ろうカテーテル留置
2 全介助
3 褥瘡
4 食事の直後
5 尿道カテーテル留置
問題 105
認知症(dementia)の人によくみられる排尿障害として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 溢流性尿失禁
2 腹圧性尿失禁
3 心因性頻尿
4 切迫性尿失禁
5 機能性尿失禁
問題 106
高齢者の睡眠の特徴として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 夜間の睡眠時間が長くなる。
2 ノンレム睡眠の時間が増える。
3 中途覚醒が多くなる。
4 眠りが深くなる。
5 早朝覚醒が少なくなる。
問題 107
終末期において、死亡直前にみられる身体の変化として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 筋肉の硬直
2 皮膚の死斑
3 尿量の減少
4 関節の硬直
5 角膜の混濁
問題 108
Hさん(75歳)は、妻と二人暮らしであったが、最近、妻が亡くなった。その後、Hさんは親戚や知人とも会わずに、自室にこもっていることが多くなった。また、夜間は妻が使っていたタンスの前に座ったり、台所で妻の好きだった食器を出したりして家の中をうろうろしている。妻と死別後のHさんの夜間の行動を説明する悲嘆反応として、適切なものを1つ選びなさい。
1 探索行動
2 否認
3 敵意
4 無関心
5 恐怖
<総合問題>
(総合問題1)
次の事例を読んで、問題109から問題11ほでについて答えなさい。
〔事例〕
Jさん(36歳、男性)は、6歳の時、大学病院で精神(発達)遅滞の判定を受け、療育手帳(重度)が交付された。
両親はJさんに必要以上の世話をし、衣服の着脱も介助していた。しかし、両親が高齢になり家庭でJさんの介護が困難になったため、1週間前にJさんは障害者支援施設に入所した。
言葉によるコミュニケーションは簡単な単語の理解ができる程度であり、生活全般に指示や見守りが必要である。
たばこの吸殻を食べてしまう行為がみられ、吸殻を探して施設の近所まで出歩くなどの行動もみられた。
対人関係をうまく築けないようで、なれない人たちの中に入ると、上肢を噛むなどの自傷行為が現れることも分かってきた。
問題 109
入所当日、Jさんが初めて衣服を着替える時に、介護職が行う支援として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 Jさんが自分でできるまで待つ。
2 衣服の前後・表裏に印をつける。
3 Jさんの着る順番に衣服を並べておく。
4 Jさんが着てから、問違いを訂正する。
5 Jさんが着られなくなると、そのたびに支援をする。
総合問題 110
日中にJ さんが利用しているサービスとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 同行援護
2 生活介護
3 療養介護
4 居宅介護
5 短期入所
問題 111
Jさんは、日中は空き缶つぶしなどの軽作業をしている。介護職が時間ごとに次の行動を支援すると、大きな混乱もなくできるようになり、施設での生活リズムが少しずつ身についてきた。
そこで、介護職はJさんが他者と円滑な関係を作れるような支援を提案した。この提案した内容として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 出歩かないように、活動範囲は居室に限定する。
2 少人数のレクリエーションを行う。
3 多くの入所者と共同作業を行う。
4 自傷行為がみられた場合、向精神薬の服用を検討する。
5 複雑な作業課題を日中活動として行う。
(総合問題2)
次の事例を読んで、問題112から問題114 までについて答えなさい。
〔事例〕
Kさん(65歳)は、夫(70歳)と二人暮らしをしていた。Kさんは骨粗鬆症(osteoporosis)と診断を受けていたが、
最近、約束していたことを忘れるなどの記憶力の低下や人格の変化がみられるようになり、
前頭側頭型認知症(frontotemporal dementia)と診断され、要介護認定で要介護3となった。
夫は体調を崩して、近所の病院に入院することになった。夫が介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談して、 Kさんは、夫の入院する病院に併設されている施設に入所した。この施設は、看護、医学的管理の下に介護や機能訓練などを実施している。Kさんは施設入所後、介護職の問いかけに返事をしなかったり、急に服を脱ぎだすなどの行動を繰り返した。日常生活では、すべての動作に見守りと声かけが必要な状態であった。
問題 112
Kさんが入所した施設として、次の中から正しいものを 1つ選びなさい。
1 小規模多機能型居宅介護
2 介護老人福祉施設
3 認知症対応型共同生活介護
4 介護老人保健施設
5 救護施設
問題 113
Kさんが自室で急に服を脱ぎだしたときの介護職の対応として、次の記述の中から最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 服を脱いでいる行動を止める。
2 服を脱がないように説得する。
3 服を脱ぐのは、恥ずかしいことだと伝える。
4 落ち着くまで見守る。
5 服を脱いでいる行動を無視する。
問題 114
夫は体調が回復して退院した。その2日後、夫は施設を訪ねた。夫とKさんが廊下を歩いていると、 Kさんは急にバランスを崩し、尻もちをついて転倒した。その時、手はつかなかった。Kさんの状況から、最も骨折(fracture)しやすい部位として、適切なものを1つ選びなさい。
1 橈骨
2 鎖骨
3 上腕骨
4 脊椎
5 肩甲骨
(総合問題3)
次の事例を読んで、問題115から問題117 までについて答えなさい。
〔事例〕
Lさん(80 歳)は、妻(75歳)と二人暮らしである。半年前に脳梗塞(cerebral infarction)を起こし、左片麻痺が残った。
時間をかければ、着脱や洗面など、身の回りのことができる。現在、要介護1で、週1回訪問介護(ホームヘルプサービス)を受けている。妻は、70歳ころから軽い心不全(heartfailure)が繰り返し起きるため、屋内での生活が中心となっている。Lさんは、自分でできることは自分でやりたいと思っているが、妻は夫の世話は自分の役割と思って、Lさんが自分でできることでも世話をしてしまう。Lさんはお風呂が好きで、脳梗塞(cerebral infarction)を起こす前は、毎日湯船につかっていた。しかし、自宅の浴槽の縁が浴室の床から高く、妻の介助では、湯船につかることができないために、退院後はシャワ一を使用していた。Lさんは「在宅生活を続けながら、週1回でも湯船につかりたい」と訪問介護員(ホームヘルパー)に話している。
問題 115
Lさんが起き上がって自分で上着を着ようとしていると、妻が介助して着せた。それを見た訪問介護員(ホームヘルパー)の妻への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「Lさんはできますよ、次から本人に任せてみましょう」
2 「次からは、私がやりましょう」
3 「Lさんに楽をさせないようにしましょう」
4 「これからも服を着せてあげましょう」
5 「まず、ご自分のことを心配しましょう」
問題 116
妻は、訪問介護員(ホームヘルパー)に「おとといの朝、夫が咳をしていたので病院に行き診察を受けましたが、医師から、熱もないし検査結果も心配はないと言われました。念のためべッドに寝かせていますが、自分で寝返りはしています」と話した。臥床を続けた場合に、最初に現れると予測される身体の状態として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 臓下障害
2 寝たきり状態
3 筋力低下
4 心不全(heartfailure)
5 裾癒
問題 117
Lさんの「在宅生活を続けながら、週1回でも湯船につかりたい」という希望をかなえるための介護保険のサービスとして、次の中から最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 訪問りハビリテーション
2 居宅療養管理指導
3 訪問看護
4 特定施設入居者生活介護
5 通所介護
(総合問題4)
次の事例を読んで、問題118から問題120 までについて答えなさい。
〔事例〕
M君(8歳 男性)はデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy)と診断され、地元の小学校に通学している。保育所時代の友達も多く、学校生活でも様々な手助けをしてくれている。母親は働いていて、小学校の授業が終わる時間にM君を迎えに行くことができない。そこで、放課後等デイサービスを利用しているが、母親は友人から、「学童保育には年齢制限があったけど、M君の利用している放課後等デイサービスは大丈夫なの」と言われた。母親はサービスを利用する際に説明を受けた気もするが、記憶が確かではなく心配になってきた。最近、M君は歩行が不安定になってきており、母親は、M君が車いすを使用する時期になってきたのではないのかと感じている。身体的な機能を老えると、できるだけ歩かせたいと思う一方、歩行を重視すれぱ、行動範囲が狭くなり、M君の世界を広げることができなくなるかもしれないと老えている。筋力低下がADL(Activitiesof Daily Living:日常生活動作)に深刻な影響を及ぼし始めている現状を、M君のガイドヘルパーをしているY介護職に、母親はときどき相談をしている。
問題 118
母親はY介護職に「息子の利用している放課後等デイサービスは、通常はいつまで利用できるのか」と尋ねた。
Y介護職の回答として、正しいものを1つ選びなさい。
1 小学校3年生まで
2 小学校卒業まで
3 中学校卒業まで
4 高等学校卒業まで
5 大学卒業まで
問題 119
M君のようなデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy)の人が、車いすを使用するようになっても
最後まで自立できるADL(Activities of Daily Living :日常生活動作)として、正しいものを1つ選びなさい。
1 食事動作
2 入浴動作
3 排泄動作
4 更衣動作
5 移乗動作
問題 120
M君はやがて歩けなくなることが予想される。Y介護職は母親から筋力をできるだけ保ちながら、今の活動範囲を維持するためには、今後どうしたらよいのでしょうか」と助言を求められた。Y介護職の提案として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 自走式普通型車いすと電動普通型車いす2台の使い分け
2 自走式普通型車いすの利用
3 手押し型車いすの利用
4 電動普通型車いすの利用
5 歩行の継続
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第25回(平成24年度)介護福祉士国家試験問題
第25回(平成24年度)介護福祉士国家試験 筆記試験(公益財団法人社会福祉振興・試験センター(東京都渋谷区)実施)の過去問題となります。腕試しにチャレンジしてみてください。なお、気になる点がございましたらお手数ですが弊社セントスタッフ(0120-106-391 担当:阿部)までご連絡頂き、主催者へのご連絡はご遠慮下さいますようお願い申し上げます。
人間の尊厳と自立
問題 1
介護福祉士が誠実に業務を行うことを明示した法律として、正しいものを1つ選びなさい。
1 社会福祉法
2 高齢者虐待防止法
3 社会福祉士及び介護福祉士法
4 介護保険法
5 老人福祉法
(注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援
等に関する法律」のことである。
問題 2
Aさん(84歳、男性)は、「私は13歳のとき、発疹が現れ医師の診察を受けたところ、ある感染症にかかっているという理由で、強制的に国立の療養所に入所させられた」と語った。
この入所は、ある感染症の予防法に基づくものであった。Aさんは、「療養所では、入所した日から本名を使うことができなかった。また、一時帰宅したがーその後の帰宅を両親から断られた」と続けた。この法律は 1996年(平成8年)に廃止された。Aさんが罹患した感染症として、正しいものを1つ選びなさい。
1 破傷風(tetanus)
2 コレラ(cholera)
3 痘そう(smallpox)
4 梅毒(syphilis)
5 ハンセン病(Hansen's disease)
人間関係とコミュニケーション
問題 3
介護職と利用者のコミュニケーションを促す場面づくりに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者との関係性をつくる座り方として、直角法より対面法の方が有効である。
2 対面法で座る場合、視線を向けることのできる花瓶などを机の上に置くとよい。
3 利用者に近づけば近づくほど、親密な雰囲気になって利用者は話しゃすくなる。
4 利用者が座っているときも、介護職は立ったままで話しかけてよい。
5 介護職が腕や足を組んだ姿勢をとると、利用者はより話しやすくなる。
問題 4
Bさんの父親は認知症(dementia)があり、同じ話を繰り返す。Bさんが、「同じ話を毎日聞いて疲れる。疲れるのは父親のせいだ。つらいです」と介護職に話した。このときの介護職の、感情の反射(reaection offeeling)を用いた返答として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 「どんなふうにつらいですか」
2 「つらい気持ちなのですね」
3 「うまくいっていないのですね」
4 「つらい気持ちは怒りみたいなものですね」
5 「あなたが話していることは、お父さんに対するつらさですね」
問題 5
育児と介護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 「育児・介護休業法」に基づく育児休業制度は、男性にも適用される。
2 「育児・介護休業法」に基づく子の看護休暇制度は、小学校就学前の子の養育をする労働者には適用されない。
3 2010年(平成22年)の「出生動向基本調査」によると、女性の就業率は第一子の出産後も低下しない。
4 2010年(平成22年)の「国民生活基礎調査」によると、同居している主な介護者は70歳代が最も多い。
5 2010年(平成22年)の「国民生活基礎調査」によると、同居している主な介護者は子の配偶者が最も多い。
(注)「育児・介護休業法」とは、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」のことである。
問題 6
限界集落を定義するときの人口構成として、正しいものを1つ選びなさい。
1 65歳以上の人口比率が14%以上である。
2 65歳以上の人口比率が30%以上である。
3 65歳以上の人口比率が50%以上である。
4 75歳以上の人口比率が14%以上である。
5 75歳以上の人口比率が30%以上である。
問題 7
日本の社会保障に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 生活保護制度や福祉サービスは、社会保障に含まれない。
2 所得再分配の機能はない。
3 2009年度(平成21年度)の社会保障財源に占める公費負担は、50%を超えている。
4 社会保障の発展は、経済の安定や成長を損なう。
5 介護、子育てなどの家庭機能を支援する役割がある。
問題 8
国民年金の被保険者に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 被保険者にならなければならない者は、被用者でない場合、20歳以上価歳未満の者である。
2 国籍にかかわらず、要件を満たせば被保険者となる。
3 厚生年金の被保険者である者は、国民年金の被保険者にはなれない。
4 20歳以上でも学生である期間は、被保険者にはなれない。
5 厚生年金の被保険者に扶養されている配偶者は、被保険者にはなれない。
問題 9
介護保険制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 支給対象は、介護保険制度の発足時から現在まで、6段階に区分されている。
2 地域密着型サービスは、都道府県がサービス事業者の指定や指揮監督を行う。
3 地域包括支援センターには、身体障害者福祉司の配置が義務づけられている。
4 介護予防マネジメントは、保健所が実施することになっている。
5 2006年(平成18年)に施行された介護保険法の改正によって、介護予防サービス(新予防給付)が創設された。
問題 10
介護保険審査会の設置主体として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 市町村社会福祉協議会
2 都道府県社会福祉協議会
3 市町村
4 都道府県
5 国
問題 11
介護支援専門員(ケアマネジャー)に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 実務研修受講試験は、市町村が実施する。
2 介護福祉士登録をすれば、実務経験3年で実務研修受講試験を受験できる。
3 資格の有効期間は5年である。
4 守秘義務は、社会福祉法に規定されている。
5 成年被後見人または被保佐人となっても、資格を失うことはない。
問題 12
障害者自立支援法における「障害者」の定義に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 18歳未満の障害児を含む。
2 65歳以上の障害者を含む。
3 発達障害(developmentaldisorder)のある者は含まない。
4 高次脳機能障害(higherbrain dysfunction)のある者は含まない。
5 双極性感情障害(bゆolaraffective disorder)のある者は含まない。
間題 13
地域における障害者の自立支援のシステムに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 地域活動支援センターは、障害者の医学的・心理的判定を行う。
2 基幹相談支援センターは、都道府県が設置する。
3 知的障害者相談員は、厚生労働大臣が委嘱する。
4 障害程度区分の審査・判定は、市町村審査会が行う。
5 利用者負担の額は、市町村障害福祉計画によって決められる。
問題 14
Cさん(80歳、女性)は、 P市で一人暮らしをしている。最近、からだが弱り、介護老人福祉施設に短期入所した。施設の介護職は、 Cさんが公共料金の支払いなどがうまくできず、つじつまの合わない話をすることに気付いた。そこで、自宅に戻ったときには、日常生活自立支援事業を利用したらどうかと、助言した。Cさんがこの事業の利用を相談する機関として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 国民生活センター
2 家庭裁判所
3 年金事務所
4 P市社会福祉協議会
5 認知症専門の医療機関
問題 15
個人の権利を守る制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 成年後見制度は、「後見」と「保佐」の2類型で構成される。
2 日常生活自立支援事業では、利用を開始する際に利用者の判断能力は審査しない。
3 日常生活自立支援事業には、初期相談、利用援助契約などを行う「専門員」が配置される。
4 個人情報の保護に関する法律では、個人の同意のない個人情報の提供は例外なく禁止している。
5 「高齢者虐待防止法」は、介護施設従事者による高齢者虐待については規定していない。
(注)「高齢者虐待防止法」とは、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」のことである。
問題 16
「精神保健福祉法」に規定された精神障害者の入院形態として、正しいものを1つ選びなさい。
1 緊急措置入院とは、急速を要し、措置入院に係る手続きをとることができない場合に行う入院である。
2 措置入院とは、精神保健指定医の判断によって、本人、保護者の同意を得て72時問に限り行う入院である。
3 医療保護入院とは、本人自らの意思に基づく入院である。
4 任意入院とは、精神保健指定医から入院が必要と判断された場合に、保護者の同意に基づいて行う入院である。
5 応急入院とは、本人、保護者の同意がなくても、都道府県知事が認めた場合に行う入院である。
(注)「精神保健福祉法」とは、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。
介護の基本
問題 17
1963年(昭和38年)に特別養護老人ホームが創設された。当時のこの施設に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 経済的な困窮者に対して介護を行う、老人ホームとして創設された。
2 身体上または精神上の著しい欠陥があるために、常時の介護を必要とする65歳以上の者を入所要件の1つとした。
3 「収容の場」ではなく、「生活の場」として位置づけられた。
4 ねたきり老人短期保護事業(ショートステイ)を行うことが求められた。
5 直接処遇を行う寮母は、名称独占の専門職として位置づけられた。
問題 18
社会福祉士及び介護福祉士法に規定された介護福祉士に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 福祉サービス関係者などと連携する。
2 現職の期間に限り、利用者の秘密を漏らしてはならない。
3 資質の向上を図るために、研修の受講を定めている。
4 介護福祉士の名称を停止期間中に使用すると、1年以下の懲役となる。
5 2007年(平成19年)の法改正によって、信用失墜行為の禁止が新たに規定された。
問題 19
右片麻痺のある人が介護老人福祉施設に入所した。その人の自己決定を尊重した入所当日の食事支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 決めておいた食事の席を伝える。
2 食べやすい方法を確認する。
3 食事用エプロンをつける。
4 副食を細かく刻んでから出す。
5 全介助する。
問題 20
Dさん(80歳、女性)は、介護老人保健施設に入所した。 Dさんは自宅にいるときからおむつを使用しており、家族の話では、「よく下着を汚すから」ということだった。
担当の介護職は、 Dさんの表情から尿意があるのではないかと推察した。 Dさんとは言葉でのコミュニケーションは可能である。
Dさんの排池の自立に向けた入所当日の最初のかかわりとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「おむつは早く外しましょう」と言う。
2 便座に座ることができるか聞く。
3 尿意の有無を聞く。
4 排尿を我慢できるか聞く。
5 利尿作用のある飲み物を勧める。
問題 21
ICF (1nternational classification of Functioning、 Disability and Health:国際生活機能分類)の背景因子を構成するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 環境因子
2 活動
3 疾病
4 参加
5 心身機能
問題 22
リハビリテーションに関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 リハビリテーションの最終的な目的は、あらゆる人のADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の自立である。
2 作業療法の1つに失語症のある人に対する言葉の訓練がある。
3 理学療法士は、業として義肢を製作する。
4 職業的りハビリテーションは、りハビリテーションを構成する 1つの領域である。
5 回復期りハビリテーションは、社会的りハビリテーションの一環として行われる。
問題 23
介護予防訪問介護に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 要介護者を対象とする。
2 事業所には、社会福祉士を配置しなければならない。
3 居宅介護サービス計画を作成しなけれぱならない。
4 利用者の生活機能の維持または向上を目指す。
5 訪問介護員(ホームヘルパー)は、介護福祉士でなければならない。
問題 24
内閣府が2008年度(平成20年度)に実施した「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 趣味やスポーツ・地域行事などの自主的な活動に参加する人は、約2割である。
2 地域活動に参加しなかった理由は、「健康・体力に自信がないから」が最も多い。
3 地域活動に参加したいと考える人は、約3割である。
4 近所づきあいでは、「親しくつきあっている」が、最も多い。
5 世代間交流の機会がある人は、約2割である。
(注)「高齢者の地域社会への参加に関する意識調査」は、全国の60歳以上の男女を対象としている。
問題 25
Eさん(75歳、男性)は、軽度の認知症(demetia)がある。 Eさんは息子のFさん(48歳)と二人暮らしである。Fさんは働きながらEさんの介護をし、朝早く出勤し夕方に戻る生活のため、訪問介護(ホームヘルプサービス)の利用を始めた。Fさんと近所の人たちとの交流はない。先日、 Eさんが日中近所でトラブルを起こして、住民が警察に苦情を言った。この時点での、サービス提供責任者の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 住民が警察に苦情を言ったことを批判し、住民の意識を変える。
2 介護支援専門員(ケアマネジャー)に連絡し、見守り活動などを行っている近所の人たちの協力を得る。
3 Fさんの同意はないが、 Fさんの勤務先をボランティアセンターに知らせておく。
4 住民への働きかけより、専門職の研修の方が重要であると考え、訪問介護員(ホームヘルパー)に研修会への参加を促す。
5 Eさん親子の状況を福祉事務所に連絡し、対応を任せる。
問題 26
「介護休業制度」に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 介護休業とは、10週間以上要介護状態が続いている家族を介護するためのものである。
2 介護休業は、家族1人について、通算して31日の期間を限度とする。
3 介護休業の対象となる家族には、別居の祖父母が含まれる。
4 要介護状態にある家族を1人介護する場合、1年度に5労働日を限度に、介護休暇を取得することができる。
5 要介護状態にある家族の通院の付添いに、介護休暇を使うことはできない。
(注)「介護休業制度」とは、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に基づく制度である。
問題 27
地域密着型サービスに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 営利を目的とする事業者の参入が制限されている。
2 サービス付き高齢者向け住宅は、地域密着型サービスの1つである。
3 小規模多機能型居宅介護事業者は、運営推進会議を設ける。
4 居宅サービスの中に位置づけられている。
5 2012年(平成24年)の制度改正で、夜間対応型訪問介護が新設された。
問題 28
介護サービス提供の場に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 都市型軽費老人ホームは、定員20人以下の施設である。
2 介護老人保健施設は、最後まで住み続けることを目的とした施設である。
3 地域密着型特定施設入居者生活介護は、定員29人以下の特別養護老人ホームのことである。
4 介護老人福祉施設は、厚生労働大臣の許可を受けた施設である。
5 小規模多機能型居宅介護は、施設サービスに含まれる。
問題 29
介護老人福祉施設に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 障害者自立支援法を根拠とする。
2 居宅への復帰が可能かどうかの判断は、家族の意向を最優先する。
3 要支援2の認定を受けた者が入所できる。
4 長期にわたる療養が必要であると認められる場合に、入所する施設である。
5 介護保険第2号被保険者でも、要介護認定を受けることが入所の要件である。
問題 30
民生委員に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 要介護者の自宅を毎月訪問することになっている。
2 担当する要介護者の数は決まっている。
3 児童委員を兼ねている。
4 都道府県知事が任命する。
5 任期は10年である。
問題 31
介護老人福祉施設で、やむを得ず身体拘束を行う場合の記述として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 利用者の家族から承諾書を得れば、身体拘束を行ってもよい。
2 身体拘束を行った場合には、拘束の理由などの記録が必要になる。
3 利用者を落ち着かせるために過剰な向精神薬を服用させることは、身体拘束ではない。
4 切迫性と一時性の2つの要件を満たせぱ、身体拘束を行ってもよい。
5 利用者の安全を確保する身体拘束は、職員1人の判断で実施できる。
問題 32
感染とその対策に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 病院や施設に入所したことで新たに発症するのは、日和見感染である。
2 手洗いは、消毒液に手を浸して行う。
3 肺結核(pulmonarytuberculosis)は、主に経皮感染する。
4 雑巾やモップは、使わないときも湿らせておく。
5 ノロウイルス(Norovirus)は、感染性胃腸炎(infectious gastroenteritis)を起こす。
コミュニケーション技術
問題 33
介護職と利用者の家族との関係づくりに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 家族の個性や生き方に関係なく、同じ対応をすることが大事である。
2 家族問の関係性を把握する必要はない。
3 家族と利用者の希望は同じであると考えて対応するとよい。
4 介護職の身だしなみは、家族との関係に影響しない。
5 利用者とかかわる家族のようすで、家族を理解できたと思、つてはいけない。
問題 34
Gさん(83歳、要介護2)は、夫(85歳)と二人暮らしである。大腿骨頸部骨折(femoralneck fracture)で入院していたが、退院時、排泄はトイレで自立していた。退院後、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用することになり、訪問介護員(ホームヘルパー)が初めて訪問すると、 Gさんはおむつをして、ベッドで横になっていた。訪問介護員(ホームヘルパー)が夫との関係づくりのために、最初に行う対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 夫におむつ交換の方法を指導する。
2 夫の頑張りを認めながら、 Gさんの状況を聴く。
3 リハビリテーションの導入を検討するように、伝える。
4 夫の介護では限界があることを自覚するように、促す。
5 このままでは寝たきりになるので、 Gさんを起こすように話す。
問題 35
家族が利用者本人の意向や状況を理解していないとき、両者の意向を調整するための、家族に対する介護職の言葉かけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「ご家族の価値観で判断してはいけません」
2 「ご本人の考えを優先して、ご家族も考え方を変えましょう」
3 「ご本人が何に関心があるのか、気持ちを聞いてみませんか」
4 「ご本人について理解が足りないから、もっと理解しましょう」
5 「私たちは、ご本人の権利を守る必要があるので、ご本人の意向を優先します」
問題 36
認知症(dementia)の人とのコミュニケーションに関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 情報は簡潔に伝える。
2 横から話しかける。
3 わかりにくい言葉や行動を指摘し、修正させる。
4 説得するように話す。
5 非言語的コミュニケーションは避ける。
問題 37
Hさん(70歳、女性)は、最近、抑うつ状態(depressivestate)にある。Hさんに、介護職が初めてかかわろうとするときの、きっかけづくりの言葉かけとして、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 「おちこんだらだめですよ」
2 「どうしてそんなに黙っているのですか」
3 「皆さんの所へおしゃべりに行きましょう」
4 「元気を出して。頑張ってください」
5 「今日は少し暖かくなりましたね」
問題 38
統合失調症(schizophrenia)の人が、自分の妄想を話したときの介護職の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 利用者理解のために、妄想の内容を詳しく聞く。
2 妄想をなくすために、解決策について話し合う。
3 混乱させないために、妄想の話は聞かないようにする。
4 妄想の内容は理解できなくても、否定も肯定もせずにかかわる。
5 誇大妄想の内容は、事実ではないから気にしなくてよいと伝える。
問題 39
ケアカンファレンス(care conference)に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 議題は司会者が把握しておけばよい。
2 経験年数の長い職員の意見に従う。
3 自分の思、いにこだわって発言する。
4 意見が分かれるときは、多数の意見を尊重する。
5 各職種の専門性を理解して参加する。
問題 40
チーム内の連携に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 リーダーは、指示を行うだけでなく、メンバーの経験などにより裁量を認める。
2 チームでは、記録や言葉に頼らずに、互いに理解できることを目指す。
3 会議で相手を非難することは、よりょい介護を目指すためには必要である。
4 利用者の個人情報の保護に留意する必要はない。
5 主要な専門用語の意味を共通認識しておく必要はない。
生活支援技術
問題 41
Jさん(75歳、男性、認知症高齢者の日常生活自立度Ⅱa)は、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用しながら妻と自宅で暮らしていた。妻が事故で亡くなったため、近くに住む息子夫婦の家に引っ越すことになった。息子夫婦はダイニングキッチンの隣をJさんの部屋として用意し、訪問介護員(ホームヘルパー)にどのように整えるべきかを尋ねた。息子夫婦に対する助言として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 部屋の出入口の戸を取り外す。
2 ポータブルトイレを設置する。
3 思い出の小物や写真を飾る。
4 べッドを柵で囲む。
5 部屋のようすがわかるように、カメラを設置する。
問題 42
介護保険の給付対象となる住宅改修として、正しいものを1つ選びなさい。
1 住宅用火災警報器を設置する。
2 緊急通報装置を設置する。
3 ガスコンロを電磁調理器に取り替える。
4 風呂場に取り外し可能な手すりを設置する。
5 和式便器を洋式便器に取り替える。
問題 43
認知症対応型共同生活:グループホーム)の住環境として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 住宅地から離れた場所に建てる。
2 定員は 10名以上15名以下とする。
3 居室は多床室とする。
4 力ーテンは防炎物品とする。
5 統一した家具を事業者側が用意する。
問題 44
義歯の取り扱いに関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 食事のとき以外はつけない。
2 磨くときは、歯磨き粉を使わない。
3 熱湯で洗浄する。
4 総義歯は、上あごから外す。
5 外した義歯は、よく乾燥させておく。
問題 45
移動補助具に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ロフストランドクラッチ(Lofstrandcrutch)は、握力の弱い人に適している。
2 スクーター型電動三輪車は、頸髄損傷(cervicalcordinjury)の人に適している。
3 ステッキ型杖は、失調性歩行のある人に適している。
4 四輪歩行車は、杖歩行の安定した人に適している。
5 交互型四脚歩行器は、片麻痺のある人に適している。
問題 46
視力障害のある人の移動の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 介護者は、利用者の手首を握って誘導する。
2 バスに乗る場合、介護者は先に乗る。
3 エスカレーターから降りる場合、介護者は後から降りる。
4 白杖を使用している場合、介護者は後ろに立ち、声かけによって誘導する。
5 駅のホームで電車を待つ場合、介護者は利用者を点字ブロックの上に誘導する。
問題 47
Kさん(81歳、女性)は、左片麻痺があるが、自分で食べようとする意欲が強く、ーロ大の刻み食を座位で摂取している。食事を始めて10分後にKさんのようすを見ると、姿勢が左に傾いていた。食事用エプロンには多くの食べこぼしがあったが、食器の周辺には食べこぼしはなかった。介護職の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 食事を全介助にする。
2 極刻みに変更する。
3 すくいやすい皿に変更する。
4 姿勢保持のためのクッションを入れる。
5 臥位で食事をするように変更する。
問題 48
べッド上での洗髪の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 洗髪前は、ブラッシングを控える。
2 シャンプー剤を直接頭皮につける。
3 爪を立てマッサージしながら洗う。
4 すすぎ湯を流す前にシャンプーの泡を取り除く。
5 ドライヤーは、頭皮から5Cm離して使用する。
問題 49
全身清拭の介護に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 背部を拭くときは、健側を下にする。
2 40でのお湯を準備する。
3 目尻から目頭に向かって拭く。
4 上腕は、手関節を下から支えて拭く。
5 皮膚についた水分は、最後にまとめて拭きとる。
問題 50
L さん(80歳、男性)は、高血圧症(hypertension)と心疾患、(heart disease)の持病がある。週2回、通所介護(デイサービス)での入浴を楽しみにしている。入浴の介護に関する注意点として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 入浴前後の水分補給は控える。
2 浴槽内の水位は、心臓より下にする。
3 浴室より脱衣室の室温を低くする。
4 浴槽に入っている時問は、20分程度とする。
5 43で以上の湯温に設定する。
問題 51
耳、鼻の清潔保持の介護に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 耳垢(耳あか)が取りにくいときはピンセットを使う。
2 乾燥した耳垢(耳あか)は綿棒で湿らせてから取る。
3 綿棒は内耳まで入れる。
4 鼻は左右同時にかむ。
5 鼻毛は毛抜きで抜く。
問題 52
老人性掻捧症(PNri加Ssenilis)がある人の入浴の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 硫黄を含む入浴剤を使う。
2 弱酸性の石鹸でからだを洗う。
3 かゆみのある音酎立は、ブラシでこする。
4 皮膚を乾燥させてから、保湿剤を塗布する。
5 着替えの下着は、厚めの羊毛素材にする。
問題 53
寝たきりの高齢者におむつを装着するときの基本として、適切なものを1つ選びなさい。
1 女性が使用する布おむつは、前側を厚くする。
2 おむつカバーの上端は、ウエストより上に合わせる。
3 鼠径部は、おむつカバーから布おむつを少し出す。
4 腹部とおむつとの間には、指2本程度の余裕があるようにする。
5 紙おむつの腹部のテープは、真横に留める。
問題 54
前立腺肥大症(prostatichypertrophy)で留置カテーテルを使用している軽度の認知症(dementia)の人への対応として、適切なものを1つ選びなさい。
1 蓄尿袋を腰より高い位置に固定する。
2 尿量が減少するように、日中の水分摂取量を控えるよう促す。
3 尿を観察するために、蓄尿袋のカバーは外したままにする。
4 留置カテーテルを抜く恐れがあるので、介護職の判断でミトン型の手袋を着ける。
5 陰茎を上向きにして、腹部に留置カテーテルを固定する。
問題 55
便秘を訴える高齢者の排泄の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 腹圧をかけやすい姿勢で便座に座るように促す。
2 食物繊維の少ない食品を勧める。
3 腹部全体を冷たいタオルで冷やす。
4 1日の食事の量を減らすように促す。
5 下行結腸、横行結腸、上行結腸の順にマッサージする。
問題 56
塩素系漂白剤を使って漂白する素材として、適しているものを1つ選びなさい。
1 アセテート(acetate)
2 ナイロン(nylon)
3 羊毛
4 絹
5 綿
問題 57
ビタミンD(vitamin D)が多く含まれる食品として、正しいものを1つ選びなさい。
1 干ししいたけ
2 にんじん
3 りんご
4 牛肉
5 ひじき
問題 58
施設で、介護職が深夜に巡回するときの注意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者の顔に懐中電灯の光をあてて観察する。
2 足音で、巡回を知らせる。
3 異変の有無を確認する。
4 職員同士の会話は、昼問と同じ大きさの声で行う。
5 ドアを開ける際は、ノックをする。
問題 59
Mさん(98歳、女性)は、介護老人福祉施設に入所している。主治医からは、「終末期にある」と言われている。現在、食事量が少なくなり、衰弱している。面会に来る家族には、以前から「私は、悪くなったらここで最期を迎えたい」と話している。終末期の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 Mさんの入院を家族に勧める。
2 看取りに関する家族の意向は、入所時に確認すれば十分である。
3 Mさんの食べたい物を確認し、提供する。
4 口腔ケアは控える。
5 家族が介護することを希望しても、職員で行う。
問題 60
終末期の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 苦痛の緩和は、医師に任せる。
2 手を握るなどのスキンシップを行う。
3 意識がなくなれぱ、声かけは控える。
4 死後の処置は、家族には見せない。
5 グリーフケア(griefcare)は、看護師に任せる。
介護過程
問題 61
介護過程の展開に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護計画を立ててから、利用者にどのような生活を送りたいのかを聞く。
2 介護職は利用者の健康状態を把握しなくてよい。
3 利用者の「やりたいこと」や「できること」を含めて、アセスメント(assessment)する。
4 他の利用者とのトラブルが予測される場合には、利用者本人の「やりたいこと」は支援内容から外す。
5 利用者が満足していれば、計画の評価は行わなくてよい。
問題 62
食事の摂取量が急に減少した利用者のアセスメント(assessment)に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 栄養状態が悪くなるので、食事を残さず食べることが必要である。
2 食べないと免疫力が低下する恐れがあることを、説明する必要がある。
3 経管栄養を行うことを、医療者と検討する必要がある。
4 最近の言動の変化について、観察する必要がある。
5 自然に摂取量が増えるのを見守る必要がある。
問題 63
夜間はおむつに排泄していた利用者が、ポータブルトイレで排泄することを目指して、介護計画を立案した。介護目標の記述として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 夜間はポータブルトイレで排泄できる。
2 夜間はポータブルトイレで排泄するように、理解させる。
3 夜間はポータブルトイレをべッドサイドに置く。
4 夜間はポータブルトイレでの排泄の介護をする。
5 夜間はおむつで排泄させない。
問題 64
モニタリング(monitoring)の内容として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 計画どおりに実施できているかどうかを点検する。
2 利用者が主体的に取り組める目標を設定する。
3 実施する介護について、利用者や家族に説明する。
4 利用者の「できること」の情報を収集する。
5 目標が達成された後に、介護過程を終結させる。
問題 65
評価に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 利用者本人には、評価を伝えない。
2 利用者の反応の評価はしない。
3 計画を立てたが実施しなかったものは、評価はしない。
4 目標が達成されれば、評価はしない。
5 他の利用者の目標達成度と比較した評価はしない。
問題 66
N さん(80歳、男性)は、3か月前に肺炎(pneumonia)で2週間入院をし、杖歩行となった。Nさんは、自宅で一人暮らしをしているが、週2回の訪問介護(ホームヘルプサービス)を受けることになった。訪問介護員(ホームヘルパー)が訪問すると、部屋の中は衣服やごみなどが散乱しているが、「面伊リ剣と言って片づけようとしない。Nさんの自宅のようすを観察したときの、客観的情報の記録として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 部屋は衣服やごみが散乱していて汚い。
2 部屋は衣服やごみが散乱しているが、片づけようとしない。
3 部屋は衣服やごみが散乱していて、転倒の可能性がある。
4 片づけることが嫌いなので、部屋は衣服やごみが散乱してぃる。
5 部屋は衣服やごみが散乱していて、生活しづらそうである。
問題 67
Sさん(87歳、男性)は、介護老人福祉施設に入所している。下肢筋力の低下によって、歩行時につまずいたり、ふらついたりするようすが見られる。Sさんは「できるだけ歩いて生活し続けたい」と望んでいて、この希望に基づいて長期目標が設定された。また、短期目標は「転倒しない」と設定された。この長期目標・短期目標に応じた支援内容・方法として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 居室の床にセンサーマットを敷く。
2 職員と施設内を散歩する。
3 車いすを使用する。
4 歩行時にはスリッパを履く。
5 日中は居室で過ごす。
問題 68
チームアプローチ(team approach)に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 他のチームメンバーの役害Ⅲよ、知らなくてよい。
2 医療職は、チームアプローチ(team approach)を主導する。
3 チームメンバーの人数は、決まっている。
4 利用者は、チームアプローチ(team approach)の中心である。
5 ボランティアは、チームメンバーにはなれない。
発達と老化の理解
問題 69
ハヴィガースト(Havighurst、 R.)の示した児童期(中期児童期)の発達課題に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 排泄のコントロールを習得する。
2 読み書き計算などの基礎的技能を習得する。
3 両親や他の大人たちから情緒面で自立する。
4 善悪の区別を習得する。
5 社会的に責任のある行動をとる。
問題 70
Aさん(81歳、女性)は、3か月・前に夫を亡くした。「最近、夜眠れない」と訴えるようになった。意識はしっかりしているが、ベッドで横になっていることが多くなっている。
Aさんが現在の状況になったきっかけとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 せん妄
2 妄想
3 感情失禁
4 喪失体験
5 老性自覚
問題 71
Bさん(82歳、男性)は、大企業の営業部長を務めていたが、退職した後も会社のことをいつも気にしている。
足が少し不自由なので長男が同居を勧めているが、世話になりたくないと拒否している。 Bさんは、自分の庭で野菜を作っている。地域との交流はほとんどない。ライチャード(Reichard、 S.)の老年期における人格の 5類型のうち、 B さんに相当するものとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 円熟型
2 安楽椅子(ロッキングチェアー)型
3 装甲(自己防衛)型
4 憤慨(外罰)型
5 自責(内罰)型
問題 72
流動性知能に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 新しい場面に適応するときに要求される問題解決能力である。
2 学校教育などの環境条件の影響を受けやすい。
3 生活習慣や訓練によって維持することが可能である。
4 60歳代が最も高く、80歳代以降に低下する。
5 過去の人生経験の蓄積によって形成される。
問題 73
老化に伴う視覚の変化に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 近方視力よりも遠方視力が低下する。
2 視野が広くなる。
3 青色系に比べ赤色系の識別が困難になる。
4 明暗順応は変化しない。
5 識別に必要な照度が高くなる。
問題 74
高齢者の排尿障害に関する次の記述のうち、正しいものを 1つ選びなさい。
1 男性では尿路の通過障害が少ない。
2 女性では腹圧性尿失禁が多い。
3 切迫性尿失禁が少ない。
4 勝胱炎(cystitis)は、悪寒戦棟を伴う。
5 前立腺がん(prostatecancer)によるものは、減少している。
問題 75
老化に伴う循環器系の変化として、正しいものを1つ選びなさい。
1 脈拍数が増加する。
2 動脈が軟化する。
3 心臓が縮小する。
4 不整脈が増加する。
5 収縮期血圧が低下する。
問題 76
日本高血圧学会のガイドラインで、それ以上が高血圧(1度)とされる収縮期血圧値/拡張期血圧値(mmHg)として、正しいものを1つ選びなさい。
1 5/7
2 5/8
3 5/9
4 150/ 100
5 160/ 110
認知症の理解
問題 77
認知症(dem飢tia)の人に対する地域密着型サービスとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 介護療養型医療施設
2 認知症老人俳椢感知機器の貸与
3 居宅介護住宅改修
4 認知症対応型通所介護
5 介護予防訪問介護
問題 78
小規模多機能型居宅介護に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 住み慣れた地域で住み続けることに役立つ。
2 ケアマネジメント(care management)は外音β機関に委言モする。
3 1事業所の登録定員は29人以下である。
4 本体事業所への看護師・准看護師の配置は義務づけられていない。
5 「泊まり」を基本にサービスを展開する。
問題 79
認知症(dementia)の中核症状として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 判断力が低下する。
2 不安な状態が続く。
3 抑うつ状態が続く。
4 介護者に暴力をふるう。
5 忘れたことを自覚している。
問題 80
せん妄(delirium)に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 睡眠と覚醒のりズムは正常である。
2 意識レベルは清明である。
3 せん妄中の出来事を覚えている。
4 薬剤によって生じることがある。
5 症状の変動は少ない。
問題 81
レビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies)の症状として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 具体的な幻視が現れる。
2 もの盗られ妄想が現れる。
3 常同行動が現れる。
4 万引きなど反社会的な行動が現れる。
5 シャント手術によって改善が期待できる。
問題 82
血管性認知症(vascular dementia)と比べたとき、アルツハイマー型認知症(dementia ofthe Alzheimer's type)により多くみられる特徴として、適切なものを 1つ選びなさい。
1 発症は女性に多い。
2 上肢や下肢に麻痺がある。
3 症状は階段状に悪化する。
4 感情失禁がある。
5 多発性脳梗基(multiple cerebralinfarction)がある。
問題 83
適切な治療をすれば、認知症(dem飢tia)の症状が大きく改善する可能性がある疾患として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症(dementia ofthe Alzheimer's type)
2 剛頭但1頭型認知症(frontotemporaldementia)
3 血管性認知症(vasculardementia)
4 クロイツフェルト・ヤコブ病(creutzfeldt-Jakob disease)
5 慢性硬膜下血腫(chronicsubduralhematoma)
問題 84
認知症(dementia)の行動心理症状(BPSD)として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 実行機能障害
2 失語
3 記憶障害
4 失認
5 徘徊
問題 85
高齢の認知症(dementia)の人への対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 使い慣れた道具を、新しい便利なものに変える。
2 部屋の家具の配置を、飽きないように毎月変える。
3 部屋やトイレに、表示や目印をつける。
4 部屋の照明は、できるだけ明るくする。
5 食事の雰囲気よりも、栄養の摂取を優先する。
問題 86
Cさん(75歳、男性)は、認知症(dementia)の妻を自宅で介護している。Cさんは、いつも明るく介護方法の勉強にも熱心である。最近、妻は排泄の失敗が増え、下着の交換や陰部清拭がたびたび必要になってきた。通所介護(デイサービス)職員との会話で、 Cさんは、「妻に対して腹立たしく思う自分が情けない。妻にすまないと思う」と、初めて気持ちを語った。Cさんに最初に行う対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 介護方法について指導する。
2 何事も気にしないように励ます。
3 新しい介護用品を紹介する。
4 介護を代行するサービスを提案する。
5 気持ちの訴えを受容する。
障害の理解
問題 87
片麻痺のある人のICF(1nternational classification of Functioning、 Disabilityand Health:国際生活機能分類)における「活動制限」として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 復職できない。
2 手足が動かない。
3 言葉が理解できない。
4 旅行に行けない。
5 トイレに行けない。
問題 88
2002年(平成14年)の「障害者基本計画」の基本理念で、ノーマライゼーション(normalization)とともに位置づけられているものとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 インクルージョン(indusion)
2 メインス ーミング(mainstreamin)
3 リハビリテーション
4 インテグレーション(integration)
5 バリアフリー
問題 89
片麻痺のある人が自走用標準型車いすを自分で操作しやすくする方法として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 背もたれの高さを肩の高さと同じにする。
2 健側のブレーキレバーを延長する。
3 肘当ての高さを介助用グリップの高さと同じにする。
4 肘当てをデスクタイプにする。
5 健側足底部が床に着くように、座面の高さを設定する。
問題 90
高次脳機能障害(higher brain dysfunction)の1つである遂行機能障害として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 物の置き場所や約束を忘れる。
2 集中力がない。
3 ちょっとしたことですぐ興奮して怒鳴る。
4 決まった方法にこだわり、状況に応じた判断ができない。
5 同時に2つ以上のことをすると混乱する。
問題 91
Dさん(42歳、女性)は、専業主婦で小学生の2人の子どもがいる。うつ病(depression)のため、不眠と注意力の低下から家事や育児ができなくなり、精神科病院に通院している。通院以外は自宅に閉じこもり、横になっていることが多い。訪問した介護職に「子どもの世話ができない自分は母親失格」、「何もできない無能な人間になってしまった」と繰り返し話す。Dさんへの対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 「ご家族のためにも、早く元気になりましょうね」
2 「気分転換に、旅行に行ったらどうですか」
3 「子どもさんの世話ができないのは、つらいですね」
4 「毎日、洗濯や掃除を頑張りましょう」
5 「いつも同じことを言っていても、病気はよくなりませんよ」
問題 92
ダウン症候群(Down'ssyndrome)の原因として、正しいものを1つ選びなさい。
1 胎内感染
2 染色体異常
3 劣性遺伝
4 先天性代謝異常(inborn errors of metabolism)
5 核黄痘(kernicterus)
問題 93
広汎性発達障害(pervasive developme址aldisorder)に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 幻覚、妄想が現れる。
2 変化に対する不安が強い。
3 その場の雰囲気や相手の意図を強く意識する。
4 麻痺性構音障害が現れる。
5 協調して作業することが得意である。
問題 94
障害受容の過程にみられる「抑圧」に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
1 認めたくない欲求、不安や苦痛を意識下にとどめる。
2 障害を認めず、元に戻ると信じている。
3 子どものように甘えたり、すぐに泣いたりする。
4 自分の立場を正当化し、失敗感や劣等感から逃れようとする。
5 周囲の手助けを拒否して、自分を強くみせようとする。
問題 95
相談支援専門員の業務に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 障害に関する調査・診断・判定を行う。
2 就労に必要な知識や能力を高めるための訓練を行う。
3 サービス等利用計画を作成する。
4 個別支援計画を作成する。
5 外出時の移動中の介護を行う。
問題 96
E さん(36歳、男性)は、脳性麻痺(cerebralpalsy)がある。母親(60歳)と二人暮らしである。Eさんは、四肢麻痺のため体位変換に介護が必要で、居宅介護を利用している。最近、母親は腰痛を訴えている。母親に対する介護職の支援として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1「介護は負担ではない」と母親が言ったので、見守る。
2 腰痛で悩んでいる母親に、コルセットを提供する。
3 母親の介護方法を尊重しながら、腰の負担が軽くなる方法を提案する。
4 Eさんの生活を、ベッドから畳に変えるように指導する。
5 母親の負担を減らすため、 Eさんと母親の2人分の食事を作る。
こころとからだのしくみ
問題 97
Fさん(82歳、女性)は、娘夫婦や孫と暮らしていた。もともと穏やかな性格であったが、1年前に夫を亡くしてからは、ふさぎ込むことが多くなった。半年前に自宅で転倒して大腿骨を骨折した。それ以来、自立歩行ができなくなり、介護老人福祉施設に入所した。その後、周囲の人に「死にたい」と、もらすようになった。Fさんの精神状態として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 不安神経症(anxietyneurosis)
2 ストレス反応(stressreaction)
3 認知症(dementia)
4 恐怖症(phobia)
5 抑うつ状態(depressive state)
問題 98
若いときに習得した技術や技能の記憶は、高齢になっても長く保存されていることが多い。この記憶として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 手続き記憶
2 意味記憶
3 エピソード記憶
4 短期記憶
5 感覚記憶
問題 99
関節の運動と筋の収縮に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 膝関節の伸展は、大腿二頭筋の収縮によって起こる。
2 股関節の伸展は、大腿四頭筋の収縮によって起こる。
3 足関節の背屈は、下腿三頭筋の収縮によって起こる。
4 手関節の背屈は、上腕二頭筋の収縮によって起こる。
5 肘関節の伸展は、上腕三頭筋の収縮によって起こる。
問題 100
動脈血が流れている音Ⅲ立として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 右心室
2 右心房
3 三尖弁
4 肺動脈
5 左心房
問題 101
次の骨折(fract山e)のうち、高齢者の転倒による骨折(fracture)として、最も少ないものを 1つ選びなさい。
1 上腕骨近位端骨折(fracture of upper end of humerus)
2 橈骨遠位端骨折(fracture oflower end ofradius)
3 脊椎圧迫骨折(compression fracture ofspine)
4 大腿骨頸部骨折(femoralneck fracture)
5 骨盤骨折(pelvicfracture)
問題 102
胃ろうとその造設に関する次の記述のうち、適切なものを 1つ選びなさい。
1 開腹手術が必要である。
2 終生使用しなければならない。
3 ボタン型は自己抜去しにくい。
4 バルーン型は壊れにくい。
5 口からの食物摂取はできなくなる。
問題 103
次の疾患のうち、栄養管理が必須であるものを 1つ選びなさい。
1 アルツハイマー型認知症(dementia ofthe Alzheimer's type)
2 関節リウマチ(rheumatoid arthritis)
3 慢性胃炎(chronic gastritis)
4 慢性腎不全(chronic renalfailure)
5 うつ病(depression)
問題 104
次の皮膚疾患のうち、真菌(カビ)が原因で起こるものを 1つ選びなさい。
1 疥癬(scabies)
2 帯状萢疹(herpeszoster)
3 膿加疹(impetigo)
4 白癬(tinea)
5 老人性掻庠症(Pruritus senilis)
問題 105
Gさんは、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症で左上下肢に麻痺があり、車いすで生活している。訪問介護員(ホームヘルパー)がGさんの入浴の介護のために訪問したところ、仙骨部の皮膚が赤くなっていることに気付いた。皮膚にびらんは認められない。痛みも特に感じないという。Gさんの入浴の介護の注意点として、適切なものを1つ選びなさい。
1 入浴は中止する。
2 入浴時間を短縮する。
3 入浴は行い、変色した部分をこすらず洗い流す。
4 入浴は行い、変色した部分をマッサージする。
5 入浴は行い、変色した部分に湿布を貼る。
問題 106
便秘の原因となるものとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 スポーツドリンク
2 経管栄養剤
3 レモンジュース
4 麻薬性鎮痛剤
5 インスリン製剤
問題 107
「急に強い尿意を感じて我慢できなくなる」という症状の原因として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 尿を出す機能の障害
2 尿をためる機能の障害
3 腹部の筋収縮の低下
4 下肢の筋力の低下
5 腎臓の機能の障害
問題 108
不眠の原因となるものとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 イソフラボン(isoflavone)
2 力フェイン(cafeine)
3 カルシウム(ca)
4 ビタミンA (vitamin A)
5 メラトニン(melatonin)
(総合問題 1)
次の事例を読んで、問題109から問題11までについて答えなさい。
〔事例〕
Hさん(80歳、男性)は、娘には老後の心配をかけたくないと考えて、2年前に夫婦で軽費老人ホームに入所した。物静か女性格で賑やかな場所は苦手である。身の回りのことは自分でできる。10年前に糖尿病(diabetes mellitus)にかかり、毎日、朝食前に自分でインスリン注射をしている。半年前、妻が突然亡くなった。妻がいるころは、妻と一緒に散歩をしたり、妻が食事にも気を配ってくれていたので血糖値は安定していた。妻の死後は自己注射を介護職が見守っている。
問題 109
Hさんは介護職に、「妻が亡くなった直後は、いろいろと忙しくて寂しいとは思わなかったが、半年たった今ごろになってとても寂しくなり、自然に涙が出たりする」と言った。
Hさんに対して介護職が行うグリーフケア(griefcare)として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 Hさんと相談して、思い出話ができる人たちに集まってもらう。
2 悲しみは時間とともに消失するので、そっとしておく。
3 悲しみは糖尿病(diabetes mellitus)には影響しないので、そのままにしておく。
4 少しでも早く立ち直ってもらうために、娘の家に行くことを勧める。
5 元気を出してもらうために、カラオケ大会を開く。
問題 110
さらに2か月後の定期受診のときに、医師はHさんに「血糖値が高くなってきてぃるので注意してください」と指導し、同行した介護職には「合併症に気をつけて観察してください」と言った。Hさんの日常生活の中で、合併症の早期発見のために、介護職が観察すべき視点として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 小刻み歩行の有無
2 視力の低下の有無
3 不眠の有無
4 嗅覚の低下の有無
5 聴力の低下の有無
問題 111
受診後Hさんは、「できるだけ自分で健康管理をして、ここで生活していきたいので協力してほしい」と介護職に話した。介護職が行った支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 運動をしていたので励ました。
2 部屋の掃除を頼まれたが断った。
3 仲の良い利用者と間食をしていたので、その場で注意した。
4 インスリン注射の見守りを中止した。
5 妻のことは何も話さないようにした。
(総合問題2)
次の事例を読んで、問題112から問題114 までについて答えなさい。
〔事例〕
Jさん(84歳、男性)は、20年前に脳梗塞(cerebralinfarction)を発症し、後遺症で軽度の左片麻痺となった。屋内では、 T字杖を使用すれば歩行できるが、転倒するのが心配で、ほとんど外出しなかった。1年ほど前から、夜よく眠れない、通院する曜日を問違える、薬を飲み忘れるなどの状態になり、血管性認知症(vascular dementia)と診断された。半年前から夜間の不穏状態や妻への暴力行為がたびたび出現するようになり、妻が介護しきれなくなって、 Jさんは介護老人福祉施設に入所することになった。入所後も施設内はT字杖を使用して、歩行は可能であった。しかし、慣れない場所で、より不安が強くなっているようすであった。
問題 112
Jさんは入所後、トイレと食堂へ行くとき以外は居室から出てくることが少なくなり、周りの利用者と話すこともなくなってきた。その後、食堂へも行かなくなり、ベッドで食事をするようになった。介護職の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 身の回りのことは 1人で行うように励ます。
2 居室を出るように、何度も促す。
3 今の生活についての思いを聴く。
4 寝食分離について理解できるように、説明する。
5 Jさんの希望どおりにする。
問題 113
J さんは妻との面会には穏やかに接する日と、暴力的な行動をとる日がある。
このようなJさんの症状に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 認知症(dementia)の人に共通してみられる。
2 この症状を中核症状とよんでいる。
3 本人の身体的な要因や、周囲の状況が影響を与える。
4 この症状は認知症(dementia)が進行しても変化しない。
5 認知症(dementia)の初期症状に起こりやすい。
問題 114
Jさんは入所後2か月を過ぎても周囲とのかかわりはほとんどないが、「若いころは空手の指導者もしていた」と明るい表情で介護職に自慢することがある。現在の生活を改善するための介護職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ポータブルトイレの利用を勧める。
2 部屋替えを行う。
3 べッドの配置を変える。
4 施設での集団プログラムへの参加を促す。
5 特技を活かしたレクリエーションを企画する。
(総合問題3)
次の事例を読んで、問題115から問題117 までについて答えなさい。
〔事例〕
Kさん(43歳、女性)は、8年前に関節りウマチ(rheumatoid arthritis)を発症した。現在は、治療の効果で症状の進行がおさえられている。公的な制度を使うことができるように、必要な認定を受けている。Kさんは夫と2人で暮らしており、夫は朝早くKさんの朝食を作り、仕事に出かける。Kさんは肩関節や肘関節、股関節の可動域が狭く、左手指の巧緻性も低下している。お昼ごろからは、室内を自分の力で歩き、リーチャーや道具を工夫して家事を行うこともできる。しかし、からだの動きにくい午前中は、公的な制度を利用し、介護職に自室の掃除を依頼している。
問題 115
Kさんが訪問系サービスを依頼するとき、優先的に使用するサービスを規定している制度として、正しいものを 1つ選びなさい。
1 障害者自立支援法
2 介護保険法
3 難病対策要綱
4 障害者基本法
5 生活保護法
問題 116
Kさんは、股関節の屈曲制限があるので、便座を高くし、トイレ動作が自立できるように工夫する必要がある。トイレットペーパーを右斜め前方に設置する場合、 Kさんが便座に座った状態で、どの位置の高さにしたらよいか、適切なものを 1つ選びなさい。
1 大腿骨骨頭
2 上腕骨中間部
3 脛骨中間部
4 鎖骨
5 誹骨中間部
問題 117
Kさんは右利きであり、食べ物を口まで運ぶことが難しくなってきている。Kさんが自立した食事を継続するために必要なスプーンの工夫として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 重量を軽くする。
2 柄を短くする。
3 握りを太くする。
4 スプーンを大きくする。
5 すくう部分を左に曲げる。
(総合問題4)
次の事例を読んで、問題118から問題120 までについて答えなさい。
〔事例〕
L君(12 歳、男性)は、6歳のとき、アスペルガー症候群(Asperger'ssyndrome)と診断された。てんかん(epilepsy)を合併しており、1か月に 1回程度、身体の脱力発作が起こることがある。現在は、アスペルガー症候群(Asperger'ssyndrome)を理由に療育手帳を取得して、特別支援学校(小学部6年)に通学している。靴に強いこだわりがあり、靴が替わっていたり、玄関に置いてある位置がいつもと違ったりすると次の行動ができずに、スクールバスに乗り遅れてしまうことがある。学校では、興味のあることはよく友達と話をするが、話が終わらないこともあり、悪気はないのに失礼な発言をすることがある。教室の中が騒がしかったり、大きな音がすると耳を手でふさいでしまう。また、運動が大好きで、特に泳ぐことには積極的である。家では決まった場所で食事をして、決まった時間に決まったテレビを見て過ごしている。しかし、そのパターンが崩れると落ち着きがなくなる。
問題 118
L君の障害特性に関する次の記述のうち、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 言葉の遅れがみられる。
2 計算するのが苦手である。
3 自分のことばかり話す。
4 動き回る。
5 何度言っても忘れ物をする。
問題 119
L君は自宅からスクールバスの乗り場まで介護職の送迎の支援を受けている。
L君に対する介護職の対応として、最も適切なものを 1つ選びなさい。
1 一度に多くのことを指示する。
2 毎日靴を替える。
3 大きな声で話しかける。
4 途中でもL君の話を終わらせる。
5 L君と一緒に予定を確認する。
問題 120
L君が地域のプールに行く場合、障害者自立支援法に基づくサービスで活用できるものとして、正しいものを 1つ選びなさい。
1 自立訓練
2 同行援護
3 重度障害者等包括支援
4 行動援護
5 コミュニケーション支援
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私たちは、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービス、グループホーム、老人保健施設(老健)、ショートステイなど、様々な求人をご用意します。
またケアマネージャーや理学・作業療法士や栄養士、調理師のお仕事をご希望の方もコーディネーターにご相談下さい。
皆様にとって最良の求人をご紹介致します!
介護職経験者のコーディネーターが就職・転職活動サポート!
皆様の就職・転職活動を担当させて頂くコーディネーターは介護職の経験者になります。
経験者にしか分からない細かな事情やおすすめポイントは皆様にとって有益な情報となり、他の紹介会社では分からない介護職員としての目線で求人情報をご紹介いたします。
こんなはずでは無かった、聞いていなかった、など就職にあたりミスマッチが起きてしまう事は関わる全ての人に不利益だと考えます。私たちはそうした状況を無くすために皆様にとって良いご縁となるよう全力で取り組ませて頂きます。
気になる点は何でもお気軽にお問い合わせ下さい!
ケアマネージャー【医療・福祉分野 資格案内】
ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護保険を利用する方が日常生活を営むために必要な援助を行う専門家、都道府県単位での認定資格です。
■受験資格
大きく分けて4つに分類できます。
1、以下に挙げる国家資格を有する実務経験者で、従事年数5年以上で従事日数900日以上 。
【医師・歯科医師・薬剤師・保健師・助産師・看護師・准看護師・理学療法士・作業療法士・あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師・栄養士(管理栄養士)・義肢装具士・言語聴覚士・歯科衛生士・視能訓練士・柔道整復師・社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士 】
2、施設必置相談援助業務従事者、法定相談援助業務従事者で従事年数5年以上で従事日数900日以上 。
3、社会福祉主事任用資格取得者や訪問介護養成研修2級課程取得者や、国家資格(※)取得者、施設必置相談援助業務に1年以上従事した方で、介護等の業務に従事年数5年以上で従事日数900日以上。
4、3の条件中「社会福祉主事任用資格取得者や訪問介護養成研修2級課程取得者や、国家資格取得者、施設必置相談援助業務に1年以上従事した方」を満たさない方で、介護等の業務に従事年数10年以上で従事日数1800日以上 。
■試験
毎年10月下旬日曜日
■取得方法
都道府県単位で実施される「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格して、所定の講習を受講。
■メリット
現在需要は急増しています。就職先には困らないと言ってもよいでしょう。将来性のある職種です。
サイト内の情報はセントスタッフが収集したものです。
実際に試験を受ける方は主催団体にて詳細をご確認いただけるようにお願いいたします。
ケアマネージャーの求人はこちら
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介護職経験者のコーディネーターが就職・転職活動サポート!
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社会福祉士【医療・福祉分野 資格案内】
社会福祉士
社会福祉サービスを必要とする人に相談や助言・指導を行う国家資格です。
■受験資格
社会福祉士国家試験の受験資格は、法令等により以下に該当するものとなっています。
図と下記1~3が対応しています。
大学等で「指定科目」を履修した者(法第7条第1号、第4号及び第7号)
社会福祉士「養成施設」を卒業した者(法第7条第2号、第3号、第5号、第6号、第8号、第9号及び第10号)
福祉事務所の査察指導員等の実務経験が5年以上ある者(法第7条第11号)
社会福祉士資格取得について、詳しくは(財)社会福祉振興・試験センターをご覧ください。
■取得方法
毎年1月下旬、社会福祉士国家試験に合格することにより取得できます
■問合わせ先
(財)社会福祉振興・試験センター
〒150-0002
東京都渋谷区渋谷1-5-6
TEL:03-3486-7559
■メリット
現在社会福祉需要の拡大、介護保険制度や支援費制度に注目が集まっています。それに伴い福祉についての適切な相談や援助を行うことができる、社会福祉士の需要は今後ともに伸びることが予想されます。
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介護職経験者のコーディネーターが就職・転職活動サポート!
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介護職員実務者研修【医療・福祉分野 資格案内】
介護職員実務者研修
介護初任者研修のステップアップした資格で、平成27年度から介護福祉士を受験するために必要な講座です。
実務経験ルートで介護福祉士を目指す方は、平成28年1月国家試験から全ての受験者が、実務経験3年以上に加え、『実務者研修』の修了が介護福祉士国家試験の受験資格として必要となります。
●サービス提供責任者になれます
平成24年度の介護保険法改正により、ホームヘルパー2級でサービス提供責任者の業務を行う際には
減算の対象となりました。
この業務を行うには介護職員基礎研修や介護福祉士の取得が必要となりますが、
実務者研修を受講することでもサービス提供責任者になることができます。
■入学要件
なし
■指定基準の教育期間
6ヶ月・450時間以上
ただし、研修時間は取得済み資格によって異なります。
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介護初任者研修【医療・福祉分野 資格案内】
介護職員初任者研修
平成25年4月からホームヘルパー2級にとってかわる資格で、介護初任者研修は介護に携わる者が、業務を遂行する上で最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方のプロセスを身に付け、基本的な介護業務を行うことが出来るようにすることを目的として行われるものです。
■実施主体
介護初任者研修の実施主体は、都道府県または、都道府県知事の指定した者とする。
■対象者
訪問介護事業に従事しようとする者もしくは在宅・施設を問わず介護の業務に従事しようとするもの。
■研修科目および研修時間
※現行の訪問介護員養成研修課程が「介護職員初任者研修課程」に一元化されるのに伴い、養成カリキュラムが改正されます。
「介護職員初任者研修課程」カリキュラム
1.職務の理解 6時間
・講義と演習を一体で実施すること。
・必要に応じて施設の見学等の実習
を活用すること。
2.介護における尊厳の保持・自立支援 9時間
・講義と演習を一体で実施すること。
3.介護の基本 6時間
4.介護・福祉サービスの理解と医療の連携 9時間
5.介護におけるコミュニケーション技術 6時間
6.老化の理解 6時間
7.認知症の理解 6時間
8.障害の理解 3時間
9.こころとからだのしくみと生活支援技術 75時間
・講義と演習を一体で実施すること。
・介護に必要な基礎的知識の確認及び
生活支援技術の習得状況の確認を行う
こと。
10.振り返り 4時間
・講義と演習を一体で実施すること。
・必要に応じて、施設の見学等の実習を活用すること。
合計 130時間
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介護初任者研修+ホームヘルパー2級の求人一覧はこちら
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