施設ケアマネと居宅ケアマネの違いとは?それぞれの仕事内容ややりがいについて紹介
介護

2022年5月24日

施設ケアマネと居宅ケアマネの違いとは?それぞれの仕事内容ややりがいについて紹介

 


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ケアマネージャーの仕事に就きたいと考えている方の中には、「施設ケアマネと居宅ケアマネの違いってどんなもの?」や「どっちのほうが自分に向いている?」といった悩みや疑問をもっている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、施設ケアマネと居宅ケアマネの仕事内容や流れ、給料などを詳しく紹介します。それぞれの仕事のやりがいや向いている人の特徴なども紹介しているため、記事を読み終わったあとには仕事のイメージや自分に向いている仕事などが見えてくるでしょう。


1. 施設ケアマネとは




施設ケアマネとは、有料老人ホームや特別養護老人ホーム、老人保健施設、グループホームなどの介護施設で業務を行うケアマネージャー(介護支援専門員)のことです。介護施設で働くケアマネージャーの担当人数は、利用者100人に対して最低1人と定められており、規模の大きい施設では、1人で最大100人を担当することもあります。
以下では、施設ケアマネの具体的な仕事内容を解説します。

■施設ケアマネの仕事内容


施設ケアマネの主な仕事内容は、介護施設利用者のケアプランを作成すること。ケアプランとは、簡単に言うと介護施設利用者が今後どのような介護サービスを受けるか記した計画書のことで、ケアプランを作成するために、入所者やその家族との面談や生活状況の確認(アセスメント)、サービス担当者会議なども行います。
加えて、ケアプラン作成後に入所者とその家族にケアプランの説明を行い、入所者の介護状態をモニタリングしてケアプランを変更していくことも施設ケアマネの仕事です。その他、サービス事業者や医療機関と連絡を取ったり給付金の管理をしたりなど、業務内容は多岐にわたります。

■施設ケアマネの施設別の役割について


施設ケアマネの役割は、施設ごとに若干の違いがあります。以下では、「特別養護老人ホーム・介護老人保健施設」と「介護付き有料老人ホーム」「グループホーム」の施設における施設ケアマネの役割を解説します。

・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設での役割


特別養護老人ホーム・介護老人保健施設では、ケアマネジメントの業務以外にも、生活相談員や介護職などを任されることがあります。入居者やその家族、地域、業者などと連携を取ったり、食事介助や排泄介助、入浴介助などを行なったりなど、幅広い役割が求められます。
介護職を兼任する場合は、夜勤が発生するケースがあることも覚えておきましょう。

・介護付き有料老人ホームでの役割


介護付き有料老人ホームでも、生活相談員や介護職を任されることがあります。
また、主に民間企業が運営を行なっている介護付き有料老人ホームでは、よりよりサービスを提供して入居者を増やす経営努力が必要です。そのため、ホスピタリティの向上やレクリエーションの発案など、それぞれの企業方針に沿った独自の業務を任されることがあります。

・グループホームでの役割


グループホームとは、要支援2以上の認知症のある高齢者が入所できる小規模の介護福祉施設です。
1ユニットが9人と決まっているグループホームでは、介護職だけではなく、施設の運営や入所者・スタッフの管理などを行う管理職やホーム長などのマネジメント業務を任される場合があります。そのため、グループホームの施設ケアマネは、早番や遅番、夜勤などと勤務時間が区切られている場合がほとんどです。

■施設ケアマネの兼務について


先述のように、施設ケアマネは、生活相談員や介護職などの仕事を兼務する場合があります。以下では、施設ごとで決められている兼務の条件やルールなどを詳しく見ていきましょう。

・介護老人保健施設での兼務


介護老人保健施設では、ケアマネージャーの業務に支障が出ない場合のみ、他の職務との兼務が可能です。具体的には、法律によって定められている「利用者100人に対してケアマネージャー1人以上」という配置基準が下回らない場合に兼務できます。ただし、基本的に居宅ケアマネとの兼務は認められていないため、注意が必要です。

・特定施設入居者生活介護での兼務


有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの特定施設入居者生活介護では、利用者への待遇に支障がない場合に兼務が可能です。原則同じ敷地内での兼務が認められていますが、施設ケアマネの仕事が十分にできないような職務の兼務はできません。

・グループホームの兼務


グループホームでは、同じ施設内であれば基本的に兼務可能です。ただし、兼務する職種の労働時間が、ケアマネージャーの勤務時間内になるように調整する必要があります。

■施設ケアマネの仕事の流れ


兼務をせずに施設ケアマネのみの業務を行う場合、8:00~17:00、9:00~18:00などの日中8時間労働が基本です。
勤務する施設や状況にもよりますが、午前中は入所者や家族との面談やケアプランの作成、入所者の介護状況のモニタリング、午後はサービス担当者会議やケアプランの見直し・修正、引き継ぎなどを行うことが多いでしょう。昼食は、基本的に入所者の食事介助を行いながら済ませます。

■施設ケアマネとしてのやりがいは?


施設ケアマネの主なやりがいは、入所者や家族の悩みを解消できることや、業務を効率よく行えるようになることなどです。入所者の近くで業務を行うため、些細な変化に気付くことができ、よりよいケアプランを作成・提案することが可能。
その結果、入所者の状態がよくなったり感謝の言葉をもらえたりしたときなどに、大きなやりがいを感じることができるでしょう。
また規模の大きい施設では、1人で多くの入居者のケアプランを作成する必要があります。事務作業の時間を短縮できたり連携や連絡などがスムーズに行えたりすると、大きな達成感を得られるはずです。

■施設ケアマネに向いている人


自分が施設ケアマネに向いているかどうか、不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで以下では、施設ケアマネの仕事に向いている人の特徴を3つ紹介します。

・ケアマネージャーとして経験を積みたい人


施設ケアマネは、ケアマネージャーとしての経験を積みたい人やキャリアアップを目指している人におすすめです。施設ケアマネでは、マネジメント能力やコミュニケーション能力、プランニング能力、スケジューリング能力などが鍛えられ、介護業界に限らずさまざまな業界で活躍できるスキルを身に付けられます。
施設ケアマネを経験することで、大規模法人のケアマネや管理職、主任ケアマネなどのキャリアアップにつながるでしょう。

・給料が高い職場を希望している人


施設ケアマネは、給料にこだわりたい人にもおすすめです。施設ケアマネの平均月収は22〜32万円で、他の介護福祉士や社会福祉士などの介護職よりも2〜3万円ほど高くなっています。
介護職を兼務する場合は、基本給に加えて夜勤手当や残業手当、資格手当などが付くため、施設ケアマネは高い給料を希望している人に向いていると言えるでしょう。

・現場の介護にも携わりたい人


現場で介護職を兼務する場合も多いため、施設ケアマネの仕事は直接介護にも携わりたい人にもおすすめです。特に入所者が比較的少ない中・小規模の施設では、介護業務の占める割合が多い傾向にあります。より入所者との距離が縮まるため、入所者の方々の役に立っているという実感を得られるでしょう。



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2. 居宅ケアマネとは




介護施設に勤務する施設ケアマネに対して、居宅ケアマネは「居宅介護支援事業所」に勤務するケアマネージャーです。自宅に訪問し、在宅介護を受けている利用者の支援を行います。
以下では、具体的な居宅ケアマネの具体的な仕事内容を紹介します。

■居宅ケアマネの仕事内容


居宅ケアマネの仕事も施設ケアマネ同様、介護サービス利用者に合ったケアプランを作成することです。介護を必要としている人の自宅に足を運び、利用者とその家族に悩みをヒアリングしてからケアプランを作成します。ケアプラン作成後は、介護サービスを提供している業者や福祉用具を扱っている業者などと連携を取り、介護サービスが始まったら定期的に介護状況を確認して、ケアプランの見直しや変更を行います。
利用者と介護にかかわるそれぞれの業者の連絡が、スムーズに行えるようスケジュール管理や意見調整を行うのも居宅ケアマネの重要な仕事です。その他、給付金の管理や要介護認定申請の代行なども行います。

■居宅ケアマネの仕事の流れ


居宅ケアマネも施設ケアマネ同様、8:00~17:00、9:00~18:00などの日中8時間労働が基本です。朝は居宅介護支援事業所に出勤し、スケジュールやメール内容などを確認します。その後は事務所を出発し、利用者の自宅や区役所を訪れてヒアリングやモニタリング、要介護認定申請の手続きなどを行います。午後は、サービス担当者会議やケアプランの作成・変更、電話対応、事務処理などを行うことがほとんど。

■居宅ケアマネとしてのやりがいは?


居宅ケアマネのやりがいは、個人の裁量で判断する機会が多いことです。個人の判断で介護利用者の生活満足度や快適さなどが決まるため、プレッシャーは大きいものの、利用者に改善の兆しが見えた際には大きなやりがいを感じられるでしょう。
それに加えて、よりよいサービスを提供するためには、常に新しい情報を入手し、勉強をしていく姿勢が重要と言えます。知識量が増えていったり自分の成長を感じられたりしたときにも、大きなやりがいと達成感を得られるでしょう。

■居宅ケアマネに向いている人


居宅ケアマネはどのような人に向いているのでしょうか。居宅ケアマネに向いている人の特徴を2つ紹介します。

・一つひとつの仕事にじっくり取り組みたい人


居宅ケアマネは施設ケアマネとは異なり、基本的に他の職務と兼務しません。そのため、一つひとつの仕事にじっくり取り組みたい方におすすめと言えます。ケアマネージャーの仕事にだけに集中できるため、知識やスキルが磨かれるでしょう。

・将来的に独立を考えている人


居宅ケアマネは単独行動が多い仕事であるため、1人でも開業することが可能です。特殊な設備や施設などが必要ないため、低予算で開業できるのも大きなメリット。将来的に正社員よりも自由に働きたいと考えている方は、居宅ケアマネを通して介護についての知識やスキルを身に付けるのがおすすめです。


3. 施設ケアマネと居宅ケアマネの比較




施設ケアマネと居宅ケアマネは、どちらも介護サービスの利用者のケアプランを作成したりサービス事業者や医療機関などと連絡を取ったりする職種ですが、どのような違いがあるのでしょうか。以下では、この2つの職種の違いや共通点を紹介します。

■担当件数


施設ケアマネと居宅ケアマネでは、担当件数が異なります。施設ケアマネの担当件数が最大100件なのに対して、一人ひとりの自宅を訪問する必要のある居宅ケアマネの担当件数は、最大35人です。

■給料


施設ケアマネの平均月収は22〜32万円、居宅ケアマネの平均月収は21〜30万円と、給料は施設ケアマネのほうが1〜2万円ほど高くなっています。これは、施設ケアマネには基本給以外に夜勤手当などのさまざまな手当が加算されるためです。よって、給料を重視している場合には、施設ケアマネがおすすめです。

■必要な資格


施設ケアマネと居宅ケアマネはどちらも、「介護支援専門員」の資格が必要です。介護支援専門員の資格は誰でも受験できるわけではありません。試験には、福祉や保健、医療などに関する資格を持っており、実務経験が5年以上かつ900日以上の従事日数があるなどの条件を満たしている人のみが受験できます。


4. まとめ




ケアマネージャーとして働くためには、「介護支援専門員実務研修受講試験」を受験し、「介護支援専門員」の資格を取得する必要があります。また、施設ケアマネと居宅ケアマネは、職場や担当件数、給料などが異なります。ケアマネージャーとしての経験を積みたい方や給料を重視している方は施設ケアマネ、1つの仕事を集中して行いたい方や将来独立を考えている人は居宅ケアマネが向いているでしょう。




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この記事を書いた人

セントスタッフ株式会社
デジタルマーケティング部
求人あるあるお役立ち情報編集部

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